【国際女性デー】男性にとっても更年期は他人事ではない|国際女性デーにこそ考えたい更年期のこと

 【国際女性デー】男性にとっても更年期は他人事ではない|国際女性デーにこそ考えたい更年期のこと
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高本玲代
高本玲代
2022-03-08

更年期と聞いてイメージするのは何でしょうか?イライラしている、のぼせて汗をかいている…そんなイメージを持つ人が多いと思いますが、実は肩こりや頭痛、疲れやすさも更年期症状なのです。そんな"知られざる更年期"について、更年期の方に向けたサービス「よりそる」を運営する高本玲代さんが綴るコラム連載です。高本さんご自身もまさに更年期世代。わかりやすい不調だけではない更年期の影響について、体験を交えてお話しいただきます。

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国際女性デーとは

1904年にニューヨークで婦人参政権を求めたデモが起源となり、国連によって1975年に3月8日を国際女性デー(International  Women’s Day)として制定されました。イタリアではその日に女性にミモザを贈る習慣があり、ちょうどこのタイミングでイタリアに行ったことのある母は「町にいたるところにミモザが咲いていた」と言っていました。この日はイタリアでは「ミモザの日」と言われているそうです。

国際女性デーだからこそ考えたい更年期

女性の権利を主張することにまだまだ躊躇があると感じられます。もちろん義務を果たしていないのに権利を主張することは憚られますが、「言わずに我慢する」ことが日本では美徳とされているため、その習慣から更年期の不調も「言わずに我慢する」といったことが起こっています。「いちいち伝えるのが面倒くさい」そういった声もあります。

他方、ジェンダーギャップが少なく女性内閣も登場しているフィンランドは何が違ったのか、ということでフィンランド大使館の方がどのようにジェンダーの問題に取り組んでいかれたかのコメントを思い出します。それは「女性自らが必死の思いで勝ち取っていった」ということです。もちろん、男性の理解を求めること、巻き込むスキルは大事です。しかし我慢をしていては何も変わらないのです。「伝えなければ」「動かなければ」変わりません。だからこそ「誰かがいつか動いてくれる」のを待つのではなく「自分のためだけでなく、女性全体のために」声を上げるという事はとても大切です。

更年期をきっかけに互いの影響について考えることも大切

人は誰しも「自分のメリット」を中心に考えます。また、そのことがどういう風に自分に影響しているのかも考えます。それは性差関係なく誰でもそうですし、当然のことなのです。女性の更年期の話をすると大抵の男性は「自分にとっては遠い話」と最初思います。しかし「奥様に影響がありますよ」とか「後々結婚相手に影響しますよ」とか「お母様は大丈夫でしたか?」と聞くと必ず身近な人に関わることだと気づき、話を聞く「姿勢」が変わってきます。人を巻き込んでいくという事は「いかに自分に関係があることか」という事の気づきを与えることになります。

また、更年期は女性だけではなく男性にもあります。でも、平均的には女性の更年期の方が一足早く来ます。だからこそ、国際女性デーは40代のカップルは特に「今からのお互いの健康をどう支えあうか」を話すきっかけにされてもいいのではと思います。

お互いにバイアスがないか?

男女に互いのバイアスが存在してないでしょうか?男は泣いてはいけない。良妻賢母であるべき。色々なイメージや言葉で互いに苦しめられていることでしょう。

そして「辛くても日本人は我慢するのが美徳」というバイアスもあるかもしれませんね。でも日本人は誰かが助けを求めても助けない人たちでしょうか?東日本大震災のことでもわかるように、助け合いがとても上手な人種でもあります。

だからこそ、辛い時に一人で抱えない、というのは大切です。国際女性デーをきっかけに是非更年期の話や互いの健康について話してみませんか?

互いについて「話し合う」「伝えあう」「考える」ことを大事にしてみましょう。
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AUTHOR

高本玲代

高本玲代

フェムテック起業家・社会活動家。自身のウツや更年期の経験から更年期女性のケアプロ グラム「よりそる」を立ち上げる。東京都をはじめとする自治体やポーラをはじめとする 企業向けに研修を実施。NHKをはじめメディア掲載50社以上。「がんばらない更年期」 についてYoutube「更年期アカデミー よりそる」で発信中。



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