【卵】賞味期限が切れても食べられる?意外と知らない…卵の賞味期限と鮮度をキープする保存方法
毎日の食卓に身近な卵。冷蔵庫に常備している家庭も多いのではないでしょうか。ただ意外に間違いやすいのが、卵を食べられる期間と保存方法。今回は詳しくご紹介します。
卵の賞味期限について
卵に記載されているのは消「費」期限ではなく、賞「味」期限。この賞味期限とは「生で食べられる期間」であり、期限が切れたから食べられないというわけではありません。なぜならサルモネラ菌による食中毒のリスクを鑑みて、傷んでしまう時期より早めに期限を設定しているから。ただし賞味期限が過ぎた卵を食べる場合は、炒める、焼くなどして、しっかりと火を通すことが大切です。
また、かたゆでの卵は日持ちするイメージがありますが、実はゆでると傷みやすくなることをご存知ですか?卵白に含まれる菌を溶かす酵素は、加熱すると働かなくなる為、卵が傷みやすくなるのです。そのため、ゆで卵にして保存するよりも、生卵のまま保存して食べる時にゆでる方が、安全においしく食べられます。
鮮度がキープできる 正しい保存方法とは?
卵の保存方法次第で、鮮度よく安心して食べる事ができます。ポイントは3つです。
①ドアポケットではなく、冷蔵庫の奥で保存する
冷蔵庫のドアポケットに卵専用のケースがある場合が多いですが、冷蔵庫の開閉時の振動と温度変化で卵は傷みやすくなります。なるべく温度変化の少ない冷蔵庫の奥で保存するのが正解。10℃前後で保存するのが望ましいといわれています。
②パックのまま保存する
卵にはサルモネラ菌が付着している可能性がある為、他の食品に菌を移さないためにもパックのまま保存するのがおすすめです。保存する際は、卵の尖った方を下に。卵の丸い方には気室という空気の入った空間があり、丸い方を下にすると、卵黄が気室内の空気に触れ、細菌が入りやすくなるといわれています。
③どうしても食べ切れない場合は冷凍保存を
基本的には冷蔵保存で期限内に食べる事が望ましいですが、どうしても食べ切れない場合は冷凍保存をすることもできます。卵を割った状態で保存容器に入れて冷凍すると卵黄の食感が変わってしまうので、溶き卵の状態で冷凍するのがおすすめ。また卵焼きの状態で冷凍をすると、朝食やお弁当に便利ですよ。
お菓子作りなどで卵白や卵黄のどちらかが余ってしまった場合は、別々に保存容器に入れて冷凍することもできます。冷凍した卵白はメレンゲに加えると泡立ちがよくなりますし、卵黄は半解凍の状態でご飯の上にのせると、いつもの卵かけご飯とはひと味違う、モチっとした食感の黄身を味わうことができますよ。
<参考元>
『もっとおいしく、ながーく安心 食品の保存テク』徳江千代子監修(朝日新聞出版)
『ひと目でわかる!食品保存事典』島本美由紀著(講談社)
AUTHOR
和田 梓
管理栄養士。これまでヘルスケアIT企業にて、ダイエット・糖尿病・IBD・CKDなど、幅広い悩みに向けたレシピ開発を100件以上行う。その他、記事執筆、WEBページの企画・編集、保健指導などに従事。ハーブやスパイスを使った創作家庭料理が得意。
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