アジア人女優として初めてアカデミー賞主演女優賞受賞のミシェル・ヨーが続ける"難しくない"美の習慣
映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』でアカデミー賞主演女優賞を受賞したミシェル・ヨー。アカデミー賞の95年の歴史でアジア人女優がこの賞を受賞するのはミシェルが初である。
ミシェルは昨年8月に60歳になった。この数年でハリウッドの状況は大きく変化。人種や年齢の多様性を受け入れるようになった。とはいえこれまで長年、40歳を過ぎた女優が生き抜くのは難しい場所とされてきた。理由は40代以上の女性を描いた作品が作られないから。当然40代の女優たちの仕事は激減、活躍の場は望めない。その中でアジア人の彼女が女優として仕事を続け、オスカーを手にしたことは女性としてもアジア人としても大きな快挙である。
授賞式のスピーチでもアジア系の子どもたちに夢と情熱を捨てない大切さをアピールしたミシェル。女性たちにも「旬を過ぎたなんて言わせてはいけません」と力強く語りかけた。その彼女の気品ある美しさは多くの女性たちの心を惹きつけている。そこで彼女が毎日やっていることの中から、美しく年齢を重ねるためのカギをピックアップしてみた。
ゆっくり食べる
毎日エクササイズを欠かさず、カンフーやボクシング、ヨガでスリムなボディをキープしているミシェル。食生活にも気を配っている。彼女が実践しているのは砂糖をできるだけ断ち、野菜と果物をメインにすること。また食事は1日3回ではなく小分けに摂取。食間が開くとお腹が空いて食べ過ぎてしまうし、食事を抜いてしまうと体が飢餓状態になって脂肪を溜め込みやすくなってしまう。だからこまめに食事をとり、その両方を防いでいる。そして大切にしているのは地味だけれど「ゆっくり噛んで食べること」。食べ始めてから満腹中枢が作用するまでにかかる時間は約20分と言われている。時間をかけて食事をすることで食べ過ぎを防げることはよく知られているけれど、ミシェルもこれを実践している。
シャワーの最後に冷水を浴びる
ウェブサイト「デイリーバニティ」によると朝のシャワータイムの最後、お湯を冷水にチェンジ、全身に冷水シャワーを浴びているそう。気分をリフレッシュしてくれるから好きだと語っている。実は冷水シャワーはメンタルだけでなく、美肌やダイエットにも効果があると言われている。冷水を浴びることで体内の血管が収縮。そのおかげで血液の流れが促進し、血行が良くなる。当然心臓と血管も強くなり、体の隅々まで酸素を運ぶので肌も強く綺麗になる。新陳代謝も活発になるので太りにくい体につながる。
日焼けさせない
1980年代に小麦色の肌が流行ったときは日焼けしようと試みたことがあるそう。でも祖母からのアドバイスもあり日焼けが肌の負担になることに気が付き、日焼けオイルを日焼け止めにチェンジ、今に至る。紫外線が肌を老けさせることはよく知られていること。しわやしみを防ぐためにも日焼け止めは欠かせない。ちなみにミシェルはアウトドアが大好きで屋外プールで泳いだり、ハイキングに出かけたりとアクティブに過ごしているが、そのときにはサングラスやスカーフ付きの帽子をオン。首の後ろもしっかりガードしている。
シートパックを欠かさない
日々のケアで欠かさないのはシートパック。ニューヨークやロサンゼルス、上海を飛行機で移動することも多いけれど、飛行機の中は特に乾燥が気になる場所。フライト中は保湿用のパックをして過ごしている。
メイクはナチュラルに
彼女のメイクアップアーティスト、サブリナ・ベドラニは「メイクを目立たせたくない。彼女を美しく見せることに専念している」と語っている。大人女性にメイクをするときベドラニが大切にしているのはメイク前のスキンケア。しっかり保湿してから薄くベースメイクをしているという。肌が乾燥したままメイクをすると粉を拭いて老けた印象に。まだ乾燥しているところにファンデーションを重ねると割れてしまい、実際以上に厚化粧に見えてしまう。まず丁寧にスキンケアをすることで、ナチュラル肌が叶うと語る。
今回のオスカーでますます売れっ子になったミシェル。発表されているだけで6本の新作映画の撮影が控えている。60代に入りキャリアも美貌も一層輝きを増しそうだ。
出典:Michelle Yeoh is 60 ー here are her secrets to graceful ageing
AUTHOR
長坂陽子
ライター&翻訳者。ハリウッド女優、シンガーからロイヤルファミリー、アメリカ政治界注目の女性政治家まで世界のセレブの動向を追う。女性をエンパワメントしてくれるセレブが特に好き。著書に「Be yourself あなたのままでいられる80の言葉」(メディアソフト)など。
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