痩せたい人の塩おにぎりが簡単すぎた!〈代謝アップ・筋トレ・腸活・不眠に〉管理栄養士が教えます
マグネシウムが不足すると… エネルギー代謝が悪くなり、太りやすくなるでしょう。 しかし、ダイエットへの影響は、それだけではありません。 あなたが、今がんばっている筋活、腸活、眠活もマグネシウムが不足していると、効果は激減してしまうのです。 今回は、とにかく簡単ですぐにできる〈塩を変えるだけの食トレ〉です。詳しくは本文をご覧ください。
〈マグネシウム〉がダイエットに欠かせない理由
体内で600以上の補酵素として働くマグネシウムは、さまざまな代謝に欠かせないミネラルです。例えば、エネルギー生成やDNA合成、脂質代謝、タンパク質合成など…… ありとあらゆる代謝に関わっています。
マグネシウムが不足するとどうなるのか?
ズバリ! エネルギー産生が上手に行えなくなることで、太りやすい体質になるでしょう。
しかし、ダイエットへの影響は、それだけではありません。
筋トレとマグネシウム
例えば、マグネシウムは筋活にも深く関わっています。タンパク質合成に必須のマグネシウムは、効率的な筋肉合成に欠かせない栄養素です。さらに、筋肉を思い通りに動かすことができるのもマグネシウムのおかげ。高強度の運動ではマグネシウムが一気に消耗されることもあるため、とくに筋活でのダイエット効果を得たい場合は、マグネシウムが不足しないよう心がけるべきでしょう。
腸活とマグネシウム
さらに、マグネシウムは腸活にも関わっています。腸内の水分を取り込んで、便をやわらかくするマグネシウムの作用は、下剤としても用いられているほど…とはいえ、日常的に下剤を使いたくないですよね? マグネシウムの多い食品を日々の食事に取り入れ、自然な快腸習慣に繋げられればベストです。とくに便が硬い人は、水分や水溶性食物繊維の摂取とともに、マグネシウムの不足がないかどうかも考えてみましょう。
睡眠とマグネシウム
最後に眠活。良質な睡眠は、ダイエットの最強の味方といえます。一方で、睡眠不足は空腹ホルモン・グレリンの分泌を促し、食欲を増加させてしまうでしょう。じつは睡眠ホルモン・メラトニンの生成にもマグネシウムが欠かせません。
このほか、自律神経や血糖値、血圧など…… さまざまな調節を行うマグネシウムの作用が、ダイエットと深く関わっているのです。つまり、効率的に痩せるためにマグネシウムは必須といえます。
マグネシウム補給に〈塩おにぎり〉でカンタン代謝アップ
ミネラルは体内で合成できないため、食品から摂る必要があります。マグネシウムは天然塩や未精製穀物、海藻、魚、豆、種実類などに多く含まれており、日本人の本来の食生活では不足しづらいミネラルでした。ところが米や塩をはじめとした精製食品が普及し、また魚や海藻、豆類を食べることが少なくなってきた現代人にとっては、不足しやすいミネラルとなってしまいました。さらに過度なストレスやアルコール、糖質などもマグネシウムの必要量を増やしている状況です。
……マグネシウム補給は難しそう? じつはそんなことはありません!
前述の通り、海藻や魚、豆、種実類を食事に取り入れることでマグネシウムは補えます。また、主食であるご飯を玄米や雑穀などに変えるのもおすすめですが、もっと手っ取り早いのが、塩を天然塩に変えることです。
天然塩は(ここで具体的な商品名は挙げづらいですが)一般のスーパーで購入できますので、ぜひ、商品裏の表示を確認して、マグネシウム含有量の多いものを選んでみてください。使い方も簡単。これまで使っていた塩とそのまま置き換えるだけです。おすすめは塩おにぎり。おにぎりには粒の細かな天然塩が使いやすいと思います。また、マグネシウム豊富な海苔やごまを組み合わせるのもいいでしょう。
ダイエットは、簡単にはじめられることから! ストレスなく、代謝アップを目指しましょう。
AUTHOR
石松佑梨
サッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。のべ2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。幼い頃から「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指している。著書に『過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー』(かんき出版)がある。
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