その食事、実は逆効果かも?運動前に知っておきたい食事の考え方とは?管理栄養士が解説
練習や試合の前など、プレッシャーのかかる場面で満足のいくパフォーマンスを発揮したいと思ったとき、練習を重ねることも大切ですが、やはり一番は「食事をきちんととって体を整えること」ではないでしょうか。この記事では、試合前や本番で力を発揮するための体を作る食事についてご紹介します。
食事の基本は「さまざまな食材をバランスよく」
パフォーマンスを発揮するためには、栄養素をバランスよく摂取すること。これはスポーツ選手も一般の人も同じことがいえます。ただし、スポーツ選手は日常で消費されるエネルギーのほかにトレーニングで消費する分をプラスしてとる必要があるのが難しいところ。ここでは、栄養素をバランスよく摂取するための合言葉である「まごにわやさしい」をご紹介します。
「まごにわやさしい」とは、
- ま・・・まめ
- ご・・・ごま
- に・・・にく
- わ・・・わかめ
- や・・・やさい
- さ・・・さかな
- し・・・しいたけ
- い・・・いも
の頭文字をとったものを指します。食材それぞれの働きをまとめると以下のようになります。
エネルギーの素となる「炭水化物」・・・いも
体を作る「たんぱく質」・・・まめ、にく、さかな
体の調子を整える「ビタミン、ミネラル、食物繊維」・・・ごま、わかめ、やさい、しいたけ
(さらに果物やカルシウムを補給できる牛乳・乳製品をプラスするとバランスが整います)
体のベースを作るためには、これらをバランスよくとることが大切です。1食で一度に摂るのは難しいので、できる範囲で取り組みましょう。提供された食事を何も考えずに食べるのではなく、栄養素の働きを知って食べることも大切です。
試合前日と当日の食事のポイント
持久力が要求されるスポーツでは、前日までは試合に向けてエネルギー源を蓄え効率よく利用できる状態にすることが大切です。食事の特徴としては、「糖質多め・脂質少なめ」。消化がよく食べなれたものを取り入れることで、ストレスを感じることなくコンディションを維持できます。
当日は試合の3〜4時間前には食事を終わらせましょう。直前に食事をしてしまうと、体が重く感じたり、消化によって疲労感を感じてしまいます。おにぎりやうどん、果物などエネルギー量が多く消化のよいものを選び、軽く空腹を感じるくらいにコントロールできればパフォーマンスを発揮しやすいといわれています。当日の体調に合わせて食事の量を調整しましょう。
試合前に避けるべき食べ物は?
試合前に避けるべき食べ物は、以下の3つが挙げられます。
- 食中毒のリスクとなる「生もの」
生卵やお刺身など、加熱していない食品は口当たりがよく食べやすいものではありますが、食中毒を起こすリスクがあるので、なるべく避けたい食材です。試合前は、体も心もピンと張りつめていることが多いため、普段は問題なくても影響が出る場合があります。 - 消化に時間がかかる「油っこいもの」
試合前はとんかつやから揚げ、ステーキなど、ゲン担ぎでこってりしたメニューを選びがちですが、体のことを考えるとおすすめはできません。これらは消化に時間がかかり、お腹の調子が崩れてしまう可能性があります。本番を無事に終えたごほうびとして用意するとよいかもしれませんね。 - ガスがたまってしまう「生野菜、海藻類、きのこ類」
普段は体の調子を整えてくれる食物繊維が含まれる食品ですが、試合前は注意が必要です。食物繊維はおなかの中でガスをため不快感を感じる要因となってしまいます。本番前は、食物繊維が比較的少ない葉物野菜などで野菜を補いましょう。

まとめ
今回は、パフォーマンスが上がる勝負飯をご紹介しました。競技の種類によって重視する栄養素や食べ方は変わるため、今回ご紹介したものがすべて当てはまるわけではありません。体の調子に合わせて食事をとるようにしてくださいね。
参考サイト
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