さつまいものビタミンCは揚げると91%残る。管理栄養士が教える秋の味覚の活かし方
秋になると、ほくほくのさつまいもが食べたくなりますね。さつまいもは食物繊維を多く含むことが知られていますが、実はビタミンCもみかんに匹敵するくらい含まれています。 ただし、ビタミンCは調理方法によって失われやすい栄養素です。今回は、さつまいもに含まれるビタミンCをできるだけ活かすために、おすすめの調理方法を管理栄養士が紹介します。
ビタミンCとは?
ビタミンCは、皮膚や血管などの健康を保つために必要なコラーゲンの生成に関わる栄養素です。また、植物性食品に含まれる鉄の吸収を助けたり、抗酸化作用によって活性酸素の働きを抑えたりする役割があります。
ビタミンCは水溶性のビタミンで、その名の通り水に溶けやすい性質があります。また、熱や酸素の影響を受けて失われやすいため、茹でるなど水に触れる時間が長い調理法では、ビタミンCが減少しやすくなります。
さつまいものビタミンCは比較的失われにくい
じゃがいもやさつまいもに含まれるビタミンCは、加熱しても比較的失われにくいとされています。その理由は芋類に多く含まれるでんぷんです。でんぷんに囲まれているためビタミンCが流出しにくくなります。
しかし、加熱に比較的強いとはいっても、茹でるなどの調理法では、ビタミンCが水に溶けやすいことは変わりありません。
そこで、さつまいものビタミンCをできるだけ活かすためには、水にさらす時間を短くしたり、水を使わずに加熱したりするなど、調理方法を工夫するのがおすすめです。
さつまいもの栄養を活かす!おすすめの調理法
揚げる
さつまいもの栄養を活かす調理法の一つが「揚げる」です。
さつまいもを輪切りにして揚げた場合、ビタミンCの残存率が91%以上というデータもあります。
また、さつまいもに含まれるβ-カロテンなどの脂溶性の栄養素は、油と一緒に摂ることで吸収率が高まることが期待できます。
一方で、油で揚げることでエネルギー量が高くなりやすい点には注意が必要です。天ぷらや大学芋は、衣や砂糖などを加えることでさらにエネルギー量が増えやすくなります。
ビタミンCを意識するなら、素揚げしたさつまいもを塩や少量の甘味噌(味噌に砂糖やみりんを加える)で味付けするなど、シンプルに楽しむのがおすすめです。
蒸す
もう一つのおすすめの調理法が「蒸す」です。
ビタミンCの残存率は、丸のまま蒸した場合で81~90%、輪切りにした場合で71~80%というデータがあります。
揚げる場合よりもビタミンCの残存率は低くなりますが、油を使わないため、エネルギー量を抑えやすいのがメリットです。
また、さつまいもを丸ごと蒸すと、じっくり加熱されることで、さつまいものでんぷんが糖に変わり、甘みが増して、甘くほくほくした「ふかし芋」を楽しめます。
「蒸す」調理法は、ふかし芋としてそのまま食べるだけでなく、お肉やお魚の付け合わせとして一緒に調理するのもおすすめです。脂質を含む食品と組み合わせることで、さつまいもの色素であるβ-カロテンなど脂溶性の栄養素の吸収を助けることが期待できます。
さらに、旬のきのこと一緒に蒸せば、秋らしい一品になり、彩りも楽しめます。
おいしく、かしこく秋の味覚さつまいもを楽しもう
旬の食材には、その時期においしく、栄養を含むものが多くあります。さつまいももその一つです。ビタミンCは皮膚を健やかに保つ働きがあり、空気が乾燥し始める秋にも、意識して摂りたい栄養素の一つです。
さつまいものビタミンCを活かすには、蒸す、揚げるなどの調理法がおすすめです。秋の味覚を楽しみながら、体の内側から冬に備えていきましょう。
参考文献
サツマイモの栄養の特徴(とくちょう)について教えてください。 農林水産省
日本食品標準成分表(八訂)
食品学Ⅰ 羊土社
調理のためのベーシックデーター第6版 女子栄養大学出版部
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