鉄不足を救う!秋が旬の“鉄がたっぷりの食材”と“鉄の吸収を助ける食材”とは【管理栄養士が解説】

鉄不足を救う!秋が旬の“鉄がたっぷりの食材”と“鉄の吸収を助ける食材”とは【管理栄養士が解説】
Photo AC
鈴木亜子
鈴木亜子
2025-10-16

夏の疲れが残る秋は、鉄不足によるだるさやめまいなどを感じやすい季節です。実は秋の味覚には、鉄を豊富に含む食材や、鉄の吸収を助けてくれる栄養素を含む食材がたくさんあります。この記事では、旬を楽しみながら効率よく鉄をチャージできる食材と、手軽に作れるレシピをご紹介します。

広告

秋の味覚で鉄をチャージ!鉄が多い秋の食材

秋は、鉄やその吸収を助ける栄養が豊富な食材がそろう季節です。旬のものは栄養価が高く、味も格別。ここでは、秋が旬の鉄を多く含む食材をご紹介します。

あさり

鉄を効率よく摂取できる代表的な食材の一つがあさりです。あさりの旬は、春と秋の2回。鉄のほか、造血作用のあるビタミンB12、中高年の筋力維持に関わるタウリンなども含まれています。

かつお・さんま

秋が旬の魚、たとえばかつおやさんまでも鉄の補給が可能。肉類や魚介類といった動物性食品由来の鉄は、体内への吸収率が高い「ヘム鉄」です。

さらに、これらの魚には良質なたんぱく質、DHA、EPA、ビタミンDなど、健康維持に欠かせない栄養素や成分が含まれています。

ほうれん草・小松菜

ほうれん草も小松菜も、季節問わず見かける野菜ですが、実は旬は秋から冬にかけて。どちらも鉄が豊富な野菜として知られています。

とはいえ、野菜類に含まれる鉄は「非ヘム鉄」であり、動物性食品のヘム鉄に比べると吸収率は低めです。非ヘム鉄は、ビタミンCと一緒に摂ることで吸収率が高まりますよ。

ほうれん草と小松菜
Photo AC

鉄の吸収を助ける秋が旬の食材

鉄を多く含む食材だけでなく「吸収を手助けする」食材を同時に摂ることも大切です。ここでは、鉄の吸収をサポートする秋が旬の食材を見ていきましょう。

さつまいも

秋が旬のさつまいもには、鉄の吸収をサポートするビタミンCが多く含まれています。甘みがあり食べやすいため、さまざまな調理法やアレンジで毎日の食事に大活躍してくれますよ。おやつとして食べるのもおすすめです。

れんこん

煮ものやきんぴらはもちろん、メイン料理にまで対応できる秋の万能食材が「れんこん」。実は、れんこんにはビタミンCが豊富に含まれています。その他、食物繊維やミネラルも多く含まれているため、日々の体調管理にぴったりの食材です。

かぼちゃ

かぼちゃには、β-カロテンやカリウムなどの栄養素が多く含まれています。スーパーでよく出回っている西洋かぼちゃは、ビタミンCも豊富。さつまいもやれんこん同様、鉄の吸収を助ける働きも期待できます。煮物やスープ、デザートなど、幅広く楽しめる野菜です。

かぼちゃの煮物
Photo AC

ビタミンCといえば果物ですよね。なかでもビタミンCが豊富なのが、秋が旬の柿。食後のデザートやおやつに取り入れやすいため、1日1個を目安に食べるようにすると、鉄の吸収を高めるのに役立ちます。

秋の食材で鉄をチャージ!簡単おすすめレシピ

最後に、手軽に鉄を補給できる、秋の食材を使用したレシピを3つご紹介します。

さつまいもと小松菜の甘辛炒め

鉄を含む小松菜と、ビタミンC豊富なさつまいもを組み合わせた一品。醤油、酒、みりんの甘辛い味付けで、ご飯もすすみます。炒め油をごま油にしたり、豚肉やきのこを加えたり、好みのアレンジで味わってくださいね。

あさりとれんこんのガーリックバター蒸し

「鉄+ビタミンC」を、あさりとれんこんで。まずはフライパンにバターと刻みにんにくを入れ、薄切りれんこんを炒めます。ある程度炒めたら殻付きあさりを投入。ざっと炒め合わせたら適量の酒を加え、あさりの口が開くまで蓋をして数分蒸しましょう。

あさりの旨みとバターのコク、レンコンのシャキシャキとした食感がたまらない味わいですよ。

まとめ

鉄は体のエネルギー代謝や血液の生成に欠かせない栄養素。秋が旬の食材を上手に取り入れれば、無理なく鉄を補給できます。季節の味覚を楽しみながら、元気な体を維持していきましょう。

 

【参考】

日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年:文部科学省

中高年者の筋力維持にタウリンの摂取が関連することを初めて報告 | 国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター

広告

RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

ほうれん草と小松菜
かぼちゃの煮物