【更年期でも太らない人がやっている食事法】更年期太り対策!内臓脂肪を減らす「食べ方のコツ」
更年期になると、「太りやすくなった」「食べすぎてしまう」といった悩みをより多く聞くようになります。こちらの記事でも紹介したとおり、更年期にはどうしても太りやすくなるものです。そこで今回は、食べ方自体を見直して太るのを防ぐ方法、つまり「太らない食べ方のコツ」とその食べ方を習慣化する方法をお伝えします。
コツはただひとつ、「よく噛んで食べること」
私が代表を務めるNPO法人ちぇぶらでは、更年期の“あるある”を川柳で募集する「大人女子川柳」という企画をしていますが、先日、このような川柳が届きました。
ダイエット
軽々超える
リバウンド
美容食
体にいいのと
食べ過ぎる
更年期は「太りやすい」「ついつい食べすぎてしまう」という悩みが特に多くなりやすい時期です。食べることは人生の楽しみのひとつ。「食べ方」自体の工夫で食べても太りにくくなるなら、それに越したことはないですよね。その方法とは、実は「よく噛むこと」です。
更年期世代の女性は、日々の子育てや仕事、家事、介護など、とにかく忙しい世代。時間がないからと、つい食事をかきこむように食べているということはないでしょうか。よく噛んで食べるとどうしても食事時間は長くなりますが、メリットがたくさんあります。その主な理由は3つあります。
よく噛むと太らない理由①満腹中枢が刺激される
私たちは、食事を始めてから15分くらい経ってようやく「おなかがいっぱいになってきた」と感じ始めます。これは脳の満腹中枢が刺激されて起こる現象ですが、その満腹中枢が働くのに約15分かかるということです。
ゆっくり噛んで食べると、適度なところで「おなかがいっぱいになりました!」と満腹中枢が体に教えてくれるので、食べすぎることなく食事の量を抑えることができます。しかし、あまり噛まずにかきこんでしまうと、もちろん15分も時間はかかりませんので、おなかが満たされているのか、足りていないのかを脳が判断できません。その結果、つい食べすぎてしまうのです。
よく噛むと太らない理由②内臓脂肪が燃焼される
よく噛んで食べると内臓脂肪が燃焼する、つまり、痩せやすくなります。よく噛んで食べると、脳の「ヒスタミン神経系」が活性化されます。ヒスタミン神経系の活性化は自律神経に影響を与えます。自律神経は、体温や血圧、心拍、消化など、生命活動の根幹を一手にコントロールしている神経。自律神経のうち、興奮すると優位になる交感神経に影響することが関係して、内臓脂肪が燃焼されやすくなるとされています。内臓脂肪の蓄積は、“メタボ(メタボリックシンドローム)”の大きな要因。よく噛むことは“メタボ予防”になります。
よく噛むと太らない理由③食事誘発性体熱産生
3つ目の理由は、食事誘発性体熱が産生されること。食事をしたあとは、安静にしていても代謝量が増えます。ゆっくり噛んで食べると、体の中でエネルギーが使われやすくなります。しかし、よく噛まないで食べ物をそのまま飲みこんだほうが、胃腸に負担がかかるので、内臓ががんばってエネルギーを使って消化しようとするのではないか…。などと思ってしまう方もいるかもしれませんが、実際には逆です。
しっかり噛んで消化しやすい状態で飲みこんだときのほうが、胃や腸の血流が活発になり、栄養もよく吸収されるようになります。また、消化するためにエネルギーを使います。つまり、ゆっくり噛んで飲みこむことで、内臓の基礎代謝が上がり、やせやすい体になるということなのです。
AUTHOR
永田京子
株式会社ウェルネスシアター代表、ちぇぶら更年期トータルケアインストラクター 1,000名を超える女性たちの調査や医師の協力を経て “更年期対策メソッド”を研究・開発・普及。口コミで広まり、企業や医療機関など国内や海外で講演を行い述べ6万人以上が受講。2018年カナダで開催の国際更年期学会で発表。著書「女40代の体にミラクルが起こる!ちぇぶら体操(三笠書房)」、「はじめまして更年期♡(青春出版社)」。
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