パスタとラーメン、太るのはどっち?カロリーや脂質、塩分量…管理栄養士が比較して解説
多くの人に愛される麺類。専門店ができるほど人気のある食べ物ですが、健康を気にする皆さんにとっては栄養面も気になるところ。 そこで今回は麺類の中からパスタとラーメンに注目し、どちらが太りやすいのか、またどのようにして食べるとヘルシーかを考えてみようと思います。
特徴と栄養価で考える
パスタはデュラム小麦を粗挽きにしたデュラムセモリナ粉と水、食塩が原料。対してラーメンは小麦粉(準強力粉)、かん水、水、食塩が原料となっています。かん水とは炭酸ナトリウムなどのアルカリ成分を含んだ水分で、ラーメン独特の歯ごたえやコシに不可欠な材料です。
茹でたパスタとラーメン(中華麺)の栄養価は以下の通りです。
茹でパスタ1人前(240g)
エネルギー:360kcal
炭水化物:77.3g
たんぱく質:13.9g
脂質:2.2g
食塩相当量:2.9g
茹でラーメン(中華麺)1人前(250g)
エネルギー:333kcal
炭水化物:73.0g
たんぱく質:12.3g
脂質:1.5g
食塩相当量:0.5g
パスタは塩を加えたお湯で茹でるためラーメンに比べて食塩相当量が多いですが、その他の栄養価は大きな違いがないということが分かりました。
次に、パスタとラーメンそれぞれの定番メニューを使った代表的なメニューの栄養価です。
ミートソースパスタ(合挽き肉を使用した場合)
エネルギー:607kcal
炭水化物:97.8g
たんぱく質:22.8g
脂質:18.2g
食塩相当量:7.1g
ペペロンチーノ
エネルギー:503kcal
炭水化物:84.7g
たんぱく質:15.5g
脂質:14.5g
食塩相当量:5.0g
しょうゆラーメン
*チャーシュー2枚、メンマ、ねぎ、海苔をトッピングした場合。スープ含む
エネルギー:433kcal
炭水化物:72.5g
たんぱく質:21.2g
脂質:8.6g
食塩相当量:7.3g
豚骨ラーメン
*煮卵1/2個、チャーシュー1枚、ねぎ、メンマをトッピングした場合。スープ含む
エネルギー:456kcal
炭水化物:72.3g
たんぱく質:17.4g
脂質:11.0g
食塩相当量:5.3g
調理するとカロリーはもちろんですが、脂質や塩分量も大きく増えることが分かります。麵自体の栄養価は先述の通り大きく変わらないため、調理法が重要だと言えそうですね。
ヘルシーに食べるコツ
調理後の栄養価を比べてみると、パスタに高カロリーの傾向が見られます。高カロリーになりやすい一番の理由が、脂質の多さです。調理する際のオリーブオイルやウインナー、ベーコンといった食材が脂質を上げる元となっています。油の使用量を抑えたり、脂質の少ない材料(鶏肉や野菜、きのこなど)を使用すると脂質を抑えることができるため、意識したいポイントですね。
まとめ
今回は「パスタとラーメンではどちらが太りやすいのか」をテーマに考えてみましたが、結論としては「調理後ではパスタの方が脂質量が多くなりやすいため、太りやすい可能性がある」と言えそうです。しかしパスタはラーメンと比べてGI値(食後血糖値の上昇の度合い)が低く、腹持ちがいいので食べ過ぎを防いでくれる効果が期待できます。おいしくヘルシーに食べられるように使用する食材を工夫できるといいですね。
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