【簡単に筋膜が伸びる】ねじってゆっくり動くのがコツ!ハムストリングスを柔軟にする「筋膜ヨガ」
腿の裏側が硬くて、前屈が深められないと悩んでいませんか? ハムストリングスは、ただ伸ばすだけでは柔らかくなりません。筋膜にアプローチして、 効率よく簡単に柔軟性を高める方法を紹介します。
筋肉を伸ばすより筋膜をゆるめると柔軟性アップ
「腿裏の筋肉・ハムストリングスが硬いのは、筋肉自体の問題よりも筋肉を包む筋膜にあります」と、教えてくれたのは、筋膜ヨガを提唱する、医師の石井正則先生。
「筋膜とは大まかに言うと、筋肉の表面を覆う薄い網目状の膜のことです。筋膜が硬くなったり縮んだりすると、筋肉の動きに制限がかかり、筋肉をただ伸ばしても柔らかくなりません。大事なのは筋膜をゆるめて筋肉の動きをスムーズにすること。それを可能にするのが筋膜ヨガです」
筋膜ヨガのポイントは、ねじって、ゆっくり動くこと。今回は、ハムストリングスの柔軟性を高めるプログラムを教えていただきました。
胸鎖乳突筋・後頭下筋+恥骨を起点にねじってハムストリングスを柔らかく
首の横にある胸鎖乳突筋、頭と首の境目にある後頭下筋、そして恥骨を起点に体をねじり、脊柱まわりの筋膜も刺激。背骨をしっかり動かしてポーズをとり、ハムストリングスの柔軟性に関わるポイントを効果的にゆるめましょう。
1. ラクダのポーズのアレンジ
ねじってから後屈し効率よく筋膜を伸ばす
胸鎖乳突筋と恥骨を起点に、上体をねじります。ポイントは、体を倒す前にしっかりねじっておくこと。ラクに後屈できて首が伸びることで、ハムストリングスにしっかり効かせられるように。
【START】
足を腰幅に開いて膝立ちになり、つま先を立てて、かかとを突き出す。両腕は体の横。
ここでねじる
右手は腰に当てる。上体を左にねじりながら、左手で左足のかかとをつかむ。
POINT
・つま先を立てて足裏を押し出す。ポーズの間も足底筋膜をしっかり伸ばす。
・体をねじるときもお腹の力が抜けないように、下腹を引き上げ続けることを意識しよう。
さらにねじる
息を吐きながら、ゆっくりと右腕を上げて、上体をさらに左にねじる。
後屈を加える
一度息を吸い、息を吐きながら胸を開くように体を後ろに倒し3呼吸。反対側も。
POINT
胸を大きく開き、恥骨と引っ張り合うように、胸鎖乳突筋を気持ちよく伸ばして。
2. 針の穴のポーズのアレンジ
首の後ろを伸ばして後頭下筋を調整
仰向けになって膝を抱え、頭を起こして後頭下筋を刺激。さらに脚をクロスしてねじりを加えます。足裏を押し出して足底筋膜も刺激し、さらにハムストリングスの柔軟性をアップ!
【START】
仰向けになり、両足のかかとを突き出して、曲げた両膝を両手で抱える。
首の後ろを伸ばすように頭を持ち上げると同時に、両手で両膝を胸に引き寄せる。
POINT
・頭と首の境目にある後頭下筋を伸ばすように、首を真っすぐ保ち、頭を持ち上げる。
・おへそを床に押しつけるようなイメージで下腹を引き上げたまま、両膝を抱える。
・足首を曲げてかかとを突き出し、足の指から足裏全体の足底筋膜をしっかりと伸ばす。
ここでねじる
左膝を外側に倒し、左の外くるぶしを右の腿の上にのせる。両手を右腿の裏で組む。
さらにねじる
息を吐きながら、頭を持ち上げ、右脚を胸に引き寄せて3呼吸キープ。反対側も。
教えてくれたのは…石井正則先生
医学博士。JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長。ヨギー・インスティテュート認定インストラクターとしても幅広く活躍中。著書『やってはいけないヨガ』(青春出版社)ほか多数。
モデル…ユッカさん
幼い頃からバレエ、コンテンポラリーダンスなど舞台芸術に触れ、舞台女優としても活躍。その後ヨガと出会いインストラクターの道へ。現在はスタジオ・ヨギー、オンライン講座「yoggy air」をはじめ多数メディアでクラスを開催。
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