タンパク質を食べても代謝が上がらない人に【しらすおろし丼】を勧めたい理由|管理栄養士の痩せる朝食
タンパク質はしっかり食べているのに代謝が悪い人は、食べたタンパク質がきちんと消化吸収できていない可能性を疑いましょう。プロテインを飲んだり、肉料理をたくさん食べたり…と、意識的にタンパク質摂取した後、胃もたれやお腹のハリが気になる方は要注意! 十分に消化されなかったタンパク質は栄養にならないだけでなく、未消化タンパク質は腐敗し、腸内環境も悪化させます。今週の食トレは消化力についてです。胃腸に自信のない人必見!
タンパク質をしっかり食べているのに、代謝が上がらない人へ
近年では、タンパク質摂取の重要性について広く知られるようになりました。しっかりタンパク質を摂ることは重要です。ただし、40代以降のタンパク質摂取にはもう一点注意すべきことがあります。
タンパク質はしっかり食べているのに代謝が悪い人は、食べたタンパク質がきちんと消化吸収できていない可能性が高いです。プロテインを飲んだり、肉料理をたくさん食べたり…と、意識的にタンパク質摂取した後、胃もたれやお腹のハリが気になる方は要注意!
十分に消化されなかったタンパク質は小腸から吸収できず、筋肉や血液、ホルモンなどの材料として使えません。また栄養にならないだけでなく、未消化タンパク質は腐敗し、腸内環境も悪化させるのです。
今週の代謝アップ食トレは〝消化力〟です。
とくに朝から食欲がないという人におすすめしたい〝しらすおろし丼〟をご紹介します。
胃腸に自信のない人必見!カンタン朝のしらすおろし丼
ここでご紹介する〝しらすおろし丼〟は、あつあつのごはんに大根おろしとふんわり釜揚げしらすをたっぷりのせて、酢醤油で食べるものです。以下で、詳しい栄養学を解説します。
しらす
胃腸に自信がない人は、肉よりも消化のよい魚や卵、納豆などからタンパク質を摂るように心がけましょう。魚料理は調理が大変そうなイメージですが、しらすをトッピングするだけなら忙しい朝でも簡単に取り入れられますね。
しらすは、骨や頭など…一般的な魚なら、食べずに捨てる部分まで丸ごと食べられます。そのため、一般的な魚に多く含まれている栄養素(タンパク質やビタミンDなど)に加えて、骨部分に多く含まれているカルシウムも多く摂取できるのです。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けるため、組み合わせて摂ることで効率的な栄養摂取に繋げられます。小さな魚には私たちに不足する栄養素がギュギュッと詰まっているのです。
大根おろし
そもそも日本人は胃酸の分泌量が少ないため、タンパク質の大量摂取には向いていない民族です。さらに40代以降は消化力が低下します。
そこで大根の持つタンパク質分解酵素を活用しましょう。大根は生食することでその効果を発揮し、胃腸を整え、消化力をサポートしてくれます。また、のどの不調や風邪の予防にもおすすめです。
酢
しらすおろしに醤油をかけるだけでもおいしいですが、少し酸味が加わるとさらにおいしくなります。酢や酢醤油のほか、春に旬を迎えるさまざまな柑橘類の果汁でも代替できます。また酸味にはミネラルの吸収率を上げる働きもあります。しらすに含まれるカルシウムやマグネシウムの吸収率を高める効果も期待できるでしょう。
さらに酢には温めて巡りをよくする働きがあります。血液の巡りが良くなれば代謝は上がるでしょう。また大根おろしとともに消化を促すため、胃腸の停滞も取り除きます。消化吸収機能の向上は不足栄養素を補い、代謝を上げるでしょう。
いかがでしたか?
朝食を食べない方がコンディションがいいという人は、無理して生活リズムを変える必要はないと思います。問題なのは、朝食を食べたいのに食べれない人です。朝起きた時にお腹がスッキリしていない人は、ぜひ消化のいい朝食から始めてみましょう。まずはおかゆから始めてみるのもおすすめです。おかゆとしらすおろしの組み合わせも◎
頑張らない食トレで、今日もちゃんと食べて、しっかり燃える一日を過ごしましょう。
AUTHOR
石松佑梨
サッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。のべ2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。幼い頃から「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指している。著書に『過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー』(かんき出版)がある。
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