大根を生で食べるのはNG?体質によって注意したい理由と食べ方|管理栄養士が解説
大根を生で食べるのは良くないと聞いたことがありませんか?体質や食べ方などによっては不調を感じることがあり、量・タイミングなどに気をつける必要があるともいわれています。体にやさしく食べるコツについて解説します。
大根を生で食べると良くないといわれる理由
大根を生で食べると胃もたれをした、下痢をした、といった声が聞かれることがあります。大根は生で食べると良くないのでしょうか。大根を生で食べると良くないといわれる理由は大きく3つあります。
① 薬膳では、大根は生で食べると体の余分な熱を冷ます性質があるといわれ、特に冷え性の人やお腹が弱い人は下痢や腹痛・冷えを感じることがあります。
② 生の大根には、消化酵素のジアスターゼが多く含まれており、健康的な人には消化を助ける酵素ですが、胃腸が弱い場合には胃に負担がかかりやすくなることも。
③ 大根に含まれている辛味成分のイソチオシアネートは胃を刺激することで消化促進や食欲増進効果が期待できる一方で、空腹時にたくさん食べると胃酸過多などを引き起こし、胃痛の原因になることがあるといいます。
体にやさしく食べるコツは?
それでは、大根を生で食べるのは絶対にやめた方がよいのでしょうか。胃潰瘍など胃腸に疾病を持っている場合は除きますが、体に合いにくい人はいくつかのポイントを意識すると生の大根を楽しむことができます。
① 葉に近い上部を選び、皮を厚めにむく
辛味成分のイソチオシアネートは特に皮の周辺や根の先端部分に多く、葉に近い上部の約10倍ともいわれています。皮は5mmから1cmほどしっかりとむくようにしましょう。
② 空腹時に食べない
空腹時は胃粘膜が敏感になっており、生の大根の辛味や酵素、食物繊維などが刺激になりやすい状態です。また、生野菜は加熱野菜よりも消化するエネルギーを多く使います。生の大根は食事を始めてしばらくしてから食べたり、10g程度ほどにしておくなど空腹時に多く食べないようにしましょう。
③ 切り方を工夫
大根のイソチオシアネートは、切ったりすりおろしたりして細胞が壊れると作られ、細胞が壊れるほど辛味成分が強く出る性質があります。すりおろしや極細の千切りは辛味が出やすく、刺激になりやすいため、輪切りや短冊切り・拍子木切りなど細胞が壊れにくい切り方がおすすめです。
④ 軽く水にさらす
辛味成分のイソチオシアネートは水にさらすことで減らすことができます。同時にうまみや水溶性の栄養成分も流れてしまうため、5分程度さらし、しっかり水気をきりましょう。
⑤ 軽く火を通す
軽く電子レンジで加熱したり、熱湯をかけたりするなど、完全に生で食べるのではない方法もおすすめです。しゃきしゃきとした食感を残す程度に加熱するだけでも消化酵素や辛味成分がやわらぎます。
⑥ しばらく時間を置く
イソチオシアネートは揮発・分解されやすく、30分~1時間置くと辛さが落ち着きます。またジアスターゼも減少していくため、大根おろしなどはあえて時間を置くと良いでしょう。
⑦ マリネにする
お酢など酸に触れさせることで、イソチオシアネートやジアスターゼは弱まることが知られています。お酢・油・塩を使った調味料で30分~1時間以上漬けるとより食べやすくなります。
生の大根を食べて、下痢や冷え、胃もたれなどを感じたことがある人は、加熱した大根がおすすめですが、サラダや和え物など生の大根を楽しみたいときには「体にやさしく食べるコツ」を試してみてくださいね。
参照:
・「食材事典 (学研)」
・「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ライター/大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト・腸内ケアフードアドバイザー。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
Instagram:@tsukiko_shoku_mind
blog:管理栄養士 大槻万須美♪楽しく食べて健康に♪
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