「誤解してたわ…」知らなきゃ損!太りにくい牛乳の飲み方5選|管理栄養士が解説
たんぱく質やカルシウムなどの栄養素がバランスよく含まれる牛乳。健康のために取り入れたいと思う一方で、脂質が多いイメージから「太りやすそう」という印象も……。しかし牛乳は、飲むタイミングや量を少し意識するだけで、ダイエット中でも安心して楽しめます。今回は、「太りにくい牛乳の飲み方」について、管理栄養士が解説します。
栄養バランスに優れた牛乳
私たちの生活にすっかりなじんでいる牛乳。脂質が多い、カロリーが高いというイメージから飲むのを控えている方もいるかもしれません。ここで、牛乳の実際の栄養価をチェックしてみましょう。
まず、牛乳のカロリー(エネルギー量)は、100gあたり61kcal、コップ1杯(200mL)あたりでは約126kcalです。ほかの飲み物のコップ1杯(200mL)あたりのカロリーと比べると、以下の通りです。
- 無糖コーヒー:約8kcal
- 野菜ジュース:約43kcal
- オレンジジュース(果汁100%):約93kcal
- 豆乳(無調整):約89kcal
- 豆乳(調整豆乳):約126kcal
ジュース類よりはやや高カロリーで、調整豆乳とはほぼ同じ。「意外と高カロリーかも」と思うかもしれませんが、注目したいのは牛乳の「栄養価の高さ」です。
たとえば牛乳には、日本人に不足しがちな「カルシウム」が豊富に含まれており、骨や歯の健康維持に役立ちます。また、筋肉・皮膚・髪の毛・ホルモンなどの材料となる「たんぱく質」の中でも、必須アミノ酸をバランスよく含む「質のよいたんぱく質」が豊富です。
さらには、貧血予防に関わる「ビタミンB12」や、エネルギー代謝、体の成長をサポートする「ビタミンB2」も含まれます。
ちょっとした工夫で変わる!牛乳の飲み方のコツ
牛乳には、脂質や糖質も含まれているため、たしかにカロリーはやや高めです。しかし、それ以上に体に必要な栄養素がバランスよく含まれる優秀な飲み物です。牛乳はちょっとした飲み方の工夫で、ダイエット中でも安心して取り入れられます。
ここからは、痩せたい人が意識したい「牛乳の飲み方のコツ」をご紹介します。
① 就寝前の摂取は控えめに
就寝前の飲食は、消費されにくいエネルギーが脂肪として蓄積されやすくなるため注意が必要です。どうしても就寝前に飲みたいときには、コップ半分ほどをゆっくりと楽しむなど、量を控える意識を持てると安心です。
ダイエットという観点では、朝食のタイミングにプラスするのがおすすめ。パンやごはんなどの「炭水化物」と一緒に、「たんぱく質」を含む牛乳を摂ることで体内時計がリセットされ、基礎代謝が高まり、太りにくい体づくりへとつながります。
②間食を牛乳にチェンジ!
また、間食を牛乳に変えるという取り入れ方も。牛乳は適度な脂質を含み、満腹感が得られやすい飲み物です。栄養価も高いため、ダイエット中の栄養補給にもぴったりです。
③筋肉量を増やしたいなら「運動直後」
筋肉をつけたい人におすすめのタイミングは「運動直後」。このタイミングは体内のたんぱく質合成が活発になるため、牛乳に含まれる「乳たんぱく質」を摂ると、筋肉量アップに効率よく活用することができます。
④ 1日コップ1杯を意識する
水やお茶のように「だらだら飲み」してしまうと、カロリーや脂質の摂りすぎにつながる原因に。1日あたりコップ1杯(200mL)を目安に、適量を意識することが大切です。
⑤低脂肪牛乳・低脂肪乳を選ぶのも◎
カロリーを控えたい方には、低脂肪牛乳や低脂肪乳と表記された商品を選ぶという手も。乳脂肪分が少ないため、普通牛乳よりも約40kcalカロリーオフできます。最近では、あっさりタイプから濃厚タイプまで風味のバリエーションも豊富です。好みに合うものを探してみるのも楽しいですよ。
【参考文献】
・文部科学省,日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
・一般社団法人Jミルク,牛乳のはなし
・上西一弘,2022年「食品成分最新ガイド 栄養素の通になる 第5版」女子栄養大学出版部
・農林水産省,「食事バランスガイド」について
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く





