生活習慣病の原因に?更年期世代が見落としがちな間食習慣とは?管理栄養士が解説
おなかが空いたときに、つい間食に手を伸ばしがちですよね。しかし、毎日食べ慣れている間食によって、生活習慣病になる可能性があります。本記事では、更年期の方が生活習慣病の原因につながる3つの間食習慣について解説します。
更年期の体に現れる身体的な症状とは
更年期は、20,30代と比較して女性ホルモンの分泌が減少する時期です。女性ホルモンが減少すると、現れる身体的な症状は以下のとおりです。
・基礎代謝量の低下
・コレステロール値の増加
・骨密度の減少
・体重の増加
上記の身体的な症状を予防するためには、間食習慣が関係しています。次のような間食習慣に気をつけることが大切です。
1)甘い飲み物の過剰摂取
2)ドライフルーツの過剰摂取
3)夜遅い時間帯の間食摂取
それぞれ詳しく解説します。
1)甘い飲み物の過剰摂取
甘い飲み物の摂取は控えましょう。炭酸飲料や果汁飲料、コーヒー飲料などの甘い飲み物は、糖質が多く含まれています。WHO(世界保健機関)によると成人の場合、1日の糖質摂取量の目安は25gです。各飲料の糖質摂取量は、以下のとおりです。
ペットボトル500mlの1本分を飲んでしまうと、1日の目安の糖質摂取量を越えてしまいます。甘い飲み物を選ぶ際は、栄養表示に書いている糖質量を確認することが大切です。
水分摂取には、水やお茶をおすすめします。
2)ドライフルーツの過剰摂取
ドライフルーツは、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれる健康的な間食と言われ、食べる方が増えています。しかし、ドライフルーツを過剰に摂取すると、糖尿病や生活習慣病に悪影響を与え、注意が必要です。
ドライフルーツによっては、カロリーが高いものや、果糖が多く含まれている商品があります。商品を選ぶ際は、栄養表示をみて購入することが大切です。ドライフルーツに含まれる100gあたりのカロリーと糖質は、以下のとおりです。
1日の間食摂取量は200kcal程度ですが、ドライフルーツの摂取量は30〜35gが目安です。間食をドライフルーツに限定する場合は、多くても60〜70gにしましょう。
3)夜遅い時間帯の間食摂取
夜遅い時間帯に間食を摂取してしまうと、体脂肪がつきやすくなります。特に更年期の女性は、体脂肪が増えやすいため、注意しておくべきです。
夜遅い時間に食事をとると、寝るまでにエネルギーが消費されにくく、体脂肪として蓄積されやすくなります。特に22時〜午前2時は、脂肪蓄積に関わる遺伝子BMAL-1(ビーマルワン)が増加することが研究で報告されています。また、食欲をコントロールするホルモンのレプチンは、夜遅い時間帯になればなるほど分泌量が減り、エネルギー消費も減少するのです。
どうしても夜遅く時間帯に間食を食べる場合には、少量のナッツ類やヨーグルト、野菜など、たんぱく質や食物繊維が多く含まれる食品や、低カロリー・低脂質の食品に抑えましょう。
まとめ
本記事は、更年期の生活習慣病予防のために注意するべき間食習慣を解説しました。更年期はホルモンのバランスが乱れ、気持ちが不安定になってしまいます。ストレス解消のために、甘い飲み物やドライフルーツの過剰摂取は、危険です。間食を摂取する時間帯にも注意しましょう。
【参考文献】
AUTHOR
たかぎみなこ
食事栄養分野を中心に記事執筆を行うフリーランスライター。前職は介護施設の管理栄養士として勤務。高齢者の食事栄養管理を行い、最期まで食の楽しみを提案する。管理栄養士の知識と経験を活かし、活動している。
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