【卵にひと手間】美肌効果も!ちょい足しで栄養バランスが整う「時短朝メニュー」管理栄養士が提案

 【卵にひと手間】美肌効果も!ちょい足しで栄養バランスが整う「時短朝メニュー」管理栄養士が提案
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亘美玲
亘美玲
2023-11-10

完全栄養食品とも言われている「卵」。ところが、調理の方法で吸収される栄養素が変わってきます。さらに、今回は卵にある食材をプラスして美肌に役立つ時短メニューをご紹介します。

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美容に良い卵の食べ方は?

生卵の栄養的特徴

卵はビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB群など、さまざまなビタミンを含みますが、特に肌荒れにも役立つビタミンB群が豊富です。ところがビタミンB群は熱に弱いので、生卵であれば卵に含まれるビタミンB群を効率的に摂取できます。

ところが生卵の白身は、ビタミンB群の仲間で皮膚や髪の健康を保つ「ビオチン」という栄養素の吸収を阻害する「アビジン」という成分が含まれているので生卵からはビオチンの摂取は期待できません。ちなみに、アビジンはたんぱく質なので白身を加熱するとビオチンの吸収を阻害する働きが失われます。

半熟卵の栄養的特徴

アビシンを含む白身に火が通った半熟卵ならビオチンを吸収することができます。また半熟卵は生卵よりも消化が良く栄養を吸収しやすいという特長があります。また、加熱の影響を受けるビタミンB群の損失も、完熟卵よりは影響が少ないと言えます。

※半熟卵は白身が固まっていて黄身が半熟のものです。半熟卵と似ている「ポーチドエッグ」は卵白が半凝固、卵黄が半熟になっている状態で、「温泉卵」は卵白が半熟、卵黄が半凝固の状態に加熱されたものです。

完熟卵の栄養的特徴

完熟卵も半熟卵と同様に卵白に火が完全に通っているのでビオチンの吸収を阻害しません。卵黄も火が通っているためたんぱく質が固まっていて消化が悪いですが、腹持ちが良いというメリットもあります。

プラスするのはあの食材!

アボカドは「森のバター」ともいわれるほど、良質な脂質を多く含みます。そのため卵に含まれるビタミンA、D、E、Kといった油脂に溶けるタイプの脂溶性ビタミンの吸収を助けます。またアボカドに含まれる脂質のほとんどが不飽和脂肪酸と呼ばれる常温で液状の油でその代表的なものが「リノール酸」と「オレイン酸」です。リノール酸は血中の総コレステロール値を下げ、オレイン酸はそれだけでなく、腸の働きを活発にすると言われています。他にもアボカドはお肌のコンディションを整えるビタミンB群、細胞の新陳代謝を促し、肌に潤いとツヤをもたらすビタミンE、身体の中からキレイにする食物繊維といった美容に大切な成分を多く含んでいます。

アボカド
photo by photoAC

 

おすすめの食べ方は?

<レシピ>ポーチドエッグのアボカド添え

ポーチドエッグとアボカドという美容に良い食材の組み合わせに味のアクセントでしらすと黒胡椒をトッピング

【材料】

たまご 1個

水 100cc

アボカド 1/2個

しらす 大さじ1

黒こしょう 少々

材料
photo by Mirei Watari

【作り方】

・アボカドを片手で持ち、縦半分に種にぶつかる所まで包丁を入れ、ぐるりと1周切り込みを入れる。

・左右を両手で持ち、互い違いに軽く実をねじりながら2つに分ける。

・包丁のあご(一番下の部分)で種をねじるように取りはずす。

・アボカドの実を皮から剥がして食べやすい大きさに切る。

 

・卵を耐熱ボールに入れて、水を上から注ぐ。

・600Wの電子レンジでラップ無しで50秒加熱する。

ポーチドエッグ
photo by Mirei Watari

・おたまで卵をすくいとる。

・お皿にアボカドと卵、熱湯にサッとくぐらせたしらすをトッピングしてお好みで黒胡椒をかける。

・完成

完成形
photo by Mirei Watari

 

ぜひ試してみてください。

【参考文献】

文部科学省,日本食品標準成分表2020年版(八訂)

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AUTHOR

亘美玲

亘美玲

管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。 2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、 産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。 離乳食や調理の基本についてSNSでも発信をしている。



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