「朝、牛丼を食べる」のがダイエットにイイ理由って?管理栄養士が教えます
今月は代謝アップ小丼です。いつもの身近な食材で、すぐにできるおいしいダイエット朝食です。 今回は牛肉TKG(卵かけごはん)で"筋力アップ"を目指します。
今月は代謝アップ小丼です。いつもの身近な食材で、すぐにできるおいしいダイエット朝食です。
今回は牛肉TKG(卵かけごはん)で"筋力アップ"を目指します。
TKG(卵かけごはん)で痩せるしくみ
朝食のたんぱく質摂取は、筋肥大を促します。また、食後は何もしなくても代謝が上がります(食事誘発性熱産生)。この熱産生は糖質よりもたんぱく質で大きく、さらに夕食よりも朝食で高くなることがわかっています。
つまり、ごはん(糖質)に卵(タンパク質)をのせて食べるTKG朝食は、タンパク質が筋肉量を増やすことによって代謝を上げるだけでなく、食べること自体が代謝アップにもつながるのです。
代謝アップTKGの具材
ここではTKGに組み合わせる具材で、さらにダイエット効果を高めていきましょう。ご紹介する"代謝アップTKG"は、いわゆる"牛丼"です。なぜダイエット効果を高めることができるのか、以下で理由とともに説明します。
温泉卵
完全栄養食である卵は、生卵、温泉卵、半熟ゆで卵、かたゆで卵、目玉焼き、スクランブルエッグなどバラエティに富んだメニューが飽きにくく、忙しい朝でも簡単に調理できる"ダイエット朝食の強い味方"です。
ダイエットには、消化性に優れた温泉卵をおすすめしています。温泉卵は、卵黄が卵白よりも低い温度で固まる性質を利用して作られる半熟の卵です。卵白がとろりとしており、完全に固まっていないのが特徴です。
牛肉
1日のタンパク質摂取量目安は、運動習慣のある人は体重×1.5〜2.0g、運動習慣のない人は体重×1.0〜1.2の計算式で求められます。今までタンパク質の摂取を意識してこなかった人であれば、1食あたり20g程度を目安にしてみましょう。20gのタンパク質を摂るためには鶏もも肉なら80g、鮭なら90g、卵ならLサイズ3個、納豆なら3パック…と、想像以上に多いことがわかります。
TKG(卵Mサイズ1個のタンパク質量:約6.1g)だけでは、必要なタンパク質量が摂れないので、今回は不足するタンパク質を牛肉で補います。牛肉の目安量は片手1杯分ぐらい(薄切り肉4枚ぐらい)です。赤身肉であればタンパク質含有量が多いので肉の量は少なめ、脂身の多い部位なら少し多めの量に調整してみましょう。
玉ねぎ
じっくり加熱した玉ねぎの優しい甘味には、血糖値を上昇させづらいオリゴ糖が豊富です。オリゴ糖は消化吸収されずに大腸まで届いて腸内細菌のエサとなります。また、玉ねぎの甘味をしっかり引き出すことができれば、味付けの砂糖使用量を減らすこともできるのです。また、玉ねぎの臭い成分アリシンには血行促進の効果があります。
おすすめトッピング
牛丼のトッピングといえば、紅生姜や七味唐辛子です。どちらも体を温めてくれる食材ですが、紅生姜は慢性的な冷えには向いていません。以下でそれぞれの特徴を解説します。
紅生姜
生の生姜は体を即座に温めますが、発汗を促すことで熱を下げてしまいます。解熱作用は、高熱の風邪には適しますが、慢性的な冷え改善であれば不向きです。体を芯から温めたい場合は、加熱した生姜を使うようにし、血行を促すことを心がけましょう。
七味唐辛子
七味唐辛子は唐辛子をベースに山椒、ゴマ、青のり、陳皮などがブレンドされています。唐辛子も生の生姜同様で、即座に体を温めるのもの発汗によってクールダウンさせるものです。ただし、陳皮の香りには気の巡りを良くして体を温める働きがあります。慢性的な冷え症の予防には、一局集中で温めるよりも巡りを良くすることが大切なのです。
いかがでしたか? ぜひ自分の体調に合わせて、パーソナルトッピングを選んでみましょう。また牛丼の具は1回分に小分けして冷凍しておくと便利です。お米に組み合わせた牛丼だけでなく、うどんやそばに合わせることもできます。卵とじにすれば、夕食やお弁当のメインおかずにもなりますね。ぜひ、お試し下さい。
AUTHOR
石松佑梨
サッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。のべ2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。幼い頃から「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指している。著書に『過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー』(かんき出版)がある。
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