冬に海藻を食べると良いのはなぜ?海藻と体のお話|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん
SNSで見かける、彩り豊かな食事の写真。見るからに栄養がありそうで、こんな食生活を送ってみたいと思う人は多いでしょう。でも「そんなに頑張れない…」という人も少なくないはずです。時間もない、料理が得意じゃない、不器用なあなたに伝えたい「頑張らないごはん」。意識すべきポイントは、とってもシンプルです。今日からできる「簡単な食養生」、教えてくれるのはマクロビオティックマイスターの関根愛さんです。
みなさん、おはようございます。今年もついに十二月を迎えましたね。ここから先は、駆け足につぐ駆け足。あっというまに年が変わっていきますね。いちどしっかり目を見開いて、目の前の今を感じてみたり、この一年を順に振り返ったりしながら一日一日を大切に過ごしたいものです。
さて、今日は冬に食べたい海藻のお話。なぜ今海藻を食べると良いのでしょう。みなさんは寒い季節になると、肌の乾燥はもちろん髪の毛がパサパサしてきたり、きしんできたり、また爪が割れやすくなったりなどしたことはありませんか?健康的な血管でいるためには欠かせないシリカという成分がありますが、これが不足しがちになると髪や皮膚、爪が荒れてしまうといわれています。シリカは年齢を重ねるごとに体内に備わっていた分が減ってきてしまうので、食事から補う必要があります。そこでオススメなのが、海藻類。中でも昆布における含有量がもっとも多いのです。毎日のお味噌汁や煮物などのだし取りとして使う方も多いと思いますが、だし用として使い終わった昆布は刻んで副菜に和えたり、有効に活用していきたいですね。意識して海藻を食べる習慣をつけていくと、髪の毛が黒く艶が戻ってきたり、爪や皮膚も良い状態に変わっていくはずです。
また昆布に限らず海藻類は、実は私たちの体を温める「陽性の力」を持っています。海藻を食べると体が温まるというと意外かもしれませんが、食材にも体を冷やす陰性のもの、その逆で体を温める陽性のものがあり、海藻は陽性に分類されます。海で育ったミネラルたっぷりの海藻は、ぽかぽかのお日さまに当てられ干されることで陽性のつよいエネルギーを秘めていきます。昆布でだしを取ったお味噌汁にわかめやとろろ昆布を入れ、毎日飲んでみてください。気がつくと冷えにくい体に変わっていくと思います。カルシウムでいえばひじきが断とつで、わかめや昆布の倍近くも。良い血を作るために必要な鉄分もたっぷりです。ひじきの煮物やひじきごはんを常に食べるよう心がけるのが良いですね。
手軽に取りやすい海藻として、やはり海苔も摂りたいところ。たとえば植物性の食事のみを摂る人は特にビタミンB12が不足しがちですが、海苔は植物性食材の中で数少ない貴重なビタミンB12の摂取源となります。またミネラルも食物繊維も豊富なのも嬉しいところ。おむすびにしたり青菜の海苔和えを作ったりして、手近なところで少しづつ海苔を補っていきましょう。
海藻のある食生活を心がけて、身も心も乾燥しがちな冬を暖かく乗り切っていきたいものです。
AUTHOR
関根愛
俳優を始めた十数年前よりアトピーなどさまざまな心身の不調を感じてきたことで、薬に頼るのをやめて自分の体の声を聴きながら養生していくために自然食を始める。「じぶんらしく生きるための食養生」をテーマにInstagramやnote、Youtubeで日々発信をつづける。マクロビオティックマイスター。映画制作者、ライター、翻訳者としても活動。座右の銘は「山動く」。
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