乳がん患者とサバイバーにヨガがもたらす4つの効果【ウェルネスコンサルタントが解説】
がんのリスクを下げるその他の方法
乳がんは女性に最も多いがんで、アメリカでは8人に1人の女性が罹患しています。アンジャリさんのように家族に乳がんの罹患歴がある女性は、乳がんになるリスクが高いと言われています。しかし、家族歴があってもなくても、リスクを下げるためのポジティブな方法はあります。
黒人女性は、白人女性に比べて乳がんによる死亡率が42%と高いため、これらの対策は特に重要です。黒人女性は、白人女性に比べて再発率が39%高く、35歳以下の女性の死亡率は、同じ年齢層の非黒人女性の2倍です。黒人女性は、白人女性に比べてトリプルネガティブ乳がん(TNBC)と診断される確率が3倍高く、乳がん外科医のモニーク・ゲイリー医師は、「黒人女性の乳がん死亡率は、あらゆる人種や民族の中で最も高い(31%)」と言います。
家族歴や背景にかかわらず、以下のステップで乳がんのリスクを減らすことができます。
早期発見
「マンモグラフィは命を救う」と語るのは、ホアグ病院の統合的乳腺腫瘍学プログラムディレクターのサディ・カーン医師です。彼女は、40歳から検診を始めることを強く勧めています。また、カーン医師は、自分の乳房の「正常値」を知り、大きな変化(しこり、隆起、乳頭からの分泌物、乳頭の反転、皮膚のくぼみなど)があれば、医師に報告するようアドバイスしています。
エクササイズ
2016年のメタ解析では、最も身体活動が活発な女性は、最も身体活動が活発でない女性に比べて、乳がんのリスクが12~21%低くなりました。1日20分(週150分)の中程度の有酸素運動を行うだけで、リスクを最大20%低減することができます。
アルコールの制限
ビール、ワイン、リキュールなどのアルコール飲料を飲むと、ホルモン受容体陽性の乳がんのリスクが高まることが、一貫した研究で明らかになっています。また、アルコールはDNAにダメージを与えるため、乳がんのリスクを高める可能性があります。全く飲まない人に比べて、週に3杯のアルコール飲料を飲む女性は、乳がんのリスクが15%高くなります。専門家は、女性が毎日定期的に飲むお酒の量が増えるごとに、乳がんのリスクはさらに10%上昇すると推定しています。
教えてくれたのは・・・アヌーシャ・ウェジャヤクマールさん
アヌーシャ・ウェジャヤクマールさんは、カリフォルニア州オレンジカウンティのホーグ病院(Hoag Hospital)に勤務するウェルネス・コンサルタントであり、「Meditation with Intention(意図的に行う瞑想)」の著者です。
ヨガジャーナルアメリカ版/「4 Ways Yoga Can Help Breast Cancer Patients and Survivors」
AUTHOR
ヨガジャーナルアメリカ版
全米で発行部数35万部を超える世界No.1のヨガ&ライフスタイル誌。「ヨガの歴史と伝統に敬意を払い、最新の科学的知識に基づいた上質な記事を提供する」という理念のもと、1975年にサンフランシスコで創刊。以来一貫してヨガによる心身の健康と幸せな生き方を提案し続けている。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く