陰キャだった私が陽キャに変わった理由|"自分推し"を始めよう|女優・藤井美穂の生きる道
ハリウッドで俳優&プラスサイズモデルとして活動、SNSを使ってボディポジティブを発信するアクティビストでもある藤井美穂さん。彼女が今考えていることを、飾らない言葉で綴るコラム連載。
陰キャだった私が陽キャになった理由
私は長年、自分を「陽キャ」と呼べるような人生は送ってきませんでした。完全に「陰キャ」ど真ん中です。しかしアラサーとなり、やっと陽キャな自分をインストールするに至りました。
別に「陰キャだから悪い」「陽キャだから悪い」というわけでもないんです。陰と陽、どちらもいることが自然で世の常だと思うから。
なぜ自分が陽キャになれなかったのだろうと考えてみると、自己肯定感が関係しているのではないかなと思うのです。
私はADHDで、昔から基本的に暗いところがありました。ADHDの人は色々な原因があって鬱症状に悩まされる人も多いのです。私もその一人です。人と話すと明るくはなるのですが、頭の中は割といつも暗く、自分はネガティブな人だと認識していました。
いじめにあったりして、それも私を陽キャにさせなかった原因のひとつかとは思うんですが、何よりも「自分が楽しいと感じること」を"楽しくできるに値する存在ではない"と考えていたんです。
これは今、「陽キャな自分」をインストールして初めて気がつきました。まず、陽キャをインストールするためには”自分は楽しいことを楽しむ価値のある人間だ”ということに気づくのが必要であると。
自然と「陽キャに配属される人たち」は、幸運なことに、初めからこの”自分は楽しいことを楽しむ価値のある人間だ”という前提が初めからインストールされてるんですね。例えて言うなら、Windowsには初めからワードもエクセルも入ってるようなもの。しかしMacBookな私は、ワードもエクセルもわざわざ後からインストールしなきゃいけなかったというわけなんです。
私は長らく「ヲタク」でした。「ヲタク」になったのも自己肯定感の低さが関係しているかなと思います。これはヲタクは自己肯定感が低いという定説ではなくて、私は自己肯定感が低いが故にヲタク活動に勤しんだという個人的な話です(自己肯定感高い系ヲタクの皆さん許してください)。
当時は、推しを死ぬほど推してました。推しのことを24時間考えてました。推しが自分よりも愛しかったのは間違いありません。
その理由の一つが、自分のことを素直に愛することができなかった、だからその持ち腐れる愛を推しへ投影していたということ。
自分を愛せないから、推しが自分自身のアイデンティティみたいなものになっていたんですね。
ある意味では、エスケープ。現実逃避。
しかしアメリカに来て自分を愛することを学んで、今は自分自身が1番の推しになることができました。
推しをあんなに情熱的に推せる私だから、今は自分のことを信じて、愛して、疑わずに全力で推せるようになりました。私はずっと真面目で熱心なファンでしたから。
それから自分の人生は、驚くほどに前に進むようになったのです。
AUTHOR
藤井美穂
女優、コメディアン、プラスサイズモデル。 ハリウッドで国際派女優を目指し奮闘中。その傍ら、プラスサイズモデルとして、インスタグラムでインフルエンサー活動も行っている。インスタグラムは現在6万人のフォロワーが、twitterには2万人のフォロワーがいる。
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