安いスーパーの“お刺身”がひと手間でグッとおいしくなる裏ワザ【管理栄養士が紹介】
「スーパーで買ったお刺身、ちょっと生臭いかも…」「お店のような美味しさが出ない…」そんな経験はありませんか?実はちょっとした工夫で、手頃なお刺身もぐっと美味しく食べられるようになります。 今回は、管理栄養士がスーパーのお刺身をより美味しくするための裏ワザを紹介します。しかも、どれも簡単で今すぐ実践できる内容ばかりで、お刺身をもっと楽しみたい方、必見です。
お刺身は低カロリーでたんぱく質が豊富
お刺身はお肉と比べて脂質が少なく、低カロリーですが、お肉同様に良質なたんぱく質を豊富に含みます。まぐろの赤身と鶏もも肉それぞれ80gの栄養価を比較すると、お刺身が低脂質で高たんぱく質なことが分かります。
・まぐろ赤身
エネルギー:92kcal たんぱく質:21.1g 脂質:1.12g
・鶏もも肉(皮付き)
エネルギー:152kcal たんぱく質:13.4g 脂質:11.4g
また、調理の手間もかからずに、手軽に栄養を摂取できます。
お刺身がにおう原因とは?
次に、お刺身のにおいの原因について解説します。
新鮮な魚介類はほぼ無臭ですが、時間の経過とともに魚介類の筋肉に含まれるトリメチルアミンオキシドがトリメチルアミンに変化することが原因と言われています。トリメチルアミンは極めて強い悪臭物質であるため、鮮度の低い魚介類のにおいが気になるのはこのためです。また、そのほかに魚介類に含まれる脂質が酸化することもにおいの原因とも言われています。
お刺身をおいしく食べる2つの方法
①氷水で臭みをとる
臭いの原因であるトリメチルアミンは水に溶けやすいため、氷水に漬けるだけでにおいが軽減する効果が期待できます。 プリッとした食感も楽しめて、一石二鳥です。
手順
1.ボウルに水と氷を入れ氷水を作る。
2.刺身を氷水に5分漬ける。
3.取り出してキッチンペーパーでよく水分を拭き取る。
筆者が実際に試したところ、口に残る魚臭がぐっと減り、食感も格段にアップしました。
②調味料に漬ける
氷水を使う時間がないときは、調味料でマスキングするのもおすすめです。 特製の漬けダレに1分ほど漬ければ、臭みを抑えつつコクもプラスできます。
手順
1.醤油、みりん、酒を各2:1:1の割合で合わせて、レンジや鍋でさっと加熱して、アルコール分を飛ばす。
2.1が冷めたらお刺身を1分ほど漬ける。
ご飯にのせて漬け丼にしてもおいしく食べられます。生春巻きの具として、たっぷりのお野菜と一緒に食べるのもおすすめです。
注意!あくまでもお刺身をよりおいしく食べる方法です
お刺身をおいしく食べる方法を紹介しましたが、あくまでもにおいが少し気になるお刺身をおいしく食べる方法であり、傷んだお刺身を食べる方法ではありません。傷んだお刺身を食べると重篤な食中毒を引き起こす可能性があるため、お刺身を購入後は保冷バッグなどを活用して、速やかに冷蔵庫で保管し、期限内に食べるようにしましょう。
まとめ
スーパーで手に入るお刺身も、ちょっとした一手間でグッと美味しくなります。お刺身は、吸収率の高い良質なたんぱく質を豊富に含んだ、健康にも嬉しい食材です。
「ちょっと生臭いかも」と感じたときも、今回紹介した方法を活用すれば、最後のひと口まで美味しく食べられます。安全に、賢く、美味しく。スーパーのお刺身をもっと楽しんでみましょう。
参考文献:
日本食品標準成分表(八訂)
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