より自由で幸福な心と体に導く|エネルギーを高めるヨガ

Harold Pereira

より自由で幸福な心と体に導く|エネルギーを高めるヨガ

ヨガジャーナルアメリカ版より、エネルギースポット「バンダ」を理解するための記事をご紹介。今回紹介する穏やかな方法で、ヨガの練習と一緒に6つのバンダ(エネルギーの鍵)を習得すれば、体はより自由になり、人生の至福を味わえるだろう。

エネルギーの通り道をコントロールするために

バンダ習得のゴールは、ヨギたちが背骨に沿っていると考えるエネルギーの通り道(セントラル・チャネル)内のプラーナ(生命エネルギー)をコントロールし、体に留められるようになることだ。このチャネル(スシュムナーナディと呼ばれる)に沿ってプラーナが滞りなく流れていると、体は安定して軽快さを増し、チャクラ(スシュムナーナディに沿っているエネルギーセンター)での感情的な詰まりが解消されて、体と心と精神のバランスが整った状態になる。それぞれのバンダはエネルギーの鍵やバルブ(弁)の役割を果たしている。たとえば自転車のタイヤのバルブがいったん取り入れた空気を外に漏らさないのと同じで、3つの主なバンダはエネルギーの流れをコントロールし、スシュムナーナディに留める働きをする。骨盤底にあるムーラバンダ根の締め付け)はエネルギーを下からおへその方に引き上げると同時に、外にたくさん漏れないようにする。体幹にあるウディーヤーナ・バンダはさらにエネルギーを上に引き上げ、喉にあるジャランダーラ・バンダではエネルギーを押し下げて、外に漏れすぎないようにする。上に流れるエネルギー(プラーナヴァーユ)と下に流れるエネルギー(アパーナヴァーユ)がおへそのあたりでぶつかるとウディーヤーナが活性化され、ちょうど2本の棒がこすり合わされたように浄化の熱が生まれ、背骨の基部にあるプラーナクンダリーニ)が覚醒する。伝統的にバンダの練習はプラーナヤーマ(ヨガの呼吸法)と一緒に行われ、止息の間に各バンダに関連する筋肉を締め付けるというものだった。だがここ20年の間に、バンダアーサナに合わせて教えられるようになり、練習の強度も下がった。私が今アーサナ練習で実践しているバンダは、力を入れたり締め付けるのではなく、ゆるめて和らげることで探るというものだ。かつては骨盤底をぎゅっと締めて、下腹部を必要以上に引き締めていたが、全くできている気がしなかったし、体と呼吸がガチガチに固まってしまうこともあった。だが、ある啓発的な瞑想リトリートに参加した後、バンダを練習するときに必要なのは、瞑想のときと同じ意識を覚醒させることだと気づいた。それは力を入れるのではなく和らげて初めて体感できるものだ。バンダも含め、すべてのヨガ練習は、今この瞬間に起きていることに対して握りしめたり拒んだりせずに、ただ観察するためのテクニックを寄せ集めたものだ。気づきそのものを直に体験できる術だ。私のバンダの練習では、まずバンダの周縁の緊張をゆるめることによって、プラーナの繊細で自然な上昇を感じることができる。生徒たちがこの方法でバンダを練習するのを見ていると、各ポーズでの動きがより滑らかになり、開かれていくのがよくわかる。また、ポーズをやりすぎると(たとえば、片足の鳩の王のポーズで深く体を沈めすぎると)、とたんにセントラル・チャネルを流れるエネルギーが感じられなくなる。私が実践する練習法では、バンダはバランスを欠いたアライメントやけがから守る役目も果たしてくれる。エネルギーのバランスが整うように組み立てられたこの練習をぜひ試してほしい。

Story by Esther Ekhart
Photos by Harold Pereira
Hair&make-up by Clayton Leslie(House of Orange)
Translation by Sachiko Matsunami
yoga Journal日本版Vol.59掲載

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ターダーサナの姿勢から、息を吸って腕を耳の横から上に伸ばし、息を吐いて股関節から前に体を倒して前屈する。両手は床に下ろす。息を吸いながら背骨を長く伸ばして胸を引き上げ、肩の真下に置いたブロックに手をの
息を吸いながら坐骨を引き上げ胸を天井に向け、腹部が自然に床のへ下がるのに任せる(牛のポーズ)。息を吐きながら背骨を天井に向かって丸め、頭を床のほうに垂らす(猫のポーズ)。これを少なくとも5回繰り返す。
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これらのポーズを練習したら、シャヴァーサナの姿勢で少なくとも5分間休む。体の中のエネルギーの流れや質を観察しよう。
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