【レモンの専門家が教える】意外と知らない!品種による味の違いと鮮度の良いレモンの選び方
ひと言で「レモン」といっても、その種類はさまざま。意外と知らないレモンの種類には、それぞれ個性もあります。今回は、日本一のレモン生産量を誇る広島のJA広島果実連の及川正明さんに、おいしいレモンの選び方を教えていただきました。
美味しいレモンを選ぶなら、表皮がきれいで張りのあるものを
桃やイチゴは、じっくり選ぶ人が多いですが、意外とレモンを選ぶ姿を見ることは少ないかもしれません。しかし、レモンも美味しいものの見極め方があります。
「まず、かたちが整っていて、表皮がつるんとキレイで、皮にハリとツヤがあり、ずっしりと重みのあるのが果汁豊かなレモン。反対に表皮がデコボコしているものは、内部の白い皮が多く、果汁が少ない場合があります。
レモンに賞味期限はありませんが、触った時に表皮がブヨブヨと緩んでいるのは鮮度が落ちている証拠。レモンは、切らないままであれば、野菜室で1カ月程度は保存できますが、一度切ってしまうと傷みが早くなるため、できるだけ切ったら早く使い切るのがポイント。使い切れない場合は、半分に切って冷凍保存したり、果汁を製氷皿にしぼって凍らせておくと便利です」(及川さん)
果汁だけじゃない!レモンの香りを楽しむなら皮を生かして
「レモンの香りを多く含むのは、果汁ではなくて皮。香りを楽しむなら皮、酸味を味わうなら果汁、と使い分けるのがポイントです。しかし、輸入レモンの多くは、輸送中の傷みを防ぐため、防カビ剤とワックスが塗布されているため、皮ごと料理に使う場合は、ワックスのかかっていない国産レモンを選んだ方が安心できます。
レモンは青い時期(グリーンレモン)は香りが強く、黄色い時期(イエローレモン)には果汁が多くなります。グリーンレモンが店頭に並ぶのは、7月~11月頃。ぜひ、その時期ならではの違いを感じてみてください」(及川さん)
意外と知らない!レモンの主な品種と味の違い
「国内に流通しているレモンの品種は、ほとんどが「リスボン」と呼ばれるものですが、ほかに木にトゲの少ない「ビラフランカ」、ハウス栽培に向いている「ユーレカ」、オレンジとレモンをかけあわせた「マイヤーレモン」などもあります」(及川さん)
リスボン
ポルトガル原産。ユーレカとともにカリフォルニアレモンの中心品種。日本には明治末期に導入され、寒さや風に強いことから国内でも栽培が行われるようになった。果汁が多く、酸味が強く、爽やかな香りが特徴的。
ユーレカ
アメリカ・カリフォルニアだけでなく、多くの国で栽培されている。四季咲き性が強く、豊産であるが、耐寒性はリスボンより弱い。味は、リスボンに似ていて、果汁が多く、しっかりとした酸味に、爽やかな香りを発する。
ビラフランカ
シチリア原産。木のトゲが少ないため、「トゲなしレモン」の名前で苗が売られていることもある。味は、ジューシーで、酸味があり、良い香りがする。
マイヤーレモン
オレンジとの自然交雑で誕生。栽培環境により、果実の形状は丸みを帯び、完熟すると果皮の色が、オレンジ色になる。味は、酸味が弱く、少し甘みがあり、香りが良い。最近は、国内でも生産されている。
出典:NHK みんなの趣味の園芸
教えてくれたのは…及川 正明(およかわ ただあき)さん
JA 広島果実連 東京支所 所長。JA広島果実連技師として落葉果樹産地に駐在し、ぶどうやイチジクの技術指導にあたる。その後、広島県尾道市瀬戸田町でレモン栽培にもたずさわる。現在は東京支所所長として、広島レモンをはじめ柑橘全般を、東京支所の管轄内(北海道から横浜まで)で販売している。
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ヨガジャーナルオンライン編集部
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