「つい飲みすぎていたわ…」成分無調整牛乳を飲まない方が良い人の特徴とは?管理栄養士が解説

「つい飲みすぎていたわ…」成分無調整牛乳を飲まない方が良い人の特徴とは?管理栄養士が解説
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スーパーには色々な種類の牛乳が並ぶようになりました。成分無調整、低脂肪乳、加工乳と種類もあり、どれを買うか迷った末、なんとなく自然な感じがして一番売れている『成分無調整』を選んでいる方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、成分無調整牛乳を飲まない方が良い人の特徴について管理栄養士が解説します。

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成分無調整牛乳とは?

牛乳パックの表示には、乳脂肪分や無脂肪乳固形分(牛乳から乳脂肪分と水分を除いた成分で、たんぱく質や炭水化物、ビタミン、ミネラルなど)が%で記載されていて、4種類に区別されています。

牛乳

成分無調整牛乳のことで、生乳を加熱殺菌しただけのものです。水などを加えたり、成分の調整を一切していません。

成分調整牛乳

生乳から水分、乳脂肪分、ミネラルなどの一部を除いて水分を調整したものです。乳脂肪を除いたり、水分を除いて牛乳より濃厚にします。

低脂肪乳

生乳から乳脂肪分の一部を除去し、乳脂肪分を0.5%以上1.5%以下にしたものです。

無脂肪牛乳

生乳から乳脂肪分をほとんど除去し、乳脂肪分を0.5%未満にしたものです。スーパーなどでは牛乳と一緒に、加工乳や乳飲料が売られています。これらは生乳に脱脂粉乳などの乳製品や栄養強化目的でビタミンミネラルを加えたものなど様々です。

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 成分無調整牛乳のデメリット

分類からもわかるように、牛乳は乳脂肪分の含有量が大きなポイントです。成分無調整牛乳の乳脂肪分は3%以上と決まりがあり、実際に売られているものの多くが約3.5%~4.0%くらいと、低脂肪、無脂肪のものに比べて高くなっています。乳脂肪の脂質は動物性であり、肉類などにも多く含まれている飽和脂肪酸です。飽和脂肪酸は摂りすぎることで血中の中性脂肪や悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が上昇し、動脈硬化のリスクが上がったり、肥満やメタボリック症候群の原因になります。 

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成分無調整牛乳を飲まない方が良い人とは?

 ・毎日何杯も牛乳を飲む人
・肉類を多く食べている人
・脂っこい食事が好きな人
・脂質を抑えている人(中性脂肪や悪玉コレステロールが高い)
・ダイエット中の人

牛乳はたんぱく質やカルシウムを多く含み、栄養価の高い食品といえますが、『健康に良いから』と毎日コップに何杯もがぶがぶ飲んでいる人は要注意です。また、普段肉類を多く食べる食生活を送っている人も、牛乳をプラスすることで脂質の摂りすぎになってしまいます。健康診断等で中性脂肪や悪玉コレステロールが高値と言われ脂質を抑えている人や、体脂肪を落としたいダイエット中の人も、成分無調整ではなく、低脂肪乳や無脂肪乳を選ぶと良いでしょう。飲む量の目安は一日にコップ1杯程度(約200㏄)です。また、牛乳を飲む場合はヨーグルトやチーズなどの乳製品の摂取も控えめにすることで、脂質の摂りすぎを防止することも大切です。

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《参考文献》
牛乳にはどのような種類があるのですか/一般社団法人日本乳業協会
もっと知りたい牛乳のチカラ/農林水産省
知って納得!牛乳の種類/一般社団法人Jミルク
体に良い食べ物・悪い食べ物大誤解!/塩野崎淳子

《ライター》やなぎかおり
特別養護老人ホームにて介護食の大量調理や栄養士業務を経験。働きながら管理栄養士の資格を取得。その後、中学校給食センターにて献立作成、給食管理、食育授業に携わる。結婚、出産を経てヘルスケア栄養指導士の資格を取得。子育てをしながら栄養に関する記事執筆を行っている。

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