鉄を効率よく摂る!朝トーストの“最強コンビ”とは?|管理栄養士解説
鉄は、血液中で酸素を運ぶヘモグロビンの構成成分として欠かせない栄養素です。鉄が不足すると、体内での酸素運搬が円滑に行われにくくなり、日常生活のパフォーマンスにも影響する可能性があります。一方で、必要量を摂取していても、食事内容や食品の組み合わせによっては、体内で十分に活用されないことがあります。 本記事では、鉄の吸収特性を整理したうえで、朝食の定番であるトーストを軸に、鉄を効率よく摂るための実践的な組み合わせを紹介します。
鉄とは
食品に含まれる鉄は、「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」に分類されます。
ヘム鉄は肉や魚などの動物性食品に含まれ、消化管での吸収率が比較的高いことが特徴です。一方、穀類・豆類・野菜類に含まれる非ヘム鉄は、吸収率が低いとされていますが、ビタミンCと同時に摂取することで吸収が高まることが知られています。
鉄対策では、単に含有量の多い食品を選ぶだけでなく、「どの形で、どのように摂取しているか」が重要になります。
トーストの種類を見直す
白い食パンよりも、全粒粉パンやライ麦パンなど、精製度の低いパンを選ぶことで、鉄を含むミネラル量を確保しやすくなります。主食を少し置き換えるだけでも、朝食全体の栄養密度を高めることができます。

具材の組み合わせ
全粒粉トースト × ツナ × 赤パプリカ
ツナは動物性食品で、ヘム鉄を含みます。缶詰を利用すれば下処理が不要で、朝食に取り入れやすい点も利点です。赤パプリカはビタミンCを含み、非ヘム鉄の吸収を助けます。ツナと刻んだパプリカを和えてトーストにのせるだけで、調理負担を抑えながら鉄を意識した一品になります。

全粒粉トースト × 卵 × 小松菜
卵はヘム鉄を含み、良質なたんぱく質源でもあります。小松菜は非ヘム鉄を多く含み、シュウ酸が比較的少ないため、下茹でをせずに調理しやすい野菜です。スクランブルエッグに刻んだ小松菜を加えてトーストにのせることで、調理工程を増やさず、鉄を効率よく摂取できます。
全粒粉トースト × ピーナッツバター + 果物
ピーナッツバターは非ヘム鉄を含み、毎日使いやすい食品です。無糖タイプを選ぶことで、継続しやすくなります。キウイやオレンジなどの果物を添えることで、ビタミンCが非ヘム鉄の吸収を後押しします。具材と果物で役割を分けることで、無理のない鉄対策が可能です。
鉄を活かすための注意点
コーヒーや紅茶に含まれるタンニンは、鉄の吸収を妨げることが知られています。朝食で鉄を意識する場合は、食事中や食後すぐの摂取を控えるようにする。麦茶やルイボスティー、水など、鉄の吸収に影響しにくい飲み物に置き換える工夫も一つの方法です。
まとめ
鉄を効率よく摂るために、特別な食品や複雑な調理は必要ありません。全粒粉などのトーストを土台に、ヘム鉄を含む食品と、非ヘム鉄の吸収を助ける食材を組み合わせることが重要です。忙しい朝でも実践しやすい工夫を積み重ねていきましょう。
参考文献
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)」
健康日本21アクション支援システム Webサイト
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