【ごぼう】切り口がピンクに変色…食べてOK?管理栄養士が教える野菜の賞味期限の見分け方
ごぼうは独特な香りと噛み応えがあり、古くから親しまれています。ごぼうは、食物繊維を含み、さらには水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がバランスよく入っているので生活習慣病の対策としても食べたい野菜の1つです。今回は、ごぼうを長持ちさせる保存方法や賞味期限の見分け方についてお伝えしていきます。
ごぼうを少しでも長持ちさせる方法とは
野菜は、鮮度のよいものを選び、野菜の特徴にあった保存することが大切です。これから、ごぼうの選び方、保存方法のポイントをみていきましょう。
【選び方】
・太さが均一でまっすぐなもの
・ひびが入っていない
・すが入っていない
ごぼうの太さが均一でまっすぐなものは質がよいとされています。極端に太く、ひびが入っているものは、収穫のタイミングを逃し、成長し過ぎたものです。切り口が見えるときは、す(穴)が入っていないか確認しましょう。「泥つきごぼう」はごぼうの本来の味や香りが楽しめます。一方「洗いごぼう」は水洗いが不要で手軽に使えるのがメリットです。
【保存方法】
泥つきごぼうの場合は、新聞紙に包んで風通しのよい場所に置く。夏場など気温が高いときは野菜室へ保存。洗いごぼうの場合は、湿らせたペーパータオルで包んでポリ袋に入れて野菜室に保存。
乾燥を防ぐため、新聞紙やペーパータオルで包みます。特にカットした洗いごぼうは、切り口から水分が抜けやすいので気をつけましょう。泥つきごぼうは2週間、洗いごぼうは1週間が保存期間の目安です。
しなしなしている!早めに食べましょう
ごぼうの賞味期限(おいしく食べられる期限)が切れると・・・
・表面が黒ずみ、身が縮んでいる
・しなしなして柔らかさがある
・ヌメリがでている
・酸っぱい臭いがする
ごぼうから水分が抜けていくと、表面が黒ずみ、身が縮んで、やわらかさがでてきます。さらに風味が落ちる前に早めに食べましょう。ヌメリや酸っぱい臭いがするときは、菌が繁殖している可能性が高いので、食べるのは控えましょう。
ピンクや緑の変色は食べてもOK!
ごぼうの切り口がピンク色になっているのを見かけたことはありませんか?初めて見たときはびっくりしますよね。このピンク色は、ごぼうに含まれるポリフェノールの1つ「サポニン」が酸化したことによるもので、体に害はなく食べることができます。「サポニン」は、大豆、小豆などにも含まれ、抗酸化作用を有します。
変色を防ぐ方法は、酢水にさらすことです。ただ、酢水にさらすと他の成分も一緒に流れでてしまうため、さっとさらす、もしくは変色が気にならない料理であれば、さらさずに食べると栄養素を損失することなく食べることができます。
また、ごぼうとこんにゃくを一緒に調理すると、ごぼうが緑色に変色することがあります。これは、ごぼうに含まれる「クロロゲン酸」がアルカリ性であるこんにゃくと反応しておこる現象です。緑色に変色すると見た目はよくありませんが、こちらも問題なく食べることができますよ。
【参考文献】
1. 社団法人 農山漁村文化協会 . 地域食材大百科 第2巻 野菜 . 2010
2. 島本美由紀 . 野菜保存のアイデア帖 . 株式会社パイインターナショナル .2019
3. 高橋秀雄 . 新・野菜の便利帳 おいしい編 . 高橋書店 . 2016
4.JAグループ、ごぼう|とれたて大百科|食や農を学ぶ
5.厚生労働省「e-ヘルスネット|抗酸化物質」
(すべて2023年1月10日閲覧)
AUTHOR
山﨑礼絵
管理栄養士。島根県出身、3児の母。大学・大学院で、生活習慣病について研究。卒業後、製薬会社勤務を経て、「食」の大切さを人に伝えていきたいという想いから、管理栄養士を取得。オンライン栄養指導、行政栄養士を経験。現在、特定保健指導、健康・栄養分野の執筆などで活動中。
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