「ヘルシーだと思っていたわ…」実はダイエットに向かないNG食品とは?


女性に人気があるヘルシー食品といわれるものの中には、実はダイエットに向いていない食材があります。カロリーが少ないから、ビタミンミネラルが豊富だから、という安易な理由で食品を選んでしまっていませんか。今回は、ダイエットに向かないNG食品について、管理栄養士が詳しく解説します。
ダイエットに向かないNG食品とは?
一見ヘルシーに思われている食品で、ダイエット中によく食べられているものについて解説していきます。
春雨ヌードル
主に緑豆でんぷんが主成分になっている春雨が使われています。1カップ約70~100㎉程度でお腹が満たさせる感覚があるため、ヘルシー食品として人気になりました。春雨はでんぷんなので炭水化物になりますが、たんぱく質がほとんど含まれていません。ビタミン・ミネラルもあまり含まれていないので、ほぼ糖質のみを摂取することになります。糖質が体内で代謝し、エネルギーとして働くためにはたんぱく質が必要です。たんぱく質は筋力を維持、新しい筋肉をつくる重要な栄養素なので、春雨ヌードルのみや、プラスおにぎりといった糖質過多の食事では、代謝が落ちて筋力低下、結果として太りやすい体質になってしまうのです。

こんにゃくゼリー
こんにゃくで作られているのでヘルシーなイメージが強いですが、1個約20~30㎉で、栄養価はほぼ糖質のみになります。こんにゃく由来の食物繊維が含まれているものが多く、腸内環境を整えるといったメリットもありますが、原料が砂糖ではなく、果糖ぶどう糖液糖が使われていることがほとんど。果糖ぶどう糖液糖は、異性化糖ともよばれ、トウモロコシやデンプンをもとに酵素の力で変換して作られたものです。ジュースなどの清涼飲料水に使われていることが多く、砂糖よりも血糖値が急上昇しやすいだけでなく、脂肪として蓄えられやすいといわれています。
グラノーラ
フルーツやオーツ麦など、体に良いとされる食材が種類豊富に入っているのでダイエット向きの食品に思われがちです。たしかに食物繊維が摂れるという面では優秀ですが、ドライフルーツにはたっぷりの砂糖が添加されています。また、見落としがちなのが脂質。グラノーラは穀類やナッツ、ドライフルーツなどと一緒に、砂糖と油を混ぜ合わせて焼き上げたものです。高温で加熱された油は酸化してしまっているため、代謝を低下させ脂肪の燃焼を妨げてしまいます。その結果、太りやすく痩せにくくなってしまうのです。

ダイエット中に摂取するべき栄養素
それでは、ダイエットにはどのような栄養を摂れるのがよいのでしょうか。
もともと内臓脂肪は分解されやすい特徴を持っています。食事を改善することで、脂肪減少の効果が出やすいということです。体脂肪が過剰につく原因は、おもにエネルギー過多と運動不足ですが、体脂肪を減らすには、やはり摂取エネルギーを適量にすることが第一です。
食物繊維を意識した主食に
主食は玄米にすると、血糖値の急上昇を抑えられて、食物繊維の摂取も大幅にアップします。消化に悪いので、お腹に合わない場合は、もち麦や雑穀を加えたご飯にすると良いでしょう。パン食では、ライ麦や全粒粉のものを選ぶようにすると◎。
たんぱく源は白身魚が最適
タラ、ヒラメ、カレイなどの白身魚は低脂質で高たんぱく。消化・吸収も良いのでダイエット中の強い味方です。
きのこ、海藻類の副菜をつける
きのこ類や海藻類には、老廃物を排泄する食物繊維が豊富に含まれています。低エネルギーなのでダイエット中にたっぷり摂りたいですね。
脂質の摂りすぎに要注意!
ダイエット中に一番注意したのは脂質。肉類は低脂肪の鶏むね肉やささみにして、豚や牛のバラ肉は避けます。調理に使う油脂はバターやマヨネーズも含めて1日に大さじ1~2までにとどめましょう!良質な脂質の摂取として、油不使用のナッツを10g程度摂るのもおすすめです。

まとめ
いかがでしたか。ダイエットに向いていると思っていた食品でも、栄養の中身を考えてみたら今後の選択も変わっていきますね。ぜひ参考にしてみてください。
<参考文献>
正しい知識で健康をつくるあたらしい栄養学/高橋書店
森拓郎の読むだけでやせる言葉/森拓郎
<ライター>やなぎかおり
特別養護老人ホームにて介護食の大量調理や栄養士業務を経験。働きながら管理栄養士の資格を取得。その後、中学校給食センターにて献立作成、給食管理、食育授業に携わる。結婚、出産を経て、ヘルスケア栄養指導士の資格を取得。子育てをしながら栄養に関する記事執筆を行っている。
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