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９人に１人が乳がんになる時代｜カイリー・ミノーグなど…乳がんを乗り越えたセレブたちの体験談

山口華恵 2024-11-25

アメリカでは8人に1人、日本では9人に1人の女性が生涯で乳がんと診断されるとされている。多くのセレブが、自身の闘病体験を通じて乳がんへの意識を高め、早期発見の重要性を訴え、人々に希望と勇気を与えてきた。ミュージシャンや女優、モデルなど、さまざまな分野で活躍する勇敢な女性たちが、乳がんを乗り越え、強く生きる姿を見せ、逆境の中でも希望を見出す力を与えてくれている。そんな彼女たちの心強いメッセージを紹介したい。

シェリル・クロウ（62歳）

自分自身のために積極的に行動しよう

グラミー賞受賞のアメリカ人ミュージシャン、シェリル・クロウは、2006年に乳がんの診断を受けた。当時44歳だった彼女は、腫瘍摘出手術と放射線治療を受け、乳がんが完治した。現在は寛解しており、早期発見の重要性を積極的に発信している。自身の人生を描いたドキュメンタリー映画『Sheryl』の中で、シェリル・クロウは診断に繋がったマンモグラフィーを受けることをかつてためらっていたことを明かしている。「『Sheryl』を観た女性たちが、自分自身のために積極的に行動し、特に予防的な健康診断を受ける重要性に気づいてくれることを願っています」と、2022年のオピニオン記事で彼女は記している。

カイリー・ミノーグ（56歳）　

がんの経験は大変だったけれど、素晴らしい体験でもあった

2005年、カイリー・ミノーグは36歳で乳がんと診断された。このニュースは大きな話題となり、彼女が闘病生活を公表したことで「カイリー効果」と呼ばれる現象が生まれた。これにより、特に若い女性たちの乳がん検診率が大幅に上昇した。

手術と化学療法を受け、2006年に寛解を迎えた。「乳がんの経験はトラウマで、どんなトラウマも心に残るもの。がんと診断された経験は、これからも私の中に生き続ける。それは大変なことだったけれど、同時に素晴らしい体験でもあった」と、55歳になった彼女は2023年にCBSニュースで語っている。また、栄養士の助けを受け、免疫力を高めるため、ニンジン、チリ、ブロッコリー、ニンニク、ケール、パパイヤ、ラズベリー、ローズマリー、海藻、トマト、ターメリックなどをブレンダーにかけ、1日に2杯、補助食品として愛飲している。栄養士によると、これらの食材は抗酸化作用やデトックス効果が高いという。トラウマになるほどの辛い経験だったが、教訓を活かし、健康意識の高い生活を送っているようだ。

カーラ・ブルーニ（56歳）　

毎年同じ日にマンモグラフィを受けることを習慣づけている

モデルで歌手のカーラ・ブルーニは2023年、4年前に乳がんと診断されたことを明かした。「手術、放射線療法、ホルモン療法、私は乳がんに対する通常の治療を受けました」と、Instagramの動画で説明した。

カーラ・ブルーニは、がんを早期に発見できた理由として「毎年、同じ日にマンモグラフィを受けているから」と述べ、「もし毎年受けていなければ、今頃は左胸がなかったかもしれない」と語った。また、カーラ・ブルーニは「長い間、このことを公にすることに躊躇していた」としながらも、「メッセージを伝えるためにオープンにすることに決めた」と告白し、「毎年マンモグラフィを受けてください。あなたの命がそれにかかっています」と訴えた。

ヨーク公爵夫人セーラ・ファーガソン（65歳）

がんは静かに進行することがあるから、定期検査を受けることが大事

ヨーク公爵セーラ・ファーガソンは、2023年6月に自身の乳がん診断についてポッドキャスト番組「ティー・トークス・ウィズ・ザ・ダッチェス・アンド・サラ」で明かした。このエピソードは、彼女が乳房切除手術を受ける前日に収録されたもので、サラ・ファーガソンはマンモグラフィを受けた経緯を語った。症状がなかったため、検査を先延ばしにしようと思っていたが、妹のジェーンに「後回しにしないで」と強く勧められ、検査を受けることを決めたと言う。「ありがとう、ジェーン」と感謝の気持ちを表し、「検査を受ける大切さをみんなに伝えたかった」と語った。

また、サラ・ファーガソンはがんの家族歴があることを話し、定期的な検査がいかに重要かを強調した。「がんは静かに進行することがあるから、自分が元気だから大丈夫と思わず、検査を受けることが大事」と訴え、「今すぐ検査を受けに行ってほしい」とリスナーに呼びかけた。