「若い時と違う…？」ニオイが気になる40代・50代の体臭予防に効く食べ物とは？管理栄養士が解説

体臭の原因

体臭とは皮脂臭、汗臭などの皮膚の表面で発生する臭いと、飲食物の代謝によって体内から発生する臭いが外へ漏れ出たものが混ざり合ったものです。この体臭は老若男女誰もが持っていますが、加齢によって臭いは変化していきます。その原因として、40代以降、とくに男性では、皮脂中にある脂肪酸と酸化物質の反応により「ノネナール」という物質が生成されやすくなります。これが加齢臭と呼ばれる独特の油臭さや青臭さの原因とされています。

体臭予防に効く食べ物

上で述べたように、体臭の原因には飲食物の体内での代謝が関係しています。体臭予防において食生活を整えることは必要不可欠です。まず第一に栄養バランスの良い食事を心がけることが大切です。それに加えて以下の食品を取り入れると良いでしょう。

抗酸化作用のある食品

ノネナールは、加齢によって皮脂中に増える「パルミトオレイン酸」という脂肪酸が酸化されることで発生します。抗酸化物質を含む食品を摂ることで、この酸化を抑えられると考えられています。つまり酸化を防ぐことができれば体臭予防に繋がります。その酸化を防ぐには抗酸化作用のある食品が効果的です。ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEといったビタミン類やポリフェノールに抗酸化作用があり、主に野菜や果物に含まれています。今の時期ではトマトやなす、ピーマン、ゴーヤなどの夏野菜に抗酸化成分が含まれるためおすすめです。その他に緑茶や胡麻、赤ワインにも抗酸化成分が含まれます。

腸内環境を整える食品

腸内環境の悪化は、便やガスの臭いだけでなく、全身の代謝バランスや炎症とも関係しており、間接的に体臭へ影響する可能性も指摘されています。発酵食品や食物繊維を積極的に取り入れて、腸内環境を良くすることも臭い対策に良いでしょう。

例えば、納豆やヨーグルトなどの発酵食品を取り入れると腸内環境改善にも役立ちます。また、腸内環境を整えることは、消化吸収の改善や免疫機能の維持に役立ちます。結果として、夏バテなどによる体調不良の予防にもつながります。

その他注意点としては脂質が多く含まれているような食品は余分な皮脂分泌に繋がるため控えるのが良いでしょう。また、アルコールの飲みすぎも要注意です。

体臭を防ぐちょっとした工夫

日常的に汗をかく機会を持つことで、汗腺の機能を保つことができます。運動や入浴によって汗をかく習慣は、体温調節機能の維持にも役立ちます。加齢と共に汗腺の働きは弱くなってしまいます。通常であれば汗をかいても無臭でサラサラしていますが、汗腺の働きが弱まっていることでベタベタとした汗となり臭いが発生しやすくなります。普段から運動や湯船に浸かって汗をかいて汗腺を鍛えることが臭い対策として有効です。また、汗をこまめに拭いて皮膚に汗を残さないようにすると気になる臭いを防ぐことができます。

まとめ

自分では臭いに気付くことがなかなか難しいため、普段から意識して臭い対策を行うことが大切です。そのためにはライフスタイルを見直し、食生活にも気をつけましょう。これから臭いを気にしない爽やかな夏を過ごしましょう！

【参考文献】

・加齢臭をやっつけろ！！その正体と対策

・高齢者の体臭について

・活性酸素と抗酸化物質の化学