不織布マスクの使用期限、知ってる?どこに保管するのが正解?薬剤師がわかりやすく解説

 不織布マスクの使用期限、知ってる?どこに保管するのが正解?薬剤師がわかりやすく解説
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竹田由子
竹田由子
2023-12-10

感染症が流行して、一時品薄になったマスク。数年前に買ったマスクが残っているのに…。と、「脱マスク」になり、大量に購入した方も家にある在庫が減らなくなってきたり、または過去に大量に購入したものを、今から使っていいものか考えたり…今回は、マスクの使用期限の目安や保管方法について解説いたします。

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マスクの使用期限について

マスクは雑貨製品になります。そのため使用期限は設けられていません。各メーカーが目安として提示しているのは、未開封で製造から3年です。

3年間を過ぎて使用できなくなる訳ではないですが、効果という面に関しては保管状況、温度や湿気などに大きく左右されます。

マスクの効果に影響を与えるのは?

不織布のマスクの場合、間に含まれるろ過材料の静電気によりウイルスや花粉などが吸着されて効果を発揮します。

このろ過層は、湿気に弱いため、水にぬれると静電気が弱まって防護効果が大幅に低下する可能性があるといわれています。ろ過層の静電気は弱まった後、消えてしまうので、長期間湿気による影響を受けていると、マスクの物理的な遮断効果しか発揮できません。
このため、マスクの効果を十分に発揮できない可能性があります。

N95マスクはどうなの?

N95マスクの使用期限は約5年です。N95マスクも5年を過ぎると徐々に効果が下がるといわれています。湿気による影響があると他のマスクと同じく、物理的な防護効果のみになります。

N95
N95マスクの使用期限は約5年。N95マスクも5年を過ぎると徐々に効果が下がるといわれている。photo by Adobe Stock

マスクの保管方法は

マスクの保管場所としては、玄関や居間など、取り出しやすい場所などが選択されることがおおいですよね。マスクを長期保管する際は、直射日光・高温多湿になる場所は避けましょう。また、マスクのゴムの部分が劣化しやすくなっているので、使用の際はマスクの品質が保たれているかをチェックしてください。

また、一時的に取り外したマスクの保管には、抗菌マスクケースを活用しましょう。

今後買う時におすすめできるマスク

マスクを使用する頻度は低下しているものの、インフルエンザも通年で流行するなど、様々な感染症の流行があります。そのため購入するときにいつでも使えるように、長期間保存も考慮しましょう。湿度による劣化を考え、あらかじめ個別包装されたマスクを選ぶと安心でしょう。複数枚持ち歩いたり、途中で替えたい時にも個包装は便利です。

参照:

マスク共通|使用期限

使用期限が切れたマスクについて

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竹田由子

竹田由子

薬剤師、スポーツファーマシスト。2000年共立薬科大学(現:慶応大学)大学院臨床薬学専攻卒業後、病院で10年医薬品情報担当と病棟業務を兼任、その後家族の転勤で保険薬局や企業でも勤務し、医療安全に関わる。妊活を経て43歳・47歳で出産した2児のママ薬剤師でもあり、特に漢方薬剤師として記事監修や執筆、オンライン漢方提案に関わる。一方「生理の先生」としても活動開始し、妊活経験を合わせ女性の健康を支える養生サポートを行っている。



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