過酷な状態の中でパフォーマンスを発揮する【フロー状態】どうすれば作れる?臨床心理士が解説

 過酷な状態の中でパフォーマンスを発揮する【フロー状態】どうすれば作れる?臨床心理士が解説
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南 舞
南 舞
2021-08-08

東京オリンピックはコロナ禍での開催になり、無観客試合を余儀なくされ、さらには感染に気をつけなければならないなど、いつもよりも様々な条件が加わり、選手たちは心身ともにしんどいはず。ところが、日本代表はじめ、各国の選手の活躍はすばらしいものがあります。こうした過酷とも呼べる状態の中で、自分のパフォーマンスを発揮できるのに関係しているのが【フロー状態】と呼ばれるもの。スポーツ選手だけでなく、私たちの身近にも生かすことができる概念です。フロー状態とは何か、どうしたらその状態を作ることができるのかを臨床心理士が解説します。

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フロー状態とは?

フロー状態とは、ある活動に完全に没頭し、集中できる心理状態のこと。似たような言い方で、『ゾーンに入る』という言葉がありますが、そちらの方がしっくりくる人が多いかもしれませんね。フロー状態という言葉は、ハンガリー系アメリカ人の心理学者、ミハイ・チクセントミハイ氏が、芸術家やアーティスト、スポーツ選手の心理状態を研究する中で生まれた概念です。彼は研究の中で、人は物事に没頭している時に時間の流れや疲労感を感じずに、継続的な満足感を得られることを発見しました。。例えば、楽しいことをしている時に『もうこんな時間?』と感じた経験はありませんか?それがまさにフロー状態です。フロー状態は一部の人に与えられたものではなく、条件が揃えば誰にでも起こすことができると言われています。

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南 舞

南 舞

公認心理師 / 臨床心理士 / ヨガ講師 中学生の時に心理カウンセラーを志す。大学、大学院でカウンセリングを学び、2018年には国家資格「公認心理師」を取得。現在は学校や企業にてカウンセラーとして活動中。ヨガとの出会いは学生時代。カラダが自由になっていく感覚への心地よさ、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングの考え方と近いものを感じヨガの道へ。専門である臨床心理学(心理カウンセリング )・ヨガ・ウェルネスの3つの軸から、ウェルビーイング(幸福感)高めたり、もともと心の中に備わっているリソース(強み・できていること)を引き出していくお手伝いをしていきたいと日々活動中。



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