野菜の皮には“うま味と栄養”が詰まってる!3つの身近な野菜の皮ごと活用術|管理栄養士
野菜は皮をむくものと思っていませんか。実は、野菜の皮には栄養や香り、食感の魅力がギュッと詰まっています。上手に活用すれば、栄養価アップ・ゴミも減らせる一石二鳥! 今回は、身近な3つの野菜 さつまいも・大根・なすの皮ごと活用術を管理栄養士がご紹介します。
(1)さつまいも
皮には「アントシアニン」や「クロロゲン酸」などの抗酸化成分が豊富に含まれています。美肌や血流をサポートする役割があり、老化防止や血管の健康に繋がります。また、食物繊維も多く腸内環境を整えてくれます。
皮ごとおすすめ活用法
拍子切り…皮ごと拍子切りにしてきんぴらや炒め物、かき揚げに。皮が彩りをプラスし、香りが美味しさのアクセントに。
皮だけチップス…皮だけ拍子切りにしてオリーブオイルを絡め、オーブンでこんがり焼いたらさつまいもチップスの出来上がり。お好みで塩や黒糖を振ったら美味しく栄養満点のおやつになります。
(2)大根
大根の皮は、食物繊維が本体より多いほど!さらに、皮に多く含まれる辛味成分「イソチオシアネート」には殺菌作用があり、風邪の季節の免疫ケアにも効果的な栄養素が含まています。
皮ごとおすすめ活用法
皮を厚めにむいて千切り →きんぴら風に甘辛炒めやお味噌汁に。
皮ごと拍子切り →砂糖、醤油、酢に付けて半日置けばポリポリ食感の美味しいお漬物に。
(3)なす
なすの皮に含まれる紫の色素 「ナスニン」 は強い抗酸化力があり、紫外線ダメージや生活習慣で生まれる“体のサビ”から守ってくれます。
皮ごとおすすめ活用法
皮目に格子状の切り目を入れて→皮目から焼くと色と香りを引き出します。醤油、酢、はちみつを合わせたたれに付けて 焼きなすのマリネの完成
皮ごと乱切り → 皮を下にして揚げ焼きにして、カレー粉や塩で味付けすると皮の食感も楽しめるカリっとから揚げの出来上がり!
皮ごと調理のコツ
・よく洗う
流水でよく洗って汚れを落とします。気になる場合はたわしを使いましょう。
・干す、焼く
皮は干しておくとさらにうま味が凝縮して調理もしやすくなります。焼く時は低温でじっくりがポイントです。
1度に使える皮が少ない場合は、皮をむいたらとりあえず保存袋に入れて冷凍がおすすめです。 時間がある日にまとめて炒め・スープ・かき揚げに使えて便利です。皮は色だけでなく、旨味とコクを閉じ込めるフタの役割もしています。栄養も美味しさも詰まった野菜の皮をぜひ活用しましょう。
【参考】
厚生労働省 健康日本21アクション支援システム「食物繊維の必要性と健康」
下条村HP「辛味大根の嬉しい効果とは?」
JAなめがた
JAグループ/ナス
ライター/浅野いずみ
行政管理栄養士として保育園や老人ホーム等の施設衛生・栄養管理の指導に従事。その後フリーランスとして特定保健指導やダイエットプランナーとして個人の栄養や健康をサポートしている。食材の持つ力や組み合わせ、効果的な調理法についてのテーマを中心に、食べることが楽しくなるような執筆を心掛けている。
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