200年以上の歴史を誇るメゾン「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」が現代人を魅了する理由

オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー

200年以上の歴史を誇るメゾン「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」が現代人を魅了する理由

横山正美
横山正美
2021-07-10

美しくなることは、地球に優しいことーこれからの時代に必要なのはそんなポリシーだ。日々目まぐるしく変化する環境や世界情勢の中で、ビューティーに対するこれまでの価値観が大きく揺さぶられている現在。独自の美を創造することにいち早く乗り出した先駆者たちに聞く、ビューティービジネスと環境への取り組みとは。

ブランドの代名詞でもあるアルコールやエタノールを一切排除した“水性香水”とともに世界を魅了する美のメゾン「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」。その歴史を1803年にまで遡るビュリーは、スキンケア製品はもちろん、スイスで作られる上質な櫛等のアクセサリー類に到るまで、厳格な品質管理と高い審美眼に貫かれたセンスが光る逸品揃いだ。また、世界7カ国で展開するブティックでは、その重厚なインテリアが歴史の重みと由緒正しきブランドの哲学を物語り、数多の愛用者を虜にしてやまない。昔ながらのレシピと教えを踏襲し、自然由来原料が持つ本来の力を最大限に活かした安全かつ効果的な化粧品を生むビュリー。そのブランド哲学と現代社会へのアプローチについて、ビュリー共同創設者のヴィクトワール・ドゥ・タイヤック氏にお話を伺った。

「自然な処方」「シンプルであること」を極めて

ーー現在クリーンビューティーが世界的に台頭している中で、ビュリーはスタイリッシュかつハイエンドなナチュラルコスメ系ブランドとして、日本上陸以来トップのポジションをキープしています。ブランドが設立当初からの目標とは何でしょうか?

私と夫のラムダンは、ブランド創業当初から常に品質に対する高い意識を持っておりました。そのため、製品を作る際の必須かつ最低条件として考えていたのが、自然な処方であることです。一方で、私たちには三人の子供がおり、彼らや環境問題などの未来についても日頃から非常に関心を寄せています。そこで、ブランド立ち上げの最初のステップとして、まずはプラスチック製のパッケージを極力避けることを目指し、製品がリサイクルや再利用しやすいようにすることを目標に掲げました。

ビュリー
ヴィクトワール&ラムダン夫妻。代官山のブティックにて。

次に2つ目のステップとして、アルコールを使わない香水を作ることを目標にしました。これまでの香水のセオリーにあるようなすべてのアルコールとそこに含まれる添加物等を排除し、アロマの美しい香りをそのまま活かした水性の香水を完成させることを目指したのです。水性香水は、肌への負担も少なく、安心して香りを楽しむことができるものですので、多くの人に楽しんでいただける製品です。そして3つ目のステップとして、ビュリーの製品の全てを10成分以下に抑え、クリーン且つナチュラルな処方であることを目指しました。

ビュリー
オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー、パリ・ボナパルト店

ーー化粧品と環境という視点からブランド独自でどのような取り組みをしていますか? また、その取り組みを始めようと思ったきっかけは何でしょうか?

ビュリーの最大の特徴でもある植物オイルやパウダーを使った非常にシンプルな製品が、いかにパワフルで効率的であるかをお客様に伝えることに対し、常に真摯に取り組んでいます。その理由は、お客様自身の美容習慣をよりシンプルなものにすることで、スキンケア製品の使用量を減らすきっかけになると思われるからです。

ビュリー
ビュリーで扱っている多種多様なパウダーと植物オイルの一部。

現代人は、例えばバスルーム製品一つをとっても、肌に合わないものを買ったりするなど、無駄が多すぎると思います。ですからその無駄を省くためには、製品に関する情報や知識というものがとても重要だと考えています。ビュリーでは、お客様が自分に最適な製品を選び、最後まで使い続けられるようにするため、私たちは製品について知っている限りの情報をお客様に提供しています。

ビュリー
ビュリーで人気のバスアイテムのラインナップ。世界中から集められたボディブラシ類は負担をかけることなくしっかり汚れをオフするブランドのこだわりが光るアクセサリー。

ーーブランドとして、独自に環境に配慮している点は何でしょうか?

ビュリーでは、自然素材とオーガニック素材のみを使用した原料を購入しています。これはお客様の安全のためでもあると同時に、有機農業を支援のためにも非常に重要なことだと考えています。同時に、植物オイルや小物を買い付ける際に、私たちと同じ価値観を共有している小規模な家族経営の会社を選んでいる点でしょうか。

ビュリー
(上)パンデミックで世界を回ることができなくなったため、インスタグラムに近況を報告するオーナーのラムダン氏の動画より。(下)動画からギリシャにて海綿収穫中のカット。他にも、日本やメキシコなど、ビュリーの最高品質の製品に採用する希少な素材は、世界各国から調達されている。

ーー化粧品を開発する上で、もしくはコンセプトを立ち上げる時点で何か困難なことはありましたか?

先ほど申し上げた“水性香水”のクリエイションは決して簡単なものではありませんでしたし、最大のチャレンジだったと言っても良いでしょう。なぜなら、完璧なエマルジョンとロングラスティングな香りを同時に実現することは、とても複雑かつ困難を極めたからです。

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ビュリーの代名詞“水性香水”オー・トリプルのラインナップ。

アトリエの人たちに新しいものを作ってほしいと依頼をしても断られることもあったため、強い情熱を保ったままこのプロセスを進めなければなりませんでした。時には到達不可能だと思われるゴールも設定することもありますが、それでも乗り越えなければなりません。それを克服するためには、自分の確固たるビジョンを持ち続けることと、忍耐強くあることが求められます。ビュリーの一つひとつの製品づくりの過程には、それぞれの困難や道のりがあり、それを克服したものが店頭に並ぶのです。

ーー化粧品のブラントとしては御社が初、あるいは、他では絶対に見られないであろう環境に対するユニークな取り組みはありますか?

世界で初めてアルコールを使わない香水“水性香水”オー・トリプルを作ったという点です。ビュリーの香水のように、アルコールと従来の香水に含まれる添加物を一切排除した水性香水は他に類を見ません。アルコールを含まない水性香水は肌への負担が少ないので、人への負担も軽減されます。そして、この水性香水のボトルも、創業当時から変わらないガラスとスチールでできた瓶を現在も使用し、環境への負担も軽減しています。

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ビュリーの全てが詰まったオリジナル書籍「アトラス・オブ・ナチュラルビューティー」はまさにコレクターズアイテム。

一方で、以前ブランドで使用している原料について説明した本「アトラス・オブ・ナチュラルビューティー」を出版しました。この本の大部分は植物について、そして一部はミネラルについて記載したものですが、他にもビュリーが厳選したパウダー、オイル、そして自然由来素材による美容ケアと、その効果についても深く語られています。今年の秋に日本語版が創刊予定ですが、この出版物は、私たちの経験、サプライヤー、セールスチーム、そしてお客様から学んだ全ての知識を共有する方法です。そしてこの書籍を通じて、自分自身を大切にすることがいかに重要でクリエイティブなものであるかを、手に取る人皆さんに啓蒙するコミュニケーションツールでもあります。「アトラス・オブ・ナチュラルビューティー」は、皆さんを地球と美の旅へと誘うガイドであり、ビュリーからの贈り物です。

その歴史を18世紀後半、パリ・サントノレ通りに“香水と香り酢の魔術師”と歌われたジャン=ヴァンサン・ビュリーが設立した美容専門店に遡る由緒正しき美のメゾン「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」。ナポレオン法典が発令され、香水の製造過程における技術と品質が格段に上がると、ビュリーの革新的な化学と化粧品技術を駆使して生まれた香水とスキンケア製品—特に、特許取得の“ビュリーの香り酢”は、1世紀以上に渡りヨーロッパの王侯貴族に愛されるベストセラーとなった。そして、現代社会にその古の美を見事に復活させたヴィクトワール&ラムダン夫妻は、華麗なる18世紀のパリの美のエスプリを現代人に伝えるべく日々先進のクリエイションに取り組んでいる。

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プラムカーネルオイル 50ml ¥5,280(税込)/オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー 問い合わせ先:ビュリージャパン(0120-09-1803)

「私が好きな植物オイルのひとつに「プラムカーネルオイル」があります。リラックスできるアーモンドの香りのするとても美しいマッサージオイルです」。夜用のフェイスオイルとしても応用できるこのオイルは、オールジェンダー向けのスキンケアアイテムであると同時に、精神を癒すマインドフルネスにもぴったり。

AUTHOR

横山正美

横山正美

ビューティエディター/ライター/翻訳。「流行通信」の美容編集を経てフリーに。外資系化粧品会社の翻訳を手がける傍ら、「VOGUE JAPAN」やデジタルメディア「VOGUE CHANGE」等でビューティー記事や海外セレブリティの社会問題への取り組みに関するインタビュー記事等を執筆中。

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