【老化対策】シワやたるみを防ぐ赤い食べ物とは?|管理栄養士が解説
年齢を重ねるにつれて肌が変化し、ハリや弾力が失われ、シワやたるみ、くすみなどが気になってくる…そんなお悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。 実は、こうした「肌の老化」は、加齢だけが原因ではなく、体の内側の環境、特に「酸化」と呼ばれる働きが、深く関わっています。今回は、そんな酸化を防ぎ、肌を健やかに保つ「赤い食べ物」の力についてご紹介します。
酸化とは?
私たちの体は、呼吸によって取り入れた酸素を使ってエネルギーを生み出す過程で、同時に「活性酸素」と呼ばれる物質も発生します。この活性酸素は細胞を傷つけ、老化の原因となることが知られています。加齢に加え、ストレスや紫外線、食品添加物、喫煙、過度な飲酒・運動など、私たちの身近な生活習慣によっても活性酸素の発生が促されます。そのため、体内で増えた活性酸素を除去することが、老化予防につながります。つまり、体の中で起きる酸化を防ぐことが、美肌を保つ第一歩なのです。
抗酸化物質とは?
抗酸化物質は酸化されやすい物質のことで、自らが酸化されることで、私たちの体を酸化から守ってくれる盾のような存在です。ただし、加齢によって抗酸化力は低下するため、食事などで抗酸化物質を補うことが大切です。
抗酸化物質を含む「赤い食べ物」の力
「赤い色素」を持つ食材の多くには、抗酸化物質が含まれています。特に、以下の食材はアンチエイジング効果が期待できる注目の存在です。
牛肉
牛肉には、美容成分として知られているコエンザイムQ10が含まれています。強い抗酸化力があり、アンチエイジング効果が期待できます。さらに、L-カルニチンも含まれており、脂肪の燃焼を助ける働きもあります。
パプリカ
赤パプリカには、β-クリプトキサンチンが豊富に含まれています。これらはスーパーオキシドやヒドロキシラジカルといった有害な活性酸素を除去する働きがあります。
トマト
リコピンを含むトマトは、紫外線による肌のダメージを防ぎ、赤みや色素沈着を軽減するサポート役となります。肌の見た目を整える助けになり、光によるダメージや老化の予防にもつながる可能性があります。
鮭
鮭にはアスタキサンチンが含まれており、その抗酸化力はなんとβ-カロテンの約40倍とも言われています。鮭の皮には、全体の約1/4の栄養価があり、コラーゲンやアスタキサンチンが豊富なため、残さず食べるのがおすすめ。
おすすめレシピ
鮭のオイル蒸し
(材料3人分)
鮭…3切
塩…ひとつまみ(下処理用)
オリーブ油…適量
にんにく…1かけ
ブロッコリー…1株(約200g)
ミニトマト…6個
エリンギ…100g(お好みのきのこでOK)
顆粒コンソメ…小さじ2
水…150ml
塩…適量(味の調整用)
(作り方)
1. 鮭に塩ひとつまみをふり、10分ほど置いて臭みを取る。
2. ミニトマトは半分、ブロッコリーは小さめの小房、エリンギは一口大に切る。
3. フライパンにオリーブ油をひき、にんにくを入れて香りが立ったら取り出す。
4. エリンギを加えて炒める。
5. 鮭を皮目を下にして並べ、焼き色がついたら裏返す。
6. ブロッコリーとミニトマトを加え、顆粒コンソメと水を加えて、蓋をして中火で約5分蒸し煮にする。
7. 味をみて塩で調整する。
*アスタキサンチンは脂溶性のため、油と一緒に調理すると吸収率が高まります。また、熱に強く加熱により失われにくいため、オイル蒸しはおすすめの調理法です。ワンパンで手軽にできますので、ぜひ試してみてくださいね。
まとめ
赤い食べ物には、肌の酸化を防ぐ自然由来のエイジングケア成分がたっぷり含まれています。加齢によるシワやたるみを完全に止めることはできませんが、日々の食生活でそのスピードをゆるやかにすることは十分に可能です。色鮮やかな「赤の力」を取り入れて、体の内側から肌の美しさを引き出していきましょう。
<参考文献>
・健康長寿ネット
・トマトとリコピンが紫外線誘発性皮膚劣化の臨床的特徴と分子マーカーに及ぼす影響
・皮膚老化における酸化ストレスの寄与に焦点を当てる
・その調理、9割の栄養捨ててます!(監修:濱裕宣・赤石定典)
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