骨を強くする!朝、おにぎりと組み合わせると良い食材とは?|管理栄養士が解説
年齢を重ねるにつれて、骨の健康を意識する方は少なくありません。骨密度は20代をピークに徐々に低下し、将来の生活の質を大きく左右します。骨密度は20代をピークに徐々に低下し、転倒や骨折のリスクにもつながります。健康な体づくりには朝食が大切ですが、忙しい朝は手軽に食べられるおにぎりを選ぶ方も多いのではないでしょうか。おにぎりの具を工夫することで、骨の強さに欠かせない栄養素を手軽に摂ることができます。今回は、忙しい朝でも取り入れやすい、骨を強くするおにぎりの具材をご紹介します。
骨の強さは「密度」と「質」で決まる
カルシウムなどのミネラルが骨にどのくらい含まれているかを示す「骨密度」と、骨の構造などの「骨質」が低下することで、骨粗鬆症となりやすくなります。骨強度の約70%が骨密度により、残りの30%が骨質により決まるといわれます。骨粗鬆症の予防では、この両方を維持することが大切です。さらに女性の場合、50歳前後で迎える閉経により女性ホルモン(エストロゲン)が減少すると、骨吸収が加速しやすくなります。つまり、40代・50代は骨の健康にとって大きな分岐点。骨に必要な栄養素の補給がより大切となってきます。
骨に必要な栄養素はカルシウムだけじゃない!?
カルシウムは骨の材料になるためもちろん必要ですが、その他にもカルシウムの吸収を助けるビタミンD、骨を造るのを助けるビタミンK、リン、マグネシウムなどの栄養素が必要です。また、たんぱく質は加齢に伴う骨量の維持にも関与しており、たんぱく質摂取が不足すると筋肉の強度が失われ転倒のリスクが高まるため、タンパク質をしっかり補うことが大切です。
骨を強くするお手軽なおにぎりの具材
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栄養素 |
おすすめ具材 |
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カルシウムを含む具材 |
1. チーズ 2. 小松菜 3. 干しエビ 4. ちりめんじゃこ |
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リンを含む具材 |
1. チーズ 2. スルメ |
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マグネシウムを含む具材 |
1. あおさ 2. 切り干し大根 3. アーモンド 4. ひじき |
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たんぱく質を含む具材 |
1. 鮭フレーク 2. ツナ 3. サバ水煮缶 |
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ビタミンDを含む具材 |
1. 鮭フレーク 2. しめじ 3. まいたけ 4. かつお節 |
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ビタミンKを含む具材 |
1. 乾燥わかめ 2. 冷凍ほうれん草 3. 納豆 4. 青じそ |
おすすめの組み合わせ3選
1.チーズ×刻みアーモンド×かつお節
2.サバ水煮缶×あおさ×カレー粉
3.ツナ×切り干し大根×わかめ
おすすめのおにぎりレシピ
卵ときのこのおにぎらず
<材料>(2人分)
炊いたご飯 300g
冷凍ほうれん草 30g
まいたけ 1/3パック(約35g)
卵 1個
水 大さじ2
みりん 小さじ1
しょうゆ 小さじ1
かつお節 1/2袋
焼きのり 2枚 (手巻き寿司用)
<作り方>
1. 耐熱容器に冷凍ほうれん草とまいたけを入れ、600Wの電子レンジで1分加熱する。
2. 溶き卵に水・しょうゆ・みりん・かつお節を加えて混ぜ、1に加え、600Wの電子レンジで2〜3分加熱する。
3. ラップの上にのりを敷き、ご飯150gを広げる。2の具材の半分量をのせ、ラップごと半分に折って形を整える。(お好みでご飯に塩ひとつまみを加える。)
4. 同じ手順でもう1つ作る。
*ラップを持ちながら食べられるので手を汚さずに食べられます。
ご紹介したおにぎりに、野菜入りの味噌汁やフルーツヨーグルトをプラスすると、より栄養バランスが整うのでおすすめです。
まとめ
骨を健康に保つには、バランスの良い食生活が欠かせません。今回は骨に必要な栄養素やおすすめのおにぎりの具をご紹介しましたが、骨の健康は毎日の積み重ねが大切です。カルシウムやビタミンDなど、骨を強くする栄養素は身近な食材にも含まれています。おにぎりに取り入れることで、無理なく続けられる習慣になります。「おいしい」と「健康」を両立できるのがおにぎりの魅力です。好きな具材に栄養をプラスして、骨を守る食生活を楽しんでみませんか。
<参考文献>
・健康長寿ネット|骨粗鬆症の原因
公益財団法人長寿科学振興財団|第4章 栄養 3.骨粗鬆症と栄養
・よくわかる栄養学(著者:小林実夏)
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