【医師に聞く】そのケアが肌を悪化させている?勘違いも多い!大人肌を立て直す「スキンケアの新常識」

 【医師に聞く】そのケアが肌を悪化させている?勘違いも多い!大人肌を立て直す「スキンケアの新常識」
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高野瞳
高野瞳
2021-07-29

看護師、助産師を経て、形成外科医として10年以上の経験を持つ西嶌順子先生は、たくさんの患者さんの肌や傷と向き合ってきた経験から「本当の意味での美肌とは、飾らない自分らしい素肌を生かすこと、そのためには「無駄なケアをやめることから始まる」と考えるようになったそう。そんな西嶌先生に、究極のシンプルスキンケア、美肌の土台作りの大切さを教えていただきました。

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美肌のため!と信じていた「これまでのスキンケア」実は勘違いも多い?

普段どんなスキンケアをしていますか? 次に挙げるようなケアを信じて、実践している方が多いのではないでしょうか。

・ファンデーションや日焼け止めなどによる汚れが肌に残らないよう、クレンジングとW洗顔で念入りに落とす
・肌が乾燥しているから、化粧水をたっぷり重ね付け
・化粧水、美容液、乳液、アイクリーム、クリームと、毎日フルコースでお手入れ
・スペシャルケアとして、シートマスクを長めの時間使用する
・高機能&高価な化粧品の方が、肌に良いし効果も高い

など、肌のために良かれと思って行っていたこれらのケア、やりすぎが逆効果になることをご存じですか?

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そのスキンケア、やりすぎかも?/Gettyimages

取り繕うことをせず、ありのままの肌細胞を生かす。目指すのは、私たちが本来持っているありのままの肌細胞を生かすこと。人にはそれぞれ骨格や肌質など自分らしい美しさが備わっています。人工的に水分や油分、美容成分などを与えても、それは一時的なものにすぎません。瞬間的に肌が潤いふっくらとしてハリが出たように感じても、それは老化などによりしぼんだ肌に刺激物を与えて、上塗りして厚みを加えたようなイメージ。根本から肌の悩みを解決したことにはなりません。

肌のバリア機能がきちんと整っていれば、肌は乾燥せず自ら潤う肌をキープできます。メイクや化粧品で取り繕うことをせず、健康な肌細胞を保つことができれば、老化もゆっくり進んで、年相応の若々しく見える肌になれるはずです。

美肌に必要なのは「皮膚を再生させる力」を育むこと

形成外科専門医として、たくさんの患者さんの肌や傷と向き合ってきた西嶌先生は、傷を治すには「皮膚の再生」が必要で、同じく美しく健やかな肌を育むためにも、皮膚が再生(ターンオーバー)する力がカギになると考えます。では、具体的にどのようなことに気を付けてスキンケアを行ったらよいのでしょうか?

まずは、“洗う・補う・守る”の見直しから

外側からのケアで一番意識したいのは、「シンプルスキンケア」。これまでのスキンケアからどんどん引き算して、不必要な化粧品は少しずつ減らしていき、最終的にはスキンケアが必要ない素肌美人を目指します。

スキンケアの「洗う」「補う」「守る」のステップの中で、とくに大切にしたいのが、皮膚に本来備わっている保湿機能やバリア機能を守ること。バリア機能が整っていれば、乾燥も気にならず外的刺激からも皮膚を守ってくれますし、どんな高級化粧品よりも優秀な働きをしてくれるはず。

シンプルスキンケアのポイントは…

<洗う>

化粧品には合成界面活性剤が含まれているものが多く、肌のために使っているつもりが、結果的に肌のバリア機能を壊してしまうことに。肌の天然保湿因子や必要な皮脂、美肌菌まで洗い流してしまわないよう、クレンジングは使用せず石けんのみで洗います。石けんは、余分な成分が配合されていない枠練り製法の純石けんがおすすめ。

洗う
洗顔は石けんのみに/Gettyimages

<補う>

自身の皮脂は天然のクリーム。自らの皮脂の回復を促すため、過度に保湿せず皮脂膜を補う程度にとどめます。

クリーム
過度な保湿は逆効果に/Gettyimages

<守る>

肌の美肌菌を育むためには、ノーファンデが理想。難しい場合は、石けんで落とせるナチュラルなメイクアイテムを選びましょう。肌への負担を軽減するため、リキッドやクリームタイプより油分や界面活性剤が少ないパウダーファンデーションがおすすめ。また、美肌の大敵である紫外線はしっかりカットしたいけど、過度に数値の高いものは肌に負担がかかるので逆効果。日常生活ならSPF20〜30程度をこまめに塗り直すのがベターです。紫外線吸収剤を含まないノンケミカルを選びましょう。

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ファンテーションはパウダータイプがおすすめ/Gettyimages

総合的なアプローチで、ゆらがない美肌を手に入れよう

本当の意味での美肌は、表面的なケアだけでは叶いません。美肌のための土台を作るには、

(1)スキンケアによる外側からのアプローチ
(2)食事などでデトックスや腸内環境の改善を意識した内側からのアプローチ
(3)ストレスケアなどで心身を整える心のアプローチ

が必要です。外側が3割、内側と心のケアが7割と言われるほど、内側からのケアは肌や細胞に大きな影響を与えていますので、高い化粧品を使ったり美容グッズに頼ったりすることなく、食事やストレスケアなどの総合的なアプローチでお肌をケアをしていくことが大切です。

教えてくれたのは…西嶌 順子医師

西嶌 順子医師
西嶌 順子医師
『「無駄なケアをやめる」から始める 美肌スキンケアの新常識大全』(宝島社)
『「無駄なケアをやめる」から始める 美肌スキンケアの新常識大全』(宝島社)

形成外科専門医、助産師、保健師、看護師。「医療法人道心会 恵比寿形成外科・美容クリニック」院長。聖路加国際大学看護学部看護学科卒。 新生児特定集中治療室(NICU)、産婦人科などで新生児医療に従事したのち、北里大学医学部医学科に学士編入学。 形成外科医として、がん研有明病院、筑波大学附属病院、新東京病院に勤務したのち現職。 多くの女性が抱える特有の悩みについて、専門医の立場、そして自身の経験に基づく等身大の視点で情報を発信している。プライベートでは2児の母。『「無駄なケアをやめる」から始める 美肌スキンケアの新常識大全』(宝島社)好評発売中。

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text by Hotomi Takano

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高野瞳

高野瞳

編集・ライター。出版社や編集プロダクションを経て、独立。学生時代にオーガニックコスメに出合い、アロマテラピーや漢方、サスティナブルなライフスタイルなどにも関心を持つようになる。現在は、ライフスタイルや美容など幅広い分野の雑誌やwebメディアで執筆中。アロマテラピー検定1級、ルボア認定フィトアドバイザー取得。趣味は、旅行と散歩。



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