【望んでいない人間関係に巻き込まれがち…】繊細さん「HSP」が変わった人に好かれやすい理由と対策
精神科で外来を行い、6万人以上インスタやvoicyのフォロワーに対してHSP気質に関する発信、書籍刊行など幅広い分野で活動する精神科医しょうさんが、HSPやメンタルヘルスに関する身近なギモンを解説。生きづらいをラクにするためのヒントを連載形式で紹介します。
こんにちは。精神科医しょうです。「なぜか変わった人に好かれてしまう…」そんな悩みを抱えたことがあるHSPの方も多いのではないでしょうか。敏感で共感力の高いHSPさんは、他人に対して優しく接するあまり、時には自分が望んでいない関係に巻き込まれることがあります。その結果、大きなストレスの原因となってしまい、メンタルに不調をきたしてしまうなんてこともあります。そのため、今日の記事では、特にHSPの方が「変わった人」に好かれやすい理由と、その対処法を紹介し、HSPの方が自分を守るために役立つ方法をお伝えします。
HSPさんが「変わった人」に好かれやすい理由
①強すぎる共感力
HSPの方は他人の感情を敏感に感じ取る能力が高いです。そのため誰かが困っていたり、感情的に不安定だったりすると、その人の心に寄り添おうとする気持ちが強く働きます。この共感力が、他人にとっては「この人なら自分を理解してくれる」と感じさせるため、特に感情的に不安定な「変な人」がHSPさんに依存しやすくなるのです。
②自分の感情を抑えてしまう
HSPの方は、他人の感情を優先するあまり、自分の感情や欲求を後回しにしがちです。特に「相手を傷つけたくない」「対立を避けたい」という思いから、自分が覚えた違和感も無視してしまうことだってあるくらいなんですね。このため、相手が不適切な言動を取っても、適切に対応できず、その結果「変な人」に絡まれやすくなります。
③境界線が曖昧になりがち
HSPさんは、人との境界線が曖昧になりがちです。他人の感情や問題に深く関わりすぎることで、自分自身のエネルギーを消耗してしまうことがあります。その結果、自分のペースを守れないまま、相手の要求に応じてしまうことが多く、これが「変な人」に好かれる一因となってしまうんですね。
HSPさんができる対処法
①自分の感情を優先する
他人の感情に敏感なHSPさんだからこそ、自分の感情も大切にしましょう。人に優しくすることは素晴らしいことですが、自分の感情や限界を無視することは逆効果です。「この相手は自分にとってどう感じるのか?」と自問し、自分の心が「NO」と感じたときには、その感情を尊重しましょう。
②境界線を意識的に設定する
HSPの方にとって、境界線をしっかり引くことは大切です。「どこまでなら自分が相手と関わってもよいか」を明確にし、無理に関わらないようにする練習をしましょう。例えば、相手からの過度な要求には「ごめんなさい、今は対応できません」と丁寧に断ることで、相手にあなたの限界を伝えることができます。
③相手の初期の言動に注意をする
HSPさんは直感が鋭く、相手の言動に敏感です。そのため、相手の初期の言動や態度に注意を払い、「この人とは合わないかもしれない」と感じたら、その直感を信じる事も大切です。例えば、最初から一方的に自分の話をし続け、相手の意見や感情に興味を示さない人は、長期的に見ても自己中心的で相手を尊重しない可能性が高いです。このように「早い段階で距離を取る」などの判断をすることで、無駄なストレスやエネルギーの消耗を避けることができます。
まとめ
HSPという特性は、他人に対して優しさを持つ素晴らしい力ですが、その優しさを自分自身にも向けることが大切です。特に、敏感な心を持つHSPさんにとって、心のバランスを保ちながら人間関係を築くことは重要な課題と言えるでしょう。あなたの敏感さはあなたを特別にする力です。自分を大切にしながら紹介した対策を行い、他人との健康的な距離を保つことで、より良い人間関係を築いていけるよう願っております。
AUTHOR
精神科医しょう
普段は精神科医として働きながら、InstagramやvoicyにてHSP気質に関する発信も行なってます。総フォロワー7万人以上の方々に対し、「他人軸ではなく自分軸で気楽に生きられる」をテーマに発信中。 自分軸になりたい方は是非、私の発信をのぞいてみてください♪ 書籍(https://www.amazon.co.jp/dp/4046060034)
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