朝の果物、選び方で「痩せる・太る」が決まる?「朝の果物」で注意したいこととは【管理栄養士が解説】

朝の果物、選び方で「痩せる・太る」が決まる?「朝の果物」で注意したいこととは【管理栄養士が解説】
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朝にフルーツを食べるのは、ヘルシーなイメージがありますよね。一方で、「太りそう」「適切な量がわからない」といった不安や疑問を抱えている方も多いでしょう。この記事では、「朝の果物」の選び方について管理栄養士が解説します。朝に果物を食べるメリットや、果物の選び方以外で注意したい点についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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太りやすい「朝の果物」の選び方とは?

朝の果物、選び方で「痩せる・太る」が決まる?【管理栄養士が解説】
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朝にフルーツを食べると、おいしく手軽に栄養を摂取できます。しかし、選び方を間違えると肥満の原因になることも。ここからは、太るリスクを高める朝の果物の選び方について解説します。

糖質が多いものを選ぶ

果物は糖質が豊富で、朝のエネルギー補給にぴったりな食べ物です。しかし糖質が多く含まれる分、肥満のリスクもあります。

果物には果糖やショ糖などの糖質が含まれます。なかでもブドウ糖は、血糖値に直接影響を与えるため、摂りすぎには注意が必要です。

食事を摂ったり果物を食べたりして血糖値が上昇すると、血糖値を下げるホルモン「インスリン」が分泌されます。インスリンには、余分なブドウ糖を脂肪に変えて体に蓄える働きもあるため、ブドウ糖の摂りすぎは肥満をまねくおそれがあります。

果物に多く含まれる果糖にも要注意です。果糖は、血糖値に直接影響することはありません。しかし、摂りすぎて余った果糖は中性脂肪となり、体に蓄積されてしまいます。

果物のなかでも比較的糖質が少ないのは、キウイフルーツやグレープフルーツ、オレンジなど。とはいえ、果物は旬のものをおいしく食べたいですよね。

「食事バランスガイド」では、1日に食べる果物の目安量を200gとしています。ダイエット中であれば200gよりも少なめにして、糖質の摂りすぎに気をつけながら、旬のみずみずしい果物を楽しんではいかがでしょうか。

加工された果物を選ぶ

果物は生のものだけでなく、缶詰やコンポート、ドライフルーツ、ジュースといった形でも摂取できます。

ところが、これらの加工された果物は、砂糖が添加されていることも少なくありません。また、ドライフルーツやジュースのように摂取しやすい形状に加工されることで、つい食べすぎて糖質を過剰摂取してしまうおそれもあります。

さらに、生の果物は栄養をまるごと取り込める一方で、加工された果物は、加熱などの工程によって栄養素が失われている可能性があります。

せっかく食べるのであれば、果物の栄養素も無駄なく摂取したいですよね。朝に食べる果物は、できるだけ加工されていないフレッシュなものを選びましょう。

朝に果物を食べるメリット

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朝に果物を食べると、次のようなメリットが期待できます。

・手軽にエネルギーを補給できる
・ビタミンやミネラル、食物繊維を補える

睡眠中も、私たちの体はエネルギーを消費しています。加えて、前日の夕食から時間が経っていることもあり、朝に目覚めたばかりの体はエネルギーが不足しています。果物はエネルギー源となる糖質が豊富に含まれているため、朝のエネルギー補給に最適な食べ物です。

果物を食べると、普段の食事で不足しがちなビタミンやミネラル、食物繊維に加え、抗酸化作用をもつポリフェノールも摂取できます。水分もたっぷり含まれているので、睡眠中に失われた水分の補給にも役立つでしょう。

「朝の果物」で注意したいこと

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果物にはさまざまな栄養素が含まれているものの、たんぱく質が少ない点に注意が必要です。たんぱく質は、筋肉量を維持するために欠かせない栄養素。筋肉量が減ると基礎代謝が低下し、痩せにくい体になるおそれがあります。

そこで、果物にプラスして、ヨーグルトやチーズ、牛乳、豆乳を摂ることをおすすめします。卵やサラダチキンもたんぱく質源になる食べ物です。

また、空腹の状態で果物を食べると、血糖値が一気に上昇する可能性があります。血糖値が急上昇するとインスリンが必要以上に分泌され、体脂肪が蓄積されやすくなります。肥満を防ぐためにも、果物の前にたんぱく質源となる食べ物を摂ることが大切です。

栄養バランスが偏らないように気をつけながら、朝の果物をおいしく楽しんでくださいね。

【参考文献】
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
農林水産省「『食事バランスガイド』について」
竹並恵里. 炭水化物の摂り方・選び方パーフェクト辞典. ナツメ社. 2022.

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