肉料理のかさましに最適!管理栄養士が【切り干し大根】をかさまし食材としておすすめしたい理由

 肉料理のかさましに最適!管理栄養士が【切り干し大根】をかさまし食材としておすすめしたい理由
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山﨑礼絵
山﨑礼絵
2023-11-16

忙しい日々の中、冷蔵庫を開けてみると食材が足りないかも!ということはありませんか。そんなとき、切り干し大根を常備しておくと、かさまし食材として使うことができます。切り干し大根は、歯ごたえがあり、栄養素がぎゅっと詰まっているため、お腹も栄養素も満たしてくれる優秀食材です。今回は、保存ができ、栄養もとれる優秀食材の切り干し大根についてお伝えします。

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切り干し大根は女性にうれしい栄養素の宝庫

切り干し大根は、細長く切った大根を乾燥させたもので、大根を日持ちさせる目的で作られています。さらに、生の大根よりも栄養素や甘みも凝縮されています。特に、女性にうれしい栄養素である鉄・カルシウム・食物繊維は、生の大根(100gあたり)に比べて切り干し大根に多く含まれます。ここで、切り干し大根に含まれる鉄・カルシウム・食物繊維についてみていきましょう。

【鉄】

血液に欠かせない栄養素で、不足すると女性に多い悩みでもある「貧血」がおこります。鉄はレバー、赤身肉などに多く含まれますが、実は、切り干し大根や青菜など植物性食品からも摂ることができます。切り干し大根の鉄は、生の大根と比べて約15倍以上多く含まれます(可食部100gあたり)。

【カルシウム】

日本人の不足しがちな栄養素の1つ。骨以外にも、筋肉、神経にも含まれ、体にとって重要なはたらきをします。また、カルシウムは、ビタミンD(鮭、卵、キノコ類に多く含まれる)と一緒に食べることで、吸収率が高まります。

【食物繊維】

おなかの調子を整えてくれる栄養素です。食物繊維は、腸内細菌のエサになる、便のカサを増やす役割があり、便秘に悩まされている方の強い味方です。野菜、果物、海藻類に多く含まれます。

切り干し大根
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肉料理のかさましにおすすめ

切り干し大根のかさましには、肉料理が特におすすめです。

1.栄養バランスが整いやすくなる

肉類は、カルシウム、食物繊維をほとんど含みません。そこで、切り干し大根をプラスすることでカルシウムと食物繊維を補うことができ、栄養バランスがよくなります。

2. カロリーやコストをカットできる

切り干し大根は、お肉に比べて、カロリーが低いかつ安価です。かさましに切り干し大根を使うことで、カロリーやコストをカットできます。

かさましメニューの例としては、ハンバーグや餃子に水で戻し刻んだ切り干し大根を入れるのもおすすめです。味の深みや噛み応えがアップしますよ!

栄養素を無駄なく食べる方法

水につける時間は、短めに

切り干し大根は、まず汚れをとるためにさっと洗い、その後かぶるぐらいの水につけます。つける時間は、長くても10分程度がおすすめです(目安は、水に戻すとかさが約4倍程度になる)。長時間水につけると、水に溶ける栄養素が流れでてしまいます。

戻した水を調理に使う

切り干し大根を戻した水を煮物やソースを作るだしとして使うと、水に流れ出た栄養素も食べることができます。

水に戻さず使う

水に戻さずそのままみそ汁やスープに入れる、またはそのままヨーグルトに漬けてサラダにして食べる方法もあります。水で戻さないことで、歯ごたえがあり、よく噛んで食べるので満腹感がでやすいのもうれしいポイントです。

参考文献:
1. 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
2. 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
3. 調理のためのベーシックデータ. 女子栄養大学出版部 . 2014

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AUTHOR

山﨑礼絵

山﨑礼絵

管理栄養士。島根県出身、3児の母。大学・大学院で、生活習慣病について研究。卒業後、製薬会社勤務を経て、「食」の大切さを人に伝えていきたいという想いから、管理栄養士を取得。オンライン栄養指導、行政栄養士を経験。現在、特定保健指導、健康・栄養分野の執筆などで活動中。



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