40代以降のダイエットに「しらすごはん+レモン」をおすすめしたい理由|管理栄養士が提案
骨を健康に保つカルシウム、体を作るタンパク質、筋肉合成を促すビタミンD……旬のしらすは、余すことなく魚すべての栄養素を摂ることができる食品です。じつは、しらす+ちょい足しで、栄養効率がぐんとアップするのを知っていますか? 痩せたいけど、おいしくないとイヤ!そんな方、必見です。詳しくは本文をご覧ください。
しらすをダイエットにおすすめしたい理由
しらすとは、イワシやウナギ、アユなど多種多様な稚魚の総称です。市場には、カタクチイワシやマイワシなどの稚魚が流通しており、さらに乾燥の程度によって、釜揚げしらす、しらす干し、ちりめんじゃこといった名称で呼ばれます。
しらすは、骨や頭のように(一般の魚なら)食べずに捨てる部分まで丸ごと食べられます。そのため、一般的な魚に多く含まれている栄養素(タンパク質やビタミンD、鉄など)に加えて、骨部分に多く含まれているカルシウムやマグネシウムの摂取も期待できる食品です。
ビタミンDやマグネシウムには、カルシウムの吸収を助けて骨の健康を保つ働きがあります。一方、ビタミンDには筋肉のタンパク質合成を活性化させる働きもあり、筋肉の増強や修復を促すことで太りにくい体質へと導いてくれる効果も期待できるでしょう。
ただし、正常な消化機能がなければ、食事からの栄養摂取は効率的に行えません。肉類よりも消化負担の少ないしらすは、消化力の弱った40代以降の栄養補給にも適しているといえるでしょう。
これらが40代以上のダイエットに、しらすをおすすめしたい理由です。
太りたくない人の「ちょい足しレモン」しらすごはん
骨の材料であるカルシウムは、日本人の全世代において不足しやすい状況にあります。成長期の子供にとってカルシウムが重要なのは広く知られていますが、同じように女性ホルモンの減少によって骨粗鬆症リスクが高まる40代以降の世代も注目すべき栄養素です。
骨折は、運動制限になる大きな要因であり、活動量を大きく減らし、顕著な体重増加にもつながりかねません。40代以降の痩せ習慣にとって、日頃からの骨折予防への心がけはとても大切です。
このように積極的に摂りたいカルシウムですが、腸での吸収率が良くないという特徴があります。そのため、カルシウムの吸収を促す酸味、そしてビタミンDによって利用効率を上げる必要があるのです。
前述の通り、ビタミンDはしらすに多く含まれているため、しらすそのままでも優秀なカルシウム源といえます。さらにビタミンDを増やしたい時は、しらすの卵かけごはんにしましょう。卵は、しらす同様、ビタミンDとタンパク質が豊富な食品です。特に運動不足の人はビタミンDの不足によって、筋力低下や筋肉萎縮のリスクが高まることがあります。
さらに、しらす丼にちょい足ししたいのが酸味。レモンなどの柑橘類のほか、お酢でもいいでしょう。栄養効率が高まるだけでなく、しらす丼がグンとおいしくなりますよ。
いかがでしたか? おいしい食事で健康を維持されたい方に読んでいただけたのであれば、とても嬉しく思います。旬のおいしいしらすと簡単なちょい足しの組み合わせ! ぜひお試しください。
AUTHOR
石松佑梨
サッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。のべ2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。幼い頃から「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指している。著書に『過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー』(かんき出版)がある。
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