ブロッコリー、そのまま食べたら損!足すだけで老化を防げる〈意外な調味料〉とは|理栄養士が解説
ブロッコリーには、老化を防ぐ働きが期待できることを知っていますか?さらにブロッコリーに「ある調味料」をプラスすると、その作用がより高まるかもしれません。この記事では、ブロッコリーの老化防止効果をアップさせる調味料を管理栄養士が紹介します。今日の食事から、さっそく試してみてくださいね。
ブロッコリーは老化防止におすすめの野菜
身近な野菜のひとつであるブロッコリーには、老化防止に役立つ次のような栄養成分が含まれています。
・β-カロテン
・ビタミンC
・スルフォラファン
β-カロテンは、カロテノイドと呼ばれる色素成分のひとつです。体内に入ると必要に応じてビタミンAに変換されますが、一部はそのままの形で力を発揮します。β-カロテンには強い抗酸化作用があり、老化の原因となる活性酸素を除去する働きが期待できます。
同じく、活性酸素の除去に役立つとされている栄養素がビタミンCです。ビタミンCは、肌のハリを保つコラーゲンの生成をサポートする働きが知られていますが、強い抗酸化作用を持つ栄養素でもあります。
スルフォラファンは近年注目されている機能性成分です。スルフォラファンには、肝機能を高める作用やピロリ菌に対する抗菌作用があることが分かっています。さらに、スルフォラファンにも老化を防ぐ働きがあり、体内の抗酸化酵素の産生を促すことで、活性酸素から体を守ると考えられています。
ブロッコリーにはこれらの老化防止に役立つ栄養成分が含まれていますが、その効果を高めるなら、食べるときにある「調味料」を加えてみましょう。
ブロッコリー+油で老化を防ぐ!
ブロッコリーの老化防止効果をさらに引き出す調味料とは、「油」です。抗酸化作用を持つβ-カロテンは脂溶性成分であるため、油と一緒に摂取すると吸収率が高まります。
ただし、ビタミンCは熱に弱く、油で炒めて調理すると栄養成分が失われてしまうかもしれません。ビタミンCを無駄なく摂取するなら、電子レンジでの加熱調理がおすすめです。電子レンジで加熱したブロッコリーを油と一緒に食べれば、その効果が十分に引き出されるでしょう。
なお、ビタミンCとスルフォラファンは水に溶けやすい性質があります。したがって、ブロッコリーをゆでて調理すると、ビタミンCとスルフォラファンが失われる可能性があります。これを防ぐためにも、電子レンジを活用することがポイントです。
ブロッコリーと油を一緒に摂るおすすめの食べ方
ブロッコリーを油と一緒に食べるもっとも手軽な方法は、マヨネーズを付けることです。ほかには、オイルを含むドレッシングやオリーブオイルをかける方法もあります。とくに、オリーブオイルには抗酸化作用があるポリフェノールが含まれるため、老化防止へのさらなる効果が期待できます。
また、ごま油で和えるナムルやオリーブオイルで和えるマリネなど、油で和えて調理する方法もおすすめです。ただし、エネルギーの過剰摂取による肥満を防ぐため、油は適量を心がけて使いましょう。
ブロッコリーには老化防止に役立つ栄養成分が含まれており、その働きをさらに高めるためには、油と一緒に食べることが有効です。さまざまな食べ方ができるので、味のバリエーションを楽しみながら老化防止に取り組んでみましょう。
【参考文献】
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
中村督. 食品でひく 機能性成分の事典. 女子栄養大学出版部. 2022.
AUTHOR
いしもとめぐみ
管理栄養士。国立大学文学部を卒業後、一般企業勤務を経て栄養士専門学校に入学し、栄養士資格を取得。病院給食、食品メーカーの品質管理、保育園栄養士を経験して2022年に独立。食が楽しくなるレシピを発信するほか、栄養・健康分野の記事執筆を中心に活動中。
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