〈内臓脂肪〉が増える3つの食べ物&3つの食べ方とは?管理栄養士が教えます
最近、体型の変化が気になっていませんか? 特に、加齢にともなってお腹がせり出してくるのは「内臓脂肪」が原因といわれています。 内臓脂肪が増えると、高血糖・脂質異常・高血圧などの生活習慣病のリスクが高まルため、内臓脂肪の指標となる「腹囲」を日頃からチェックすることが重要です。 今回は、内臓脂肪が増える食べ物や食習慣を紹介します。
内臓脂肪が増える食べ物3選
内臓脂肪が増えやすい食べ物は多種存在しますが、その中の3つを以下に紹介します。
甘い飲み物
清涼飲料水や果汁飲料、スポーツドリンクなどの甘い飲み物は、飲みすぎると内臓脂肪を増やす原因となります。
その理由は、糖分による「急激な血糖上昇」です。
甘い飲み物は、食べ物よりも吸収が早く、一気に血糖値が上がります。その際に血糖調整にはたらくインスリンが分泌されますが、インスリンは中性脂肪の合成を促進します。
その中性脂肪が蓄積され、内臓脂肪が増える原因となってしまうのです。
甘い飲み物は、空腹時に一気に飲むことや過剰に飲むことは控えましょう。
菓子パン
忙しい時の食事は菓子パンですませる…という方も多いのではないでしょうか。
残念ながら、菓子パンは食事の代わりにはなりません。
ケーキやドーナツのような間食と同類です。
そして、糖質と脂質の塊で、それを代謝するために体内の各種ビタミンを消費する「栄養泥棒」ともいわれています。
内臓脂肪を増やしたくない方は、菓子パンを食事の代わりに食べることはやめて、おやつ代わりに食べましょう。
その時は「1日200kcal以内」の量を目安に、食べ過ぎないように意識してくださいね。
揚げ物
フライドポテトや唐揚げ、トンカツなどの揚げ物は、食べ過ぎに注意したいメニューです。なぜなら、揚げ物は調理中に衣に油が吸われて高カロリーになりやすく、食べ過ぎると内臓脂肪の蓄積に直結します。
揚げ物が食べたい時は「質の良い油」を少量使って、揚げ焼きにして食べましょう。
オリーブオイルやごま油に含まれるオレイン酸は整腸作用があり血中コレステロールを下げるといわれているのでオススメです。
原因は食習慣?内臓脂肪を増やす食べ方3選(h2)
では、内臓脂肪を増やす食べ方を以下に3つ紹介します。
早食い
よく噛まずにかけこむように早食いすると、満腹中枢が刺激されず、食事が終わっても満足度が低い状態に。
満腹を感じないことで追加でご飯を食べたり甘いものを食べたりしてしまい、カロリーの過剰摂取になってしまうこともあります。
内臓脂肪を増やさないためにも、一口で30回は噛むようにして、一回の食事に20分以上は時間をかけて食べるようにしましょう。
糖質+脂質「のみ」の組み合わせ
ラーメンにチャーハン、パスタにガーリックトースト、ご飯と焼肉、ケーキとポテトチップス…。
食事の欧米化に伴い、糖質と脂質のみ、といった組み合わせがとても増えています。
糖質を摂取することで血糖値が上がり、インスリンの影響で脂肪が蓄積されやすくなります。そこに食事でも脂質が入ってくるため、どんどん身体に脂肪をため込んでしまう悪循環に。
たんぱく質である魚や大豆製品、食物繊維が豊富な野菜やきのこ、海藻も一緒に食べて、糖質と脂質に偏らないようにしましょう。
夜遅い時間にがっつり食べる
就寝前に食べたものは、多くが脂肪として蓄積されるといわれています。
その理由は、寝ている間は胃腸が休んでいるためエネルギーが消費されず、余ったエネルギーが体内で脂肪に合成されるからです。
夜遅い食事の時は、夕方ごろにおにぎりを食べる「分食」をされて、夜食はスープや味噌汁などを軽く食べるようにすると内臓脂肪を増やしにくくなります。
内臓脂肪を増やさずに健康的な毎日を
内臓脂肪が増えすぎてしまうと見た目も悪くなり、身体も重く、何より生活習慣病のリスクが上がってしまいます。
今回紹介した内容を意識されて、健康的で元気な毎日を過ごしましょう!
参考:
・e-ヘルスネット(情報提供)
インスリン
・保健指導リソースガイド
・西東社「新しい栄養学と食のきほん事典」
・池田書店「からだによく効く食材&食べあわせ手帖」
AUTHOR
小玉奈津実
管理栄養士。サプリメントの商品開発や外食チェーン店のメニュー開発、老人保健施設での献立作成や栄養価換算などに携わったのち、現在はフリーの管理栄養士として活動中。企業との共同でのサプリメント商品開発、オンラインでの栄養指導、食や健康に関するコラム執筆や監修、ママ向けの宅配弁当の作成など、実績300件以上をもつ。身体を作る「食」の重要性を、わかりやすく丁寧に伝えることが使命と感じている。プライベートでは、3児のママとして毎日育児に奮闘中。
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