つらいホットフラッシュにさようなら!更年期におすすめの食べ物とは?管理栄養士が解説

片手で顔を覆う女性
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鈴木亜子
鈴木亜子
2025-07-20

「急にカーッと熱くなって汗が止まらない…」 そんな更年期特有のつらい症状「ホットフラッシュ」に悩まされていませんか?多くの女性が経験するこの症状は、女性ホルモン(エストロゲン)の減少によって自律神経が乱れることが原因とされています。だからこそ、日々の食事で体の内側からケアしていくことが大切です。この記事では、ホットフラッシュを和らげるのに役立つ食べ物、避けたい食べ物をご紹介します。

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大豆製品

豆腐や納豆、豆乳といった大豆製品には「大豆イソフラボン」が含まれています。大豆イソフラボンは大豆に含まれるポリフェノールの一種。女性ホルモンに似た働きを持つことから、ホットフラッシュをはじめとする更年期のさまざまな不調の緩和に役立つ可能性があります。

納豆や豆乳は手軽に食べられるため、毎日の食事に適度に取り入れてみるとよいでしょう。

野菜・果物

ビタミンやミネラルを豊富に含む、野菜や果物もおすすめです。特にブロッコリーやアボカド、バナナなどには自律神経を整える働きが期待できるでしょう。これらの食べ物には、ビタミンB群やマグネシウムが多く含まれています。

また、柑橘類の香りにはリフレッシュ効果があるといわれており、気分の浮き沈みが気になる方にもおすすめです。カラフルな食材を意識すると、自然と栄養バランスもよくなりますよ。

ナッツ

アーモンドやくるみなどのナッツにも、ビタミンB群やマグネシウムが豊富に含まれています。ほかにもビタミンEや良質な脂質を含むため、血行をよくして冷えを防いだりホルモンバランスを整えたりする効果も期待できるでしょう。

ただし、ナッツは脂質が多く含まれるため、過剰摂取はカロリーオーバーにつながります。くれぐれも食べ過ぎに注意してくださいね。

青魚

サバ、イワシ、サンマなどの青魚には、n-3系多価不飽和脂肪酸である「EPA(イコサペンタエン酸)」「DHA(ドコサヘキサエン酸)」が豊富に含まれています。DHAやEPAは、血流の改善や自律神経の働きを正常に保つ効果が期待できるといわれています。

ホットフラッシュが起きにくくなる可能性がある以外にも、更年期世代の肌やこころの不調の緩和にも役立つ可能性があります。

ハーブティー

食べ物ではありませんが、ハーブティーもぜひ取り入れたいアイテム。特に「セージ」や「レモンバーム」は、ホットフラッシュや多汗に効果があるとされています。

また、リラックス効果が期待できるハーブティーは、就寝前の一杯としてもおすすめ。ホルモンの影響で睡眠の質が低下しがちな更年期世代にとって、良い影響が期待できるでしょう。

ガラスのマグカップで淹れたハーブティー
Unsplash

ホットフラッシュを悪化させる?避けたい食べ物

ホットフラッシュの緩和に役立つ食べ物がある一方で、逆効果となりやすい食べ物も。代表的なものが、以下のような食べ物です。

・カフェイン

・アルコール

・刺激の強い食べ物

・糖質の多い食べ物

コーヒーや紅茶、エナジードリンクに多く含まれるカフェインには、自律神経のひとつである交感神経を刺激する作用があるため、ホットフラッシュを悪化させる可能性があります。また、アルコールには血管を拡張させる働きがあるため、ホットフラッシュを引き起こしやすい状態をつくりやすい飲み物といえるでしょう。いずれも適量であれば大きな問題はありませんが、過剰に摂取すると症状を悪化させるおそれがあります。

さらに、辛みの強い料理や血糖値を急上昇させやすい甘いものの摂り過ぎも、自律神経のバランスを崩し、ホットフラッシュの原因となることがあります。

まとめ

ホットフラッシュが起きるタイミングや体の状況は個人差が大きく、完全に防ぐことは難しいでしょう。しかし、こうした「食」の工夫で症状が和らぐ可能性があります。また、食べ物だけではなく規則正しい生活や適度な運動、ストレスケアも大切です。焦らず自分のペースで向き合っていきましょう。

この記事でご紹介した食べ物を適度に取り入れながら、健康維持に役立つ食事を意識してみてくださいね。

【参考文献】

大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A:厚生労働省

日本食品標準成分表(八訂)増補2023年:文部科学省

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