「冷凍すると味が変わる…」管理栄養士が教える〈冷凍しない方が良い野菜〉冷凍するときのポイントは
健康的な食生活に欠かせない野菜。大量に買ってしまったり使い切れない場合は、冷凍保存するのがおすすめです。万能に思える冷凍野菜ですが、中には冷凍保存をすると味や食感が変わるため向いていない野菜もあります。この記事では、冷凍保存に向かない野菜をご紹介します。さらに冷凍保存する時に押さえたいポイントや解凍方法についても解説しますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
冷凍しない方がいい野菜の特徴
水分量が多い野菜
レタスやトマト、きゅうりなど水分が多い野菜は、解凍後に食感が驚くほど変わってしまうので冷凍保存に向いていません。生のままではあまり味がよいとは言えませんが、加熱するとおいしく食べることができます。トマトソースにしたり、スープの具材にすると手軽に使うことができますよ。
繊維質が多い野菜
ごぼうや大根、にんじんなど繊維の多い野菜は、冷凍して解凍すると水分がなくなり筋っぽい食感になってしまいます。加熱調理しても食感が固く、あまりおすすめはできません。ただし、ささがきや千切り、おろした状態だと食感の変化が気になりにくいので、冷凍する前にひと工夫すれば可能な場合もあります。
野菜を冷凍するときに守りたい3つのポイント
余分な水分をしっかりふき取る
野菜を冷凍する時に気をつけたいのは、「余計な水分が残っていないか」ということです。水分が残った状態で冷凍すると、解凍した時にべちゃっとした水っぽい仕上がりになってしまいます。洗った野菜や加熱した野菜は、ペーパータオルでしっかりふき取ったり固く絞ってなるべく水分を切っておきましょう。
平たくしてアルミバットなどにのせ、短時間で冷凍する
冷凍する時に時間がかかってしまうと、野菜の中に大きな氷の結晶ができ、それが解凍時に溶けることでスカスカの食感に変化してしまいます。下処理した野菜を保存袋に入れたら空気を抜きながら平たくして冷凍庫に入れましょう。アルミ製のバットなどにのせるとより早く凍らせることができるのでおすすめです。冷凍している間はなるべく冷凍庫の開け閉めをしないように心がけるといいですよ。
冷凍の保存期間は3週間が目安
万能とも思える冷凍保存ですが、やはりおいしく食べられる期間は決まっています。長く保存すると霜がついてしまい味や食感が落ちてしまう原因となるので、長くても3週間以内には使い切ることをおすすめします。
冷凍野菜はどうやって解凍する?
冷凍した野菜のおすすめの食べ方は、「そのまま加熱調理に使う」です。
電子レンジや自然解凍を行うと、野菜の中の水分が外に流れ出てしまうので食感が悪くなってしまいます。冷凍庫から出したら加熱したフライパンですぐに炒めるか、沸騰した煮汁の中に入れましょう。なるべく早く中まで火を通すと食感がある程度保たれますよ。逆に冷たいフライパンや煮汁の中に入れると火が通るのに時間がかかってしまうので、自然解凍の時のように食感が悪くなってしまうので気をつけてくださいね。
まとめ
今回は、冷凍しない方がよい野菜の特徴やおすすめの冷凍方法をご紹介しました。冷凍野菜は忙しい毎日の食事作りを助けてくれたり、時短調理を叶えてくれる便利な食材でもあります。だからこそ、今回ご紹介した冷凍の方法を覚えて野菜をおいしく無駄なく使ってくださいね。
参考サイト
AUTHOR
野口久美子
管理栄養士/調理師。大学卒業後、保育園栄養士と食品開発の仕事を経てフリーに転身。現在は子育てをしながらライターとしてレシピ紹介や栄養に関する分野でコラムを執筆している。
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