賞味期限が切れたキムチは食べられる?食べないほうがいいサインとは?管理栄養士が解説
韓国料理の定番キムチ。そのままでも加熱しても食べられるため、日本の食卓でも重宝されていますが、賞味期限を気にして食べていますか?今回は、賞味期限が切れても大丈夫という印象のあるキムチは、本当に賞味期限が切れても食べることができるのか、腐らせないためにはどのように保存すると良いのかについて管理栄養士目線で紹介していきます。
キムチの賞味期限はどれぐらい?
スーパーで売られているキムチの賞味期限は、1週間〜1ヶ月半ほどのものが多いです。
また、パックに詰められている物の方が期限が短く、ビンに入ったものの方が長くなっています。
賞味期限が切れたキムチは食べてもいい?
原則、賞味期限表示のキムチであれば期限が切れても食べることは可能です。しかし、消費期限が設定されたものであれば食べるのはやめましょう。
賞味期限と消費期限の違い
賞味期限は、定められた方法で保存した場合において、すべての品質が十分に保持できる期限のことをいい、賞味期限が切れた後も味は落ちますが食品としての安全性はある程度確保されています。
そのため、期限が切れたからと言ってすぐに捨てる必要はなく、色やにおい等に問題がない場合は食べることができます。
逆に、消費期限は定められた方法で保存した場合において食品の安全性が保たれている期限のことで、期限を超えたら食品の安全性が低下するとされているため、消費期限を過ぎた食品は食べないようにしましょう。
食べないほうがいい!賞味期限が切れたキムチの変化
白く変色する
賞味期限が切れたキムチは、白く変色することがあります。この変化は、キムチに含まれる乳酸菌による発酵もしくは、カビによる腐敗によって現れます。発酵の場合は体に害があるわけではありませんが、腐敗の場合は健康被害が起こる可能性があります。見ただけではどちらの変化によるものなのかが理解できないため、白く変色した場合は喫食は控え、処分するようにしましょう。
酸味が増す
キムチは、時間が経つと乳酸が作られるため、酸味が増します。この反応はキムチを発酵させる乳酸菌の働きによるもので、乳酸が作られること自体は問題ありません。ただ、酸味が増している=時間が経過し乳酸菌以外の有害な細菌やカビが増殖している可能性があるため、不安な場合は喫食をやめるか、よく加熱するようにしましょう。
匂いが変わる
賞味期限が切れたキムチは匂いが変わることがあり、腐敗の指標となります。乳酸菌による発酵で酸味が増えることでも匂いが変わりますが、腐敗している場合、酸味以外の異臭がすることもあります。異臭に気づいた場合は、腐敗がかなり進んでいるので、必ず処分するようにしてください
キムチを腐らせずに保存するには?
密閉して保存する
キムチを腐敗させる細菌やカビを付着、増殖させないように密閉して保存しましょう。
特に、パックで売っているキムチは空気を通してしまうため、密閉容器に詰め替えて保存するようにしましょう。
ただし、キムチを発酵させる乳酸菌は密閉しても活動できるため、味は少しずつ変わってしまいます。
腐らせないのはもちろん、味を変えたくないという方も早めの喫食を心がけましょう。
冷凍保存する
キムチは冷凍保存ができるため、期限内に食べ切れないという方は冷凍しましょう。
冷蔵保存でもある程度品質を保つことは可能ですが、キムチに含まれる乳酸菌は温度を0度以下にしないと活動をやめないため、冷蔵でも少しずつ発酵が進みます。
より長期的な保存と、味を変化させないためにも冷凍保存は有用です。
まとめ
今回は、キムチの賞味期限と保存方法について紹介してきました。
キムチは腐ってしまうリスクに加え、味が変わるリスクも持ち合わせているため、自分の好きな味、酸味のまま食べられるよう、保存方法にも気をつけてみてください。
AUTHOR
中村友也
フリーランス管理栄養士。 私立大学の管理栄養士養成課程を卒業後、新卒で高度急性病院で栄養管理、栄養指導に従事。栄養指導件数は300件以上。その後独立しフリーランスへ。 現在は管理栄養士としての知識や経験を活かし、ライターとして健康、栄養ジャンルの記事を執筆。 また、自身の体験を元にしたブログの運営やコミュニティの代表も務めている。
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