熱中症の季節「水」「お茶」「スポーツドリンク」いつ、何を飲めばいい?管理栄養士が解説

熱中症の季節「水」「お茶」「スポーツドリンク」いつ、何を飲めばいい?管理栄養士が解説
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気温が高くなり、水分補給が欠かせない季節。熱中症の予防にも水分補給は欠かせません。水分補給に適した代表的な飲み物と言えば水、お茶、スポーツドリンクがありますが、いつ・どんなタイミングで飲むのが良いのでしょうか。この記事では生活のシーンに合わせた飲み物の選び方を管理栄養士が解説します。

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水、お茶、スポーツドリンクの使い分け

水は水分補給の基本的な手段で、どんなタイミングでも安心して飲むことができます。純粋な水分なので身体へ速やかに吸収され、起床後や就寝前など胃に負担をかけたくない時にも適しています。一方で大量に汗をかいて電解質を失うような状況の時は、水だけでは電解質の補給ができないので脱水症状に陥る可能性もあります

お茶

お茶は種類によって特徴が異なり、日常の水分補給からリラックスタイムまで幅広く活用できます。たとえば、カフェインを含まない麦茶はミネラルも豊富で、水分補給に適した飲み物です。一方、緑茶やウーロン茶はカフェインを含み、利尿作用があるため水分が体外に排出されやすく、十分に補給できていない場合もあります。また、空腹時や就寝前に飲むと胃に負担がかかったり、睡眠の質を下げる恐れもあります。

スポーツドリンク

スポーツドリンクは、汗とともにエネルギーやナトリウムなどの電解質が失われるような場面に適しています。運動時や、炎天下での作業などで多量に発汗する状況では、スポーツドリンクでの補給が効果的です。ただし、糖分が多く含まれているため、日常的な水分補給として多用すると糖分の摂り過ぎや体重増加につながる可能性があるため、用途に応じて使い分けることが大切です。

日常のシーン別!水分補給の使い分け

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起床後・就寝前は「水」から

睡眠中はコップ1杯以上の汗をかくといわれており、起床時には軽い脱水状態になっています。朝起きたらまずはコップ1杯の常温の水を飲み、寝ている間に失われた水分を補いましょう。常温の水は胃腸への刺激が少なく、腸の蠕動運動を促してお通じを整える効果もあります。

食事中は「水」または「お茶」

食事中に水分を一緒に摂ることで、満腹感を得やすく食べ過ぎの予防にもつながります。お茶は料理の味を邪魔せず、口の中をリセットしてくれるため、食事を最後までおいしくいただくのにも効果的です。特にウーロン茶などは、脂肪の分解を助ける効果も期待されており、食事の内容や体調に合わせて選ぶのもおすすめです。

炎天下や屋外での活動時は「スポーツドリンク」

スポーツドリンクは、スポーツ時だけでなく、屋外での立ち仕事や炎天下での作業など、大量に汗をかき、活動量の多い仕事をする際にも適しています。ただし、糖分が多いため、日常の水分補給として常用するのではなく、必要な場面で補助的に使うようにしましょう。

まとめ

水分補給の基本は「水」を中心にしつつ、活動量や体調に応じて「お茶」や「スポーツドリンク」を使い分けることで、より効果的な水分補給が可能になります。暑さが厳しくなる季節、快適に過ごすために、適切な水分補給を身に付けましょう。

〈参考文献〉

環境省熱中症予防情報サイト 熱中症について学ぶ:動画

熱中症事故の防止について(依頼):スポーツ庁

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