【トマト】実は…甘くない方が体にいい?知っておきたいトマト選びの新常識|管理栄養士が解説
甘いトマトは糖度が高くおいしく感じますが、糖質を控えている人にとっては体に悪くないのかと疑問に思われることがあります。実際の栄養価は、甘いトマトと甘くないトマト、どちらが高く、どちらを選べばよいのでしょうか。知っておきたいトマト選びの常識についてお伝えします。
甘いトマトVS甘くないトマト
一般的に甘いトマトは糖度が高めで、8~10度や中には15度以上に達するものもあるといわれています。一方甘くない一般的な大玉トマトは糖度4~6程度。トマトの糖度とはトマトに含まれている糖分の量を表します。ちなみに、水に10%の糖が溶けている場合、その糖度は10度となります。高糖度トマトとされているものは糖度7度以上、特に8度以上を指し、フルーツのような甘さが特徴です。参考値として、いちごの糖度が8~10度程度、バナナの糖度が20~22度程度です。トマトに含まれている糖は、主に果糖とぶどう糖。これらの糖は体内で素早く吸収されるため、エネルギー源として利用されますが、トマトには食物繊維も含まれており、血糖値の急激な上昇を抑える働きがあるとされています。そのため、トマトの食後の血糖値の上昇は比較的緩やかであるといわれています。甘いトマトは高糖度で色が濃く、リコピンやカロテノイドが濃縮されていることも多いため、抗酸化作用も高めであることが多いと考えられます。栄養成分が高く甘みが強いといった特徴があります。甘くないトマトは、特徴として糖度が低く、食事中の糖質量を抑えたいときにおすすめです。酸味が強いものも多く、ビタミンCやクエン酸も豊富であるといえるでしょう。そのため、糖質制限や食事コントロール中の人には甘くないトマトが、甘みがあるトマトの方が食べやすい人には甘いトマト、といったように、目的や体質などにより使い分けようにすると良いですね。
甘いトマトと甘くないトマトの選び分けるには?
甘いトマトと甘くないトマトを選び分けるには、4つのポイントがあります。
① 品種の確認
甘いトマトは高糖度などのワードが入っていることが多いです。一方、甘さが控えめな品種は、大玉では桃太郎や麗夏など中玉ではミディトマト、ミニトマトではアイコ、千果などがあります。
② 熟度を見極める
トマトは完熟すると甘みが増しますが、熟すにしたがって糖度も高くなっていきます。過熟になると甘みもうま味も減少していくため、適度な熟し加減を見分けましょう。
③ 色合いをチェック
トマトの品種によって色にも違いが表れますが、色ムラがなく均一に色づいているものが熟している度合いも均一で甘みも高いと考えられます。
④ 感触を確認
皮がはじけそうなほどのものや柔らかすぎるものは過熟になっていることが多いです。過熟になると糖分が分解されて甘みが減少しますが、同時にうま味も減っていることが多くなります。
参照:
・「日本食品標準成分表(八訂)2023年増補」
・「やさい(幻冬舎)」
・野菜の栄養素まるごと便利帳 X-Knowledge
ライター/大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト・腸内ケアフードアドバイザー。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
Instagram:@tsukiko_shoku_mind
blog:管理栄養士 大槻万須美♪楽しく食べて健康に♪
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