"元祖スーパーモデル"クリスティ・ターリントンが「アンチ整形手術」を公言する理由
"アンチ整形手術派"として知られるクリスティ・ターリントン。彼女が考える、美しさとは。
2023年7月に、76歳で亡くなったジェーン・バーキン。映画や音楽、ファッションやアートと幅広い分野でユニークな作品を生み出してきたアーティストとして、美のアイコンとして常に女性たちの憧れと崇拝の的であり続けた。ファッションモデルの中にも彼女をリスペクトする人が少なくない。
その1人がクリスティー・ターリントン。ナオミ・キャンベルやシンディ・クロフォード、リンダ・エヴァンジェリスタらと共に元祖スーパーモデルとしてファッション界を席巻した。54歳になった今もモデルとして活躍している。当然アンチエイジングが気になる年頃だが、彼女はアンチ整形手術派として有名。数年前のインタビューで「もし整形が痛くなくて、受けた結果が素敵で若い人たちに悪いメッセージを送ることにならないと思えば、違う考え方をするかも。でも整形を受けた人を見て『受けてよかったね』と思ったことがない。私には奇妙にしか見えないの」と語っていたが、その気持ちは今も変わらないよう。最近のインタビューで改めて整形について語っている。クリスティー曰く「私の美のアイコンはジェーン・バーキンのような人。見ていたいと思うような顔をしている。でもそういう顔をしている人は世界にもうそんなにいない。ジェーンは彼女らしく歳を取り、若いころと同じように美しい姿で亡くなった」。さらに「私もそういう顔でありたいと思う」。整形はしていないと断言した。
クリスティーの言う通りジェーンもアンチ整形派。亡くなる3年前のインタビューでは「みんな機転を利かせて私を美しいと言ってくれる。でも以前とは違うことは自分でもよくわかっている。私は(自分の容姿を)気にしていないし、何かしてからでは遅い。整形なんて怖くてできない。私はもう映画には出ないし、声はまだ大丈夫だから歌も歌える。執筆もしているし、楽しんでいる」と話していた。
外見に囚われすぎる社会に対する警鐘も。「見た目はそれほど重要ではないの」「大切なのはユーモアのセンスを持ち、何かに対して好奇心を持つこと。今の私にはそれで十分」と話していた。しわも白髪をそのまま受け入れると宣言するにしても、エイジングに抗い整形手術にトライするにしても、ルックスにこだわっているという点では同じ。ジェーンはその一歩も二歩も先、「外見にはこだわらない」という境地に至っていた。頭では「大切なのは内面」「自分が楽しめるかどうかが重要」とわかっていても、実践するのは難しいもの。それを体現し続け、亡くなるまでそれを自然に貫いたジェーンはこれからも悩める女性たちのアイコンとして生き続けるはず。
出典:
Christy Turlington, 54, reveals why she doesn't want 'freaky' plastic surgery and details her commitment to aging naturally: 'I love seeing a real face'
Jane Birkin On Chasing Beauty: 'I Used To Sleep With An Eye Pencil Under My Pillow'
AUTHOR
長坂陽子
ライター&翻訳者。ハリウッド女優、シンガーからロイヤルファミリー、アメリカ政治界注目の女性政治家まで世界のセレブの動向を追う。女性をエンパワメントしてくれるセレブが特に好き。著書に「Be yourself あなたのままでいられる80の言葉」(メディアソフト)など。
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