3つの愛を知ろう!愛情に身を任せるヨガプラクティスとは?

3つの愛を知ろう!愛情に身を任せるヨガプラクティスとは?
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ヨガティーチャーのローラ・ライリーは、6つに分かれた一連のクリヤヨガの中で、すべてを感じるための愛情に身を任せるシンプルなプラクティスがおすすめだという。

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私が15歳くらいのとき、母がディーパック・チョプラの本を読んで、愛とは身を任せることがすべて、もしくはそのようなものだと話してくれた。私の中で危険信号がつき、警報が突然鳴った。私はすぐにこの理論を完全に拒否して、こんなことを少し考えた。誰かに身を任せたら、相手もそうしてくれるなんてどうして分かるの?もし相手もそうしてくれない場合、心を開いたら利用されてしまうような危うい立場になるのでは?遠慮するわ。身を任せるなんて。

身を任せると悪いことが起きそうな気がした。人生の流れに対して、文字通り抵抗するのをやめてコントロールできなくなるのが怖かったし、今でも時々そう感じる。でもこのコントロール不能な状態は受け入れるかどうかには関係なく存在している。身を任せることは、コントロールとは相反するが、人生の中で行動を起こし、主体性を持つことはそうではない。私たちは心の準備が整って安心して身を任せることができる、と感じられるように行動して判断することができるし、そうすべきだ。そうすることができるなら、私たちは身を任せるべきだ。

イシュワラプラニダーナで身を任せるプラクティスをする

イシュワラプラニダーナは、クリヤヨガの最後の構成要素だ(その他の構成要素はスワディヤーヤもしくは自習、そしてタパスもしくは努力)。これは神に身をゆだねると解釈できるが、最高の自分に身をゆだねて、それを体現することだともいわれている。私たちの多くにとって、それは愛を意味している。

愛は他のすべての人を感じられるようにするものだ。その本質を超えて、愛は言葉であり、大胆な行動だ。ありがたいことに、身をゆだねればゆだねるほどに、私たちは愛を与えると同時に受け入れられるようになる。そうすれば滞ることなく、内面的に活動的な人生を送りやすくなる。

愛には主に3つの種類がある。自己への愛、他者への愛、そして分かち合う結びつきへの愛だ。私は、他の誰かを愛することができるようになる前に、自分自身を完全に愛すべきだとは思っていない。愛の形に必要事項や前提条件なんてないし、誰かを優先する必要はない。愛を選ぶ方法もイシュワラプラニダーナのプラクティスも一つではない。愛の種類であなたの人生にあまり当てはまらないものがあったら、そこから始めてプラクティスを集中的に行おう。それぞれのタイプに対するおすすめのプラクティスをここに紹介する。あなたの人生をより豊かにするために必要なものを自由に選ぼう。

自己愛によるイシュワラプラニダーナの4つのプラクティス

1.一人で過ごす

こうすると多くのことが違って見える。何があっても、スマホなどの電子機器なしで過ごすように。そのようなものがあると気が散るし、あなたのままでいられないし、愛がない。私のおすすめは散歩だ。歩く速さ、思考、そして呼吸を意識しよう。動かない方が自分自身との結びつきをより感じられるなら、座って行おう。横になってもよいが、あなたが私のようなら眠ってしまうかもしれない。(これもうれしいけれど、エクササイズの目的からは離れてしまう!)

2.自分に語り掛ける、もしくは手紙を書く

偽りのない気持ちを書こう。以下の手順を踏んでもよい: 子供の頃楽しかったことを手早くメモするか、声に出して言う。くだらないことなど何もないので、厳選し過ぎずに楽しかったことを一つ選ぶ。それをいつも行っていた場所を思い出し、自分自身に説明したり、詳細を書き留められるように思い描く。この楽しかったことでわき上がった感情はどのようなもの?それがあなたの見直すべきことだ。

3.自分に優しくする

「私はダメな人間だ」という言葉に影響されないように、自分は愛にふさわしいと思うことができる言葉と行動に変えよう。

4.自分に対する感謝をプラクティスする

ほとんどの内なる行動のプラクティスは感謝の心によってさらに一歩進むことができる。瞑想するときには、自分の体が瞑想の姿勢で座れることにも感謝できる。気持ちをすっきりさせるために書くなら、書き方を習ったことに感謝するなど、様々なことに感謝をすることができる。

他者への愛によるイシュワラプラニダーナの4つのプラクティス

1. 他者への感謝をプラクティスする

感謝の気持ちを表さないのは、プレゼントを買ったのに渡さないのと同じだ、とどこかで聞いたことがある。愛する人に感謝の気持ちを伝えよう。プレゼントが嫌いな人なんていないのだから。

2. 他者を思いやる

その相手が愛する人や知り合い、個人的に知らない人や嫌いな人でも、誰かを思いやるときには心に余裕を持とう。迷惑を掛けそうになった相手よりも、母、夫、ペットを思いやる傾向が私にはまだあるが、プラクティスすることで、すべての人に心を開くことができる。

3. 愛を表現する

たくさんの愛の表し方がある。シンプルでお気に入りなのは、「愛している」と言うこと。友達、家族、大切な誰かに心を込めて言おう。隠していてもその愛が強まることはない。耳にすればより強く愛を感じることができる。

4. 隙をつくることと一線を引くこと

私はこの二つは同時には成しえないと思っていた。一線を引くと、人が近寄らないように壁を作ることになる。でもドアを作ることもできるのだ。ドアなら感情的なしこりがあったり、暴言を吐いたり、嫌な感じの人が入らないように鍵を掛けることができる。予期せぬ来客や開ける前に確認したければ、ドアにはのぞき穴がある。ドアは、自分が安心だと感じるときに開ければよいのだ。ドアはあなたが望む人を歓迎して迎え入れることができる。一線を引くと、精いっぱい素直に愛することができるようになるのだ。

分かち合う結びつきによるイシュワラプラニダーナのプラクティス

ニュースや日常生活で、蔓延した苦しみを目にしていることで、私たちは感覚が麻痺してしまっている。それだけではない。私たちはその苦しみは人間の関わるものではないかのように、人々と苦痛を切り離して考えている。私たちは(幸いなことに)誰かが苦しむのを見たくないからだ。この一連の過程で私たちは時々、他人に目を向けるのをやめて、関わらないことを何とも思わなくなってしまう。他者への結びつきを通してイシュワラプラニダーナを育むためには、一歩下がって思いやりの心を持ち、他の人の辛い経験を引き受けるのではなく、それを知る必要がある。人々を目にして彼らの体験を知ることで、愛を持って接することができるようになるのだ。

 

著者|ローラ・ライリー

ローラ・ライリーはロスアンゼルスを拠点にするライター、ヨガティーチャー、社会正義の問題を扱う弁護士。この記事は『Internal Activism.』 からの抜粋。

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Text by Laura Riley
Translated by Hiroe Humphreys

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