週末の寝溜めが寿命を縮める?血管を若返らせる「正しい眠り方」の医学的根拠|医師が解説

週末の寝溜めが寿命を縮める?血管を若返らせる「正しい眠り方」の医学的根拠|医師が解説
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甲斐沼 孟
甲斐沼 孟
2026-02-01

「平日は寝不足だから、週末にまとめて寝ればOK」――多くの人が、半ば常識のようにそう思っています。実はこれ、血管にとってはかなり危険な発想。最近の研究では、週末の寝溜めが“睡眠不足の帳消し”にはならず、むしろ血管の老化を進める可能性が指摘されています。寝ているのに疲れが抜けない人、健康診断はギリギリ正常な人ほど、ぜひ知ってほしい話です。医師が解説します。

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週末の寝溜めは「体内時計」を壊す行為

人間の体には「体内時計」があります。起きる時間、寝る時間が毎日ほぼ同じだと、ホルモン分泌や自律神経は安定します。

ところが平日は6時起き、週末は10時起き。この差が2〜3時間を超えると、体は軽い時差ボケ状態になります。

この状態、医学的には「ソーシャル・ジェットラグ」と呼ばれ、以下と関連することがわかっています。

  • 血圧上昇
  • 血糖コントロール悪化
  • 動脈硬化の進行

ある研究では、週末に2時間以上寝坊する人は、心血管疾患リスクが高いという結果も出ています。

寝溜めは気持ちいい。でも、血管から見ると「毎週ミニ時差ボケ」なんです。

時差ぼけ
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血管が若返る睡眠は「時間」より「リズム」

「じゃあ何時間寝ればいいの?」

ここ、よく誤解されます。

実は血管にとって一番大事なのは、睡眠時間より睡眠リズムです。

睡眠中、血管ではこんなことが起きています。
・血圧が下がる
・血管の炎症が修復される
・自律神経がリセットされる

この修復作業は、毎晩決まった時間帯に入眠することで最大化されます。

たとえば、平日5時間+週末10時間より、毎日6.5時間を安定して取るほうが、血管には圧倒的に優しい。

実際、睡眠時間が極端に短い人より、睡眠時間がバラバラな人のほうが動脈硬化が進みやすいというデータもあります。

今日からできる「血管に優しい眠り方」

難しいことは不要です。ポイントは3つだけ。

① 起床時間を固定する

休日も、平日+1時間以内まで。これだけで体内時計は安定します。

② 寝不足は「前倒し」で返す

週末に寝溜めするのではなく、平日の就寝を30分ずつ早める。

③ 寝る前の刺激を減らす

スマホの強い光、仕事の考え事は交感神経を刺激します。血管はリラックスモードでしか修復されません。

ある50代男性は、「週末は昼まで寝る」が習慣でしたが、起床時間を一定にしただけで、血圧と朝のだるさが改善したケースもあります。

睡眠は、量より扱い方です。

まとめ:血管は「寝溜め」では回復しない

週末の寝溜めは、
・体内時計を乱し
・自律神経を壊し
・血管の老化を進める
という、実は逆効果な習慣です。

血管を若く保つ睡眠のコツはシンプル。「毎日ほぼ同じ時間に寝て、同じ時間に起きる」。

派手さはありませんが、これは薬よりも、サプリよりも、確実に血管を守ります。

眠り方を変えることは、未来の自分の血管に投資すること。今日の夜から、少しだけ意識してみてください。

今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。

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