よく聞くけどいまいちわからない「ローリングストック」どうやるの?ポイントは?防災士が解説

 よく聞くけどいまいちわからない「ローリングストック」どうやるの?ポイントは?防災士が解説
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渡辺あい
渡辺あい
2024-09-06

災害に備えて、個人でも「備蓄」をすることはとても重要です。ホームセンターやネットショッピングでも災害用の食品を取り扱っているところもありますが、高額であったり気付いたら消費期限が切れていたりといったケースも珍しくありません。そんな備蓄に関して「ローリングストック」という言葉を耳にすることもありますが、具体的にどのようなものかわからないという人もいるのではないでしょうか。ローリングストックは日常生活に無理なく取り入れられ、自然と備蓄が整うこの方法ですが、本記事ではこのローリングストックについて、そのやり方と押さえておきたいポイントを解説します。

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ローリングストックとは

「ローリングストック」とは、日常的に自宅で利用している食品や日用品を少し多めに備えることをいいます。

そのうち食品の場合は消費期限が長めのものを普段より多めに保管し、食べた分だけ買い足すというのがスタンダードな方法です。

このように日常的に少しづつ消費したものを買い足したりすることで、一度に賞味期限切れになってしまうことを防ぎ、無理なく備蓄をすることができます。

ローリングストックしているものを食べる場合は、賞味期限の短いものから消費するようにし、常に新しい在庫がある状態にしましょう。

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どんなものをストックしたらいい?

非常食というと、乾パンやカップ麺をイメージする人も多いかもしれませんが、何日も炭水化物だけでは健康を害することもあります。

災害時だからこそ、健康や心の安定のためにバランスよくストックすることが大切です。

具体的にどんなものを揃えたらいいのか見ていきましょう。

主食

ごはん、パンなど「エネルギー」となるものを用意しましょう。

・パックごはん、アルファ化米

・ロングライフパン

・小麦粉、餅

・乾麺、カップ麺

災害時はお湯が使えないこともあるので、カップ麺を選ぶ場合は水だけでも戻せるものだとベターです。

乾麺はジップ袋等に入れて水に数時間漬けておくと、茹で時間が少なくなりガス代の節約になります。

主菜

肉や魚、豆類などタンパク質を含んでいて食事のメインとなるものです。

・肉、魚、豆などの缶詰

・レトルトカレー、レトルトパスタソース

・フリーズドライ食品

・鰹節、干し桜エビ

そのままでも食べられるものや、ごはんや麺と合わせて食べられるものを選ぶといいでしょう。

鰹節や桜エビはダシとしても重宝します。

副菜

野菜など主食や主菜で不足しがちなビタミン・ミネラル・食物繊維の補給ができます。

・日持ちする野菜(じゃがいも、玉ねぎなど)

・切り干し大根、乾燥わかめ

・野菜の缶詰、野菜ジュース

・インスタントみそ汁

野菜は長期保存をすることが難しいものが多いですが、フリーズドライの野菜等をうまく取り入れましょう。

野菜ジュースはそのまま飲むだけでなく、調理にも使うことができます。

果物

野菜と同じくビタミン・ミネラルを補うことができます。

・日持ちする果物(リンゴ、柿など)

・フルーツ缶詰

・ドライフルーツ

・果物ジュース

缶詰やドライフルーツはそのまま食べられて便利なだけでなく、フルーツの甘みが災害時のストレスをやわらげてくれます。

その他

災害時の食事を豊かにする食材もそろえておくといいでしょう。

・乳製品(ロングライフ牛乳、粉チーズ)

・菓子(ようかん、ビスケット)

・調味料(しょうゆ、味噌、ケチャップ)

・ふりかけ

非常時の食事は味気ないものが多くなりがちですが、ふりかけや調味料があることで自分好みの食事を用意することができます。

子どものいる家庭では、日持ちのするお菓子をいくつか取り揃えておくと子どもの安心感にもつながりますよ。

水は一日ひとりあたり3リットルで最低3日分が必要だと言われます。

ペットボトルは持ち運びやすい500ミリリットルのものと、備蓄しやすい2リットルのものをバランスよく揃えることをおすすめします。

またペットボトルだけでなく、ウォーターサーバーも活用するといいでしょう。

日用品

食料の他にも日用品を普段から多めに用意しておきましょう。

・乾電池

・ガスボンベ

・衛生用品(ティッシュ、トイレットペーパー、オムツ、生理用品など)

災害が起こると日用品の買い占めが起こることがあります。

いざという時に困らないよう、日用品も備えておきましょう。

もちろん買い占め行為はおすすめしません。

ローリングストック食品のおすすめの食べ方

ローリングストック食品は災害時にどのように食べたらいいのでしょうか。

簡単にできるレシピをいくつか紹介します。

「パスタ+コーンスープ」

茹でたパスタに少量のお湯で溶かした粉末のコーンスープを混ぜます。

甘味があり、子どもにも受け入れられやすい味です。

「切り干し大根+鯖缶+トマト缶」

水煮の鯖缶をほぐしてトマト缶と合わせ、切り干し大根を加えて30分ほど置くだけの、トマト缶の水分で切り干し大根を戻して調理するレシピです。

加熱なしでも作れますし、火のある環境では軽く煮込んでもおいしく食べられます。

「ごはん+ハム+野菜ジュース」

パックごはんやアルファ化米にハムと野菜ジュースを混ぜると、リゾットができます。

粉チーズやチューブにんにくを合わせるとさらにおいしくなりますよ。

ローリングストック食品でも組み合わせ次第で、バリエーション豊かな料理を作ることができます。

日頃からストックするだけでなく、上手に調理をしていざという時に焦らないようにできるといいですね。

 

参照サイト:

農林水産省 災害時に備えた食品ストックガイド

農林水産省 大事な水、どうやって備えますか?

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AUTHOR

渡辺あい

渡辺あい

県内最年少で防災士試験に合格した小学生の娘と共に「親子防災士」として活動。 地域の防災会に所属して、小学校での防災教室を開催するほか、防災グッズの監修も複数手掛ける。 「防災に年齢は関係ない」をスローガンに子どもでもわかりやすい防災の知識を届けられるよう、防災知識の普及に取り組んでいる。



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